フォーレ「月の光」メモ

フォーレ Clair de lune「月の光」の譜読みをしています。
フォーレやドビュッシー、フランス人作曲家がこぞって曲を書くポール・ヴェルレーヌの詩。ヴェルレーヌの神秘的な詩に魅せられて調べてみたら本人の生涯は過激エピソードだらけでした。文学人ってどうして…

ヴェルレーヌは1844年生まれですが、彼が出版した詩集「艶なる宴」は、ロココ時代の画家アントワーヌ・ヴァトー(1684-1721)の絵からインスピレーションを得て書かれました。ヴァトーの絵は後の印象派を予感させるようにふわふわです。この絵からヴェルレーヌは、なんて刹那的ではかない詩を書くのでしょうか。

たまに江戸時代とか明治初期の写真をカラーで復元している画像があるじゃないですか。みんな生き生きしていて、笑顔で。でもこの人達みんな死んでるんだよな…ってふとさびしくなる感情。
ヴァトーの描くフランスは、フランス革命前の牧歌的な貴族たちの姿です。それを見て革命後に生まれたヴェルレーヌは同じように思ったのでしょうか。そしてそのヴェルレーヌももういない。

フォーレはこの詩に「メヌエット」の副題をつけて作曲しました。ピアノと歌の絡み合いがたまらないです。
これ、もう先人が皆絶対言ってると思うのですが、曲中に「短調で歌いながら」という歌詞があるのに!そこの和声が!短調じゃないの!!もーーー!!フォーレったらーーーー!!!
取り乱してしまいました。それくらい心臓をわしづかみにされる、切なくて美しい曲です。3月26日に歌います。ぜひお聴きください。

https://t.livepocket.jp/e/trio0326

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