FOMCと答え合わせ

11/2(火) 27時にFOMCの政策金利の発表があった。
結果は私も言っていたとおり、75bpsの利上げ。文言に変更があり、
将来の目標レンジの引き上げペースを決めるにあたり金融政策の累積的な引き締め、金融政策が経済活動やインフレに影響を与えるラグ・経済・金融情勢を考慮
つまり、利上げペースが与える負の側面も気にし始める文言を追加した。
FEDの発言や、ニックの記事などからこれは想定どおりで発表後リスクオンとなった。
その後パウエルの会見が始まると一転、リスクオフとなった。ダイジェストとしては下記ツリーを参考。

https://twitter.com/17296Jay18416/status/1587877099095969792?s=20&t=N9cI0NF-mlGY3e7S9J3uxw

一方で、戦略については、パウエルの会見までに株は楽観を強めたため、下記noteに記載した戦略がうまくはまった。

利上げペースを鈍化させるべきという点について、パウエルは現状の金融環境は引き締まってきており、今後はペースではなくターミナルレート(利上げの終端)をデータを見ながら判断していくべきというようなことを言っていた。
現状、実質金利はプラスを安定的に維持していることからも金融環境の引き締まりは納得できる。一方で市場で織り込まれているpivotに誤認があり、それを強く牽制したのではないかと思う。
pivotと捉え、市場は来年中頃までのFF金利のピークアウトから年末頃には利下げを織り込んでいる。来年中の利下げについては考えるにも値しないくらいのトーンで述べており、市場との修正を図ってきたと思われる。
要は
利上げペース鈍化≠引き締め鈍化
と言いたかったのだと推測。
ターミナルレートは5%超になることが想定されており、またFEDの予測を上回る可能性も示唆している。つまり、5%超でしばらく据え置きしばらくデータを見ながら判断をしたいということであり、自分が想定していた考えとも一致する。

FF金利の織り込み


現状では、(6月の高さは置いておいて)未だ12月のFF金利上限は5%と、FOMCでの予測より低くなっている。まだ先ではあるがこれはいずれ修正されていくであろう。
一方で、12月FOMCでは75bps織り込みが進んでいるが、FEDが現状予測するターミナルレートと利上げペースの低減を考えるといずれ50bpsで落ち着くのではないか?と考えている。
本日が雇用統計、来週には中間選挙やCPIとイベント盛りだくさんではあるが、VIXは安定的に低下してきており、現在絶賛暴れている金利が落ち着いてくれば12月の50bps織り込みが進み、株は徐々にまた戻す展開となると想定している。雇用統計で下落するのであれば拾うことも検討したい。

BOE

話は変わるが、BOEも75bpsの利上げを決めたもののポンドは大きく下落した。こちらでもターミナルレートの話が話題となっており、BOEはFEDと逆で、現在市場が織り込んでいるターミナルレートほど上がらない想定と語り、ポンドは下落した(一方、発言自体はハトなので株価は上昇)。
アメリカ、イギリスともにインフレと戦っている状況に変わりはないが、どうしてもインフレの中身が違う。
イギリスは金融政策ではあまり(ほとんど)効果のない供給制約による影響がまだまだ根深いですし、賃金についてもEU離脱によりそもそも労働人口が減っていることからきており、景気が好調で賃金上昇をしているアメリカと中身はかなり違う。そんな中でまだまだ引き締めることにヒヨり始めてるのがBOEであり、市場もそれを見透かしていると感じる。
夢は大きく目指せよパリティ!!

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