見出し画像

YWTでふりかえりのふりかえりを行ってみた

この記事は何?

働き始めてから2年目のソフトウェアエンジニアが、成長実感を得ることを目的とした振り返りを週次で10週間行った際の所感について書いた記事です。

結論

YWTを用いたふりかえりを継続して行ったことで、以下の2点の気付きを得ました。
次のアクションとして、「内省の内容を文章に残し週次で読み返す」を行っていきます。

  • 成長実感をあまり得ることができなかったこと

  • 自己無力感(※1)を低減させることができたこと

※1 自己肯定感の反対。「自分には何もできない」のような概念。
(学習性無力感のサブセットのようでもあり、自己嫌悪に似たような概念ではあるが、世間一般としてこれをどのように呼ばれているかが分からないため、造語を割り当てた)

免責事項

本記事に記載している一切の考えは個人の見解であって、所属組織を代表するものではありません。

YWTとは何?

YWTとは、ふりかえり手法の一種です。
Y(やったこと)・W(わかったこと)・T(次にやること) の3つの観点からふりかえりを行います。
有名な振り返り手法であるKPT(Keep - Problem - Try)と比較した際に、KPTは業務を軸としているのに対しYWTは人を軸としています。
そのため、業務の改善効率より内省に重きをおいた振り返りを行う場合にYWTは有用だと私は考えています。

詳細な定義については、YWTを考案した日本能率協会コンサルティングの用語集を引用していますので、そちらを参考にしてください。

Y(やったこと)
Y(やったこと)は、一人ひとりの成長への挑戦である。計画や仮説を立て意図することを成し遂げていく中で、大小問わず一人ひとりの努力や工夫があり、偶発的な発見もある。こうした日常の現実を直視し、計画と実態の差を把握する。想定しなかった事態が起きたら、その背景や意義から振り返ってみる。そうすることで、現実に基づく振り返りの入り口に立つことができる。

W(わかったこと)
W(わかったこと)は、一人ひとりの気づきや学びであり、個性の表れである。同じことに遭遇しても、人によって気づきはさまざまである。それぞれの人生経験、価値観や感性の違いから、現実に認識や体感の味わい方もひとそれぞれである。一人ひとりの気づきや自分が感じたことを自覚して表に出すことで、内省を深め自らを変えていく思いを強めることができる。

T(次にやること)
T(次にやること)は、未来の創造である。「やったこと」が当初の計画どおりに進まなかったということは多々ある。やったことの結果が失敗であっても、さまざまな発見があり、そこからわかったことを活かして、次の計画や行動に反映する。このように前向きで創造的に進めていく姿勢が大事である。"次に何をやるのか"を自分と対話することで、次の力強い一歩を踏み出すことができる。

星野誠. "YWT(やったこと・わかったこと・次にやること)". 日本能率協会コンサルティング. 2021-09-21. https://www.jmac.co.jp/glossary/n-z/ywt.html, (参照2022-12-29)

ふりかえり

Y(やったこと)

  • 目的

    • 成長実感を得る

  • 期間

    • 第42週(2022/10/17) から 第51週(2022/12/23) までの10週間

  • 方法

    • YWTを用いて振り返りを週次で行う。

    • 振り返り内容はスプレッドシートで管理する。

W(わかったこと)

  • 1. 成長実感についてはそれほど得られなかった。

    • ふりかえりを通して求めていたものが成長実感ではなかったことが、ふりかえりを継続したうえでわかったためである。何を求めていたかは後述するためここでは省略する。

  • 2. 自己無力感が低減したような気がする。

    • ふりかえりを行い、週単位でやったことと何を内省したのかを後から見返せるようになったためである。入社してから1年間は概ね週次で振り返りを行う機会があったが、それ以降は振り返りを行わなかった。また、内向きな性分であるため自己嫌悪ついでに内省はするがそれを文章として残さないので、何を内省したかを忘れて自己嫌悪だけが積み重なっていた。

    • 週単位でやったことを後から見返すことができるようになったことで、少なくとも何かを為せたことを確認でき、「自分には何もできない」といった考えを否定することができた。

    • 何を内省したのかを後から見返すことができるようになったことで、「自分には何もできない」と考えた際のきっかけと何をしたらそうならずに済んだのかを確認でき、必要以上に自分を責めなくて良くなった。

  • 3. ふりかえりを通して求めていたのは、成長実感ではなく自己無力感の消失 であることに気づいた。

    • 内省した内容を文章化して頭の外に出して整理する自己セラピーが行えれば、特定のふりかえり方式に沿わなくても良いのだと思った。

T(次にやること)

  • 内省の内容を文章として残す。

  • 1週間ごとにそれを読み直す。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?