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目覚めの地への旅 後編

こんばんは、闇と光の伝道師、愛を叫ぶじゅにーです。

今回は目覚めの地への旅、後編となります。

前編はこちらから。


大して気に入ってもいなかったお宿。三回目に何があったのか。

そもそも、何故三回目を利用しようと思ったのか。

ありきたりでがっかりするかもしれませんが、その謎に迫っていきましょう。






さて、お宿の存在すら忘れかけていた頃、一通の手紙が我が家に届きました。

そのお宿の、5000円分の宿泊券でした。

そういえば戯れにアンケート書いて帰ったっけな。まさか当たるなんて。

その当時妻は妊娠中。もうすぐ安定期に入ろうかというところ。行けない訳ではない。

妻に相談したところ、不思議と「行きたい」という話になり、宿でのんびりする前提で行くことに。

三回目にして初めて、のんびりと宿を堪能しました。

一回目の時、足早に食べたバイキング。

改めてゆっくり堪能すると、色々と食に対するこだわりが見えてきました。

そして、途中で始まった、真鯛を目の前で捌く事の実演。その場で提供させるお刺身。

「塩で食べてね!」と大将が言っている。妻は食べ過ぎるわけにはいかないので一切れだけ。

…美味しい。

そういえばここは豆富も塩で食べるように言ってたっけ。

……これまた美味しい。

あれ、塩ってこんなに美味しかったっけ。

ご飯にもかけてみる。言うまでもなく美味しい。

もう塩の虜。食後、売店のおみやげコーナーで意気揚々と塩を物色する二人がいました。



さて、そろそろ場所のネタ晴らしをしましょうか。

場所は鞆の浦。鯛で有名なところです。「崖の上のポニョ」の舞台モチーフになったことでも有名だとか。

そして、その塩は目の前の瀬戸内海、国定公園第一号の仙酔島で汲み上げた海水から作ったお塩。

色んな海流が交わるところで、ミネラル分が非常に豊富。

というか一回目に作ってましたね、塩。確かに美味しかったですよ。

その時に気付いていればなぁ、二回目の旅行で食事全放棄なんて勿体ない事もしなかったのに。

一回目に寄ったお蕎麦屋さんも、豆富屋さんも、系列のお店なんです。

そう気付いていれば、お蕎麦ももっと感慨深く食べたはず。豆富ももっと買って帰ったはず。ああ勿体ない。

そして、三回目の利用時、お土産に買って帰ろうと豆富屋さんに寄ったとき言われたお姉さんの言葉。

それによって私たち夫婦の人生は変わりました。


「市販の豆腐って、シリコン入ってんだよ」


今の私なら動じるような言葉でも無いですが、当時の私達には衝撃でした。

だって普段からシリコンスチーマーで蒸し野菜頻繁に作って食べてたんですもん。

妊娠中の妻。食への意識改革。お腹の子供に何をするべきか。

その言葉によって、全てが繋がっていく感覚に襲われました。



家に帰り、私達夫婦がまずしたことは冷蔵庫の整理でした。

有るもの全て手に取り、裏面を見ていく。よくわからないカタカナの羅列が有れば迷うことなく捨てました。

そして、食の安全・食品添加物などについて徹底的に検索し調べていきました。

その時の様子をお笑い目線で書いたものがこれですね。


私達夫婦に目覚めのきっかけをくれた鞆の浦。

宿は当時「鞆シーサイドホテル」という名前でした。途中で「絆が深まる宿 和」と改名しますが。

蕎麦処「三代目 作十」及び感謝の豆富工房。

今まで何とも思っていなかった場所が、その日を境に大切なものへと変わりました。



産後、しばらくは行けませんでしたがうちの子が2歳を越えた頃、初めて連れて行きました。

そして、翌年の夏も行きました。

その翌年の夏も。そして、その時に翌年の年初に営業を終了すると言う話を聞きました。

走る衝撃。

同年の秋には、また訪れていました。営業終了間際の年始にも。

そして、その時にお客様の惜しむ声が多いので、期間が少し延長になったことを聞きました。

私達はまた来れる。こんなに嬉しいことはないと。

そして、初夏。最後に訪れたとき、フロントの方に「当館初めて…ではないですよね。塩作り…も初めてではないですよね。」と言われ、感慨に耽ったものです。


私が突然お向かいさんから鯛を頂いても迷うことなく捌いていけたのも、何回も大将が捌いているところを見ていたから。

大将は元気でやっているだろうか。


そして、今年。こんな時だからこそこれ以上大事な場所を失うわけにはいかない。

観光産業を守るため、少しでも足しになるべく行かねばならぬという愛を持って、再び鞆の浦を訪れることと相成りました。

家族だけではない。

目覚めのきっかけを頂いた人達にも愛を!

今回のラブ旅は、そんな想いも一緒に行って来たのでございます。

頑張って!567に負けないでね鞆の浦!!(>_<)


皆様も、もしお近くにお立ち寄りの際は、とある人間が愛を叫んでいたなと思い返して頂ければ幸いです。

では、本日はこのあたりで。


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