真夜中の拾い物～つぶやき～

ねえ
今夜は、星も出ていい夜だぜ。
散歩しないかい？

どこからか　呼び止める声がする。

ぼくだよ。ぼく。

ん？

もう！
みえないの？ぼくのこと。。

。。。。
あ！きみ？ごめん、思い出したよ。
なんてなつかしいんだろ。
どうしてたの？

うん
元気だったよ

そう。
あの頃
毎日　誰かのポケットに入ってでも
東京に行きたいな、って思ってた。
東京に住む彼に会いたいなって。
夜空を見上げては　願った。
そしたら　きみに会えたんだ。
連れて行ってくれたね、わたしになってさ。
あの見知らぬひとのポッケに入ってさ。。
そう
きみだった。。

うん
あれから　ぼくね　大切なひとのポケットに入って
そのひとのこと　ずっと見てるんだ
願いが叶いますように
涙が　こぼれませんように
転ばぬように
そっと　そっと。

でも
もういいかもしれない

だから　また旅に出ようと思うんだ
ぼくを待ってる人に会いにね。

お星さま見たら　行くよ。
じゃあね。

ああ
消えちゃった・・
あれは　だれのポケットだったんだろ。。

よねちゃんの詩に出会って、こんなお話しを想いました。
職場の先輩が「ああ、ディズニーランド行きたい。あの課長のポッケに入って行こうかなとも言い合いました。
人気者の課長が　転勤していく日の会話です。
あのころ　若かったなあと思いながら書きました。