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WBCを観ていいこと思い出した

丸一日降り頻(しき)る春雨が桜の花を散らせていると思うと、いたたまれなくなる。だいいち花見に行きそびれた。花粉だなんだと言い訳をつけ、ぼんやりしていたらこんなことになってしまった。毎年こんな調子では成長がない。

 先日、野球の世界大会で日本代表が再び頂点に立った。準決勝では3点のビハインドから追い付き、再度引き離されたのをひっくり返して大団円。決勝はスター軍団のあのアメリカ打線を、日本の投手陣がほとんど寄せ付けず3-2で逃げ切り。率直に感動した。野球の魅力も再認識できた。

代表選手達の若さも素晴らしい。投手の平均年齢は25歳。一般的に30歳前後が選手のピークであることを踏まえると、次回大会では更に強化された投手陣が見れること間違いなし。今から楽しみで夜しか眠れない。

さて、弱冠21歳ながら主力級の活躍をした投手が、監督へメダルを手渡しするシーンを見て思い出したことがある。https://youtu.be/3YqOT1IHFw4

自分もメダルをもらった経験があった。

少年野球の大会で勝ち上がり、銅メダルをもらったのだ。下位打線にいながら、たまにはヒットも出るようになって、厳しい指導のなかにも野球の楽しさを感じ始めていた時期のことだ。ダイヤモンド上の閉会式にて首に懸けられたメダルは、存外ぶ厚く、嬉しかった。ほんのり感じたあの誇らしさを、私はいつの間にか忘れていた。

あのメダルはどこにいったのだろうか。
ひょっとすると、なかったことにしているのではないだろうか。ままならない現実に不貞腐れ、栄光の瞬間が自分には一度もなかったかのような、まるで救いのない人生を強制されてきたかのような思い込みがありはしないだろうか。

20代半ばであれば、積み上げが効く最後の時分だと思う。

踏ん張りどきである。

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