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子宮全摘出で体調が良くなったお話し【雑記】

※以下、あくまで個人の感想です。(振り返り日記のような雑記)
※月経や手術などの話が多少出ます。苦手な方は事前に回避してください。


書こうと思ったきっかけ

女性特有の病気などで「子宮摘出したら女性ではないと否定されているように感じて…」というような話をTVや諸々の記事などで見ることがあった。

これから結婚出産する若い女性がその道を断たれたのは悲しいよね…と思いつつ。
既に出産経験したある程度の年齢の女性なら(そういう時期があるのは仕方がないにしても)マイナス面にばかり目を向けず、違うことに興味を持ったりポジティブに切り替えた方がラクじゃないかなぁ…?
というのは、同じ女性だからといってもデリカシーがないから言っちゃダメなことよね。

感じ方、考え方は人それぞれだし、押し付けるつもりもない。
同じようなことが起これば、自分だってそう思うかも知れないし。
…と思っていたが、実際に子宮全摘出したので書き残してみようと思い立った。
ので、覚えている内に、手術をした振り返り日記のようなお話しを書き綴ってみる。
※既に一部うろ覚え。当時の感想などを振り返り記載です。


はじまりは献血

コロナが流行りはじめた頃に献血が足りない…というツイートを見た。
そう言えば暫く献血行っていないな?久々に献血しよう!
そんな感じで献血に行ったら、ヘモグロビン数値不足で献血出来ず。
指導の際には鉄分の多い食事を心がけて云々、そんなお話をしたような気がする。
(過去にも何度も献血不可はあったので、よくあることとしか思わなかった)

その後数年、食事に気を遣って鉄分の多い食材を多用するようにした。
それでも改善されないので、鉄分吸収に一緒に摂ると良いと言われる食材にも気を配って使用するようにしていたが、何度か献血に行ってもやはり数値不足で献血不可のまま一向に改善されず…どころか、数値は徐々に悪化していくばかり。
毎回同じような指導を受けていたが、献血不可3~4回目の時に、
「内蔵や女性特有の病気の可能性もあるので、内科や婦人科を受診した方が良い」
と言われた。

元々、貧血や立ち眩みは昔から良くあったので、それくらいで病院受診ってちょっと大げさじゃないかな?とは思った。
でももう若くもないし、普段病院なんて行くこともないし、自分自身は健康だとずっと思っていたけど、一度ちゃんと診て貰った方が良いかも。
それで献血ちゃんと出来るようになったら良いかなーと、病院での受診をすることに。


最初は内科へ

内科か婦人科へ…ハードル低いのはやはり内科よね。
でも内科で病名が判明しなかった場合は婦人科も受診するのだから、どうせならばどちらもある病院に行った方が良いだろうなぁ。
という訳で、内科&産婦人科もある病院を探して受診することに。

「重度の鉄欠乏性貧血だね」
血液検査などあれこれして、内科での診断結果はおじいちゃん先生が対応してくれた。
「健康な人が交通事故に遇って、あなたのこの数値だとしたら"死にかけ"ですよ」
おお、きっぱり言うおじいちゃん先生だ!
でもはっきり言ってくれたからこそ、「えっ?私、そんなに悪い数値だったの?」とはじめて認識出来た。
だって、数値だけ見ても良くわからない。調べてみても基準は書かれているが、それがどういう状態なのか、イマイチわからないというか…想像がつかないというか。
そもそも、たかが貧血だよ?立ち眩みだって良くあることじゃない?
…と、正直、軽く考えていた部分はある。

「息切れの症状も出ているんだね?」
…何で息切れ?関係あるの?と思ったが、確かにここ数年、息切れが酷かった。
階段の昇り降り、踊り場へ向かう三分の一くらいで息切れするようになっていてね。コロナで運動不足だからだなぁ…と思っていた。
「貧血が酷いと、息切れの症状も出るよ」
と先生に言われて、びっくり!まさか息切れが貧血の症状とは思いもしなかった。
たまに家族と一緒に歩いていても、すぐに息切れしてひとりだけ遅れちゃっていた。
(コロナで密を避けるため、家族と一緒に歩くという機会自体も少なくなっていた)
「運動不足過ぎない?」って家族にも言われていたので、ストレッチ動画や軽い運動系の動画を見ながら運動をするようにしていたが、息切れは一向に改善せずだった。
そりゃあそうだよね。原因、違ったのだから…。

「この数値で無理に運動を続けると、今度は心臓に負担がかかるよ。
最悪、心臓肥大や他の病気になるので、ストレッチ程度で過度な運動は避けてね」
マジですかー!?
運動をすることは体に良いものだという思い込みがあったので、おじいちゃん先生に言われるまではマイナス要因の原因になるとはまったく思ってもいなかったわ。

しかし「重度の鉄欠乏性貧血」だということはわかったけれど。
数回通って幾つか検査をしての内科の診断結果は、内臓系は特に問題なし。
なので次は産婦人科を受診出来るよう「同じ病院内の産婦人科宛に紹介状を書いておくね」ということで、内科の受診は完了したのでした。
このおじいちゃん先生、お話し好きだったし、はっきり言うので結構好きでした。
ありがとう、おじいちゃん先生!
自分は健康なんだと思い込んでいた私に危機感を与えてくれて!
(嫌味でも何でもなく、本当に!)


いざ、産婦人科へ

産婦人科の先生は、真面目そうな三十代くらいの男性先生だった。
…あー、若い男性の先生かぁ。いっそおじいちゃん先生くらい年取った先生の方が、まだ気はラクなんだけどなぁ…と、やはりおばちゃんでも思っちゃう。(失礼)
若い女の子が産婦人科系の受診を躊躇うのも仕方がない部分はあるかな…と。

診断の結果は「子宮筋腫」。典型的な月経過多の症状がある位置だとか。
以前に受けた健康診断の結果でも「子宮筋腫の疑いあり。異常があれば受診しましょう」だったので、診断結果自体は驚きもしなかった。
しかし改めて思うと、健康診断の「異常があれば~」って、自覚症状がなければ&「異常」だと自分が思っていなければ、病院の受診にまで繋がらない…。
「月経量は多くないですか?」
うん、最近は多かった。思い返してみれば、特にこの一年くらい急に増えたかな?
でも閉経が近くなると月経量の変化があるというし、早い人は四十代で閉経する場合もあるというし、早々に閉経するのかな?と、そんなに気にしていなかった。
「では次回月経時に、ナプキンやタンポンの交換回数をメモしてから受診してください」
ああ、なるほど。交換枚数である程度の目安をつけるのか。
次回受診予定日はルナルナ(月経メモアプリ)で予測を立てて予約。あると便利、ルナルナ!

という訳で交換回数をメモしたが…あれ?こんなに多かったの?と自分でもびっくり。
二日目~六日目の交換回数も多かったが、特に二日目~四日目は常時夜用のドデカいナプキンとタンポン併用していても、1時間で交換しなければ間に合わずに服を汚してしまうことも。
夜は二時間で目が覚めなかった時はシーツを汚してしまうので、気が抜けなかった。
(気を抜いて汚してしまうことがままあったので、専用タオルケットを三重にしてガード)
月経自体も二週間以上ダラダラと続いていたしね。
生理痛も酷くて薬が手放せなかったけど、それも子宮筋腫の疑いありだから仕方がないのだろうという認識で…受診するという意識にまで至らなかった。
…書いてて思った。月経過多だって言っても、ちょっと異常じゃない?
細かいことには拘らない方ではあるが、もう少し気にしようよ…と今更ながらに思う…。

「月経過多にしても、多過ぎますね。これだけ多いと貧血も酷かったでしょう。
治療方法は、子宮全摘出手術、月経を薬で隔月止める内服処方・・・・・・」
(他にも幾つかあったが忘れた)
どの治療方法が一番確実ですか?と質問をしたら、子宮全摘出との回答。
病院受診のきっかけの貧血は治りますか?と尋ねると「改善する可能性が高い」という言い方だったので、本当に改善されるのかな?という不安もあったけれど。
以前読んだ医療関連の記事で、"医者は断定した言い方はしない。可能性が高いと言われた場合はほぼ確実だと思っても良い(うろ覚え)"みたいな話を読んだような気もするので、ならば「可能性が高い」に賭けてみよう。ダメなら次の手段を探すだけ。
原因となり得る可能性をひとつずつ潰していかなきゃね。
うん、ならば迷う必要はないでしょう。「子宮全摘出手術でお願いします」とその場で即決。

相談の結果、子宮全摘出、卵管は取って、卵巣は残すという方向に決定。
入院は五日程度。但し経過によっては伸びることもありとか。
(実際、手術後に熱を出して一週間以上の入院になった)
それらを念頭に、仕事をお休みする段取り取ったり、家族に報告したり。
子宮全摘出することになったと報告すると、意外とダンナが言葉を濁しつつ、
「男にはわからない部分もあると思うけど…」
と気遣ってくれたりして、ちょっと嬉しかった。
でも、無駄に失う必要はないけど、なくなることで体調が良くなるのであればプラスでしょう。稀に手術による弊害とかもあるようだけど、あまり気にし過ぎても良くないだろうし。
センシティブな内容の記事や文章とかも目にしたけど、マイナス方向に引っ張られそうな気がしちゃって、そういう文章はシャットアウト。見ないことにした。


入院と手術

入院なんて、出産した時以来だわ!
ちょい不安はあるけど、何事も経験、楽しまなきゃね!
特に全身麻酔なんてはじめてだしね!
(医療事故とか見ると不安にも思うけど、記事は記事として読んで気にしないことに!)

手術室の横になる所、えっ、こんなに狭いの?落ちそう…と思ったが、寝る為のベッドじゃないんだからあんなものなのかも。手術をする目的なんだから、手術のし易さが重要よね。
何人もの女性の看護師さんがいて、横で腕をさすってくれたりして妙に落ち着いた気分になったのを覚えている。手術なんてまな板の鯉状態だし、なるようになるさ~と思っていた私でもほんわか安心したので、不安に思っている人にはきっと心強いんじゃないかな?
(看護師さん、ありがとうございました!)
「すぐに眠くなりますよー」
麻酔の先生に言われて、えー、本当~?とか思った次の記憶が病室だったので、本当だった。

手術後当日はナースステーション近くの個室。
手術後三日目くらいから熱が出て、再び個室に隔離されたりもした。
そんな中、看護師さんが来てくれる度に明るく声かけしてくれて、優しく気遣ってくれて、ほんわり心が軽くなるような気分になった。
本当に医療従事者のみなさんには頭が下がる思い。有り難かったです!

翌日くらいに産婦人科の先生に説明されたり云々。
折角の機会だったし、摘出した子宮見たかったなー、という話をしたら、
「見ましたよ。触っていました」
と、ちょっと笑って先生に言われた。(固そうな先生だったので、おお!と思った)
え!?見た!?記憶ないんですけど!?(麻酔から覚めたばかりだったから)
あ。でも、触っても良いですか?って確認して、つんつん突いたような気が…しなくもない。
滅多に出来ない経験、記憶が定かでないのが残念だわ…。
(多分、ヘンな患者だと思われていただろうね)


経過と結果

経過は順調。(手術痕から腹壁瘢痕ヘルニアで再手術もしたけど、割愛)
最初はあまり恩恵感じなかったけれど、ダンナと一緒に歩いていて、
「歩く速度が普通になっている」
と言われて…あれ?そう言われてみれば、一緒に歩いて遅れなくなったかも?と気付く。
最近は私と一緒に歩く時は随分ゆっくりと歩いていてくれたようで、ダンナも驚いていた。
あまりに遅くて、「おばあちゃんと歩いているみたい」とか言われていたもんね。
今まで三十分かかって歩いていた道が、十五分もかからずに歩けるようになっている!
今までどんどん追い越されていたのに、以前みたいに人を追い越す速度で歩けている!
仕事に復帰してからは、階段で息切れ休憩しなくなった!と驚いてみたり。
息切れして行動がゆっくりになった分、移動時間を見積もる時はかなりの余裕を持った配分をしていたので(休憩取れるように)、時間的な余裕は増えたかも。

その後に受けた別所での健康診断で、手術して日常生活ラクになったお話をしたら、
「以前の数値は、日常生活でずっと山登りしているような状態」
というような表現をされた。
…えーっと。やはり、手術前までの状態が異常だったんだよね。

自覚症状として自分で気付いていなかっただけで、結構悪かったのかも知れない?
と経過観察の時に産婦人科の先生にお話しをしたら、
「症状がゆっくりと悪化すると、その状態にゆっくりと慣れるので自覚し難い」
というようなことを言われて、妙に納得…。
思い込みって怖い。悪化のタイミングとコロナが出たのが同じような時期だったので、歩くのが遅くなったのも、すぐに息切れするのも、全部運動不足のせいだと思い込んでいたもの。
だって、「息切れ」が「貧血」の症状のひとつだってことも、知らなかったから。
良くあることだと思っていた貧血、慣れて良くあることだと思い込むのはダメね。


感想

手術をして半年まだ経たないくらいの時期だけど。
今後何らかの不具合がある可能性もあるけど、今のところ、プラスの面しか思い浮かばない。
(腹壁瘢痕ヘルニアは…まぁ、腹腔鏡手術でもごく稀に起こるものだと言うし仕方がない)
数値的にはまだ貧血気味らしいけれど、実感的には健康になった!気分ではいる。
(そもそも、貧血がない状態がわからない)

多分、献血に行かなかったら、貧血が悪化していたことにも気付かなかっただろうと思う。
本当はヘモグロビンの数値が悪化しはじめたもっと早い段階で「病院へ~」と言われていればまた違った結果になったのかも知れないけれど、自分の体調は自分で管理するしかないものね。自己責任って言葉を実感するわ。
そう考えると、献血がきっかけになっただけでも大感謝!
献血は人のためだけじゃなく、自分のためになることもあるのかも知れない。
…あ!
献血出来るようになったよ!しっかり400で!
献血可能時期になったらまた行く!過去同様、不可の時もあるかもだけど。
(産婦人科の先生に、献血可能かどうか確認をしてから行った)

子宮を失うとか、実際に自分に起こったらマイナス方向に考えちゃうかも?と思っていたが、私の場合は恩恵の方が大きいと感じているので、手術をして良かったと思っている。

世の中には不安になる記事が多いように感じたので、同じような境遇でこれから手術をするという女性がいたら、こういうパターンもあるよと届いたら良いな。
主治医の先生とちゃんと相談して、わからないことは質問をして、より良い方法を先生と模索出来たら良いんじゃないかしら。
もしも納得が出来なければ、セカンドオピニオンという方法もあるしね。


以上、あくまで個人の日記感覚の雑記でした。
読んでくれた方がいたなら、ありがとうございました&お疲れ様でした。


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