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8cmシングルの誕生から衰退まで

8cmシングルが日本に登場したのが1988年2月21日。
8cmのジャケットが何故短冊形なのかというと、2枚つなげると7インチのジャケットのサイズになるので、おそらくレコード店の棚事情が大きかったのだと思います。

最初に買った8cmは1988年に2月26日に発売された、中島みゆき「仮面」というシングル。
1988年は、まだアナログ盤と8cmが並行して発売されていましたが、89年に入るとソニーは早くも並行販売をやめています。

中島みゆき「仮面」1988年2月26日発売
当時はケースを半分に折ることが推奨されており、
半分に折り収納するケースも販売されていた。

僕がレコード店に就職したのが1990年4月。2000年の4月まで約10年間、店頭でCDを販売する仕事をしていたので、8cmに対する思い入れが強いのも当然のことかもしれません。
1990年代にミリオンセラーを記録したシングルは174曲。
そのほとんどが8cmシングルとして発売されていたものです。
ちなみにオリコンチャートが始まった1968年~昭和時代に生み出されたミリオンセラーは44曲なので、いかに90年代のミリオンセラーが驚異的な数字だったかというのが、お判りいただけるかと思います。

売上のピークは1995年~1997年で、この3年間は1億6千万枚以上の8cmが世の中に流通をしています。1998年頃になると、外資系CDショップやR&B系サウンドの流行により、MAXIシングルと呼ばれた12cmシングルに推移してゆき、2000年にはほぼMAXIシングルに移行していくことになります。

つまり8cmシングルというのは、1990年代特有のカルチャーだということがお判りいただけるかと思います。
90年代は音楽業界の景気がよかったので、発売されていたシングルのタイトル数もかなり多かったので、後からコレクションをするにしても限界があります。
女性アーティストのシングルをコレクションしていますが、未だに聴いたことも見たこともないシングルに遭遇することがあります。
そこが面白さでもあるので、これからもコツコツとコレクションはしていきたいと思っています。

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