支配者スイッチ 「団結」
こんばんは、闇と光の伝道師、愛を叫ぶじゅにーです。
今日のお話は団結。
支配者にとって、それはされては欲しくない出来事。
断固避けないといけないんですよね。
ということであの手この手で邪魔してきます。
まあ、その模様でも眺めてみましょうか。
では、今日もポチっとな♪
「ヨシヒコ、ヨシヒコはおるか!?」
「何で御座いましょうか、閣下。」
「我らは、民を支配するために日々頑張っておるのであったな?」
「左様で御座いますな。それが如何されました?」
「最近、余は支配について学んでおらぬ気がするのだが。」
「閣下が健康になりたいなどと言われましたので、その方面の話ばかりですな。」
「民を不健康にして身動き取れなくさせるのも良いのだが、何というか小細工のようでいけ好かぬ。」
「とは申されましてもなぁ、手段を知ることも大事ですぞ。ちなみに、どんな事を知りたいのです?」
「もっと王道の、何か格好良い奴じゃ!」
「王道で御座いますか。支配の道はそんな薔薇色では御座らんぞ?裏で下支えする者有りきでの支配で御座る。」
「余の力だけでは支配出来ぬのか?」
「ならばお伺い致しますが、閣下1人で民衆をねじ伏せられまするか?」
「出来るわけなかろう。なんのための配下じゃ。そんな事は兵に任せよ。」
「全ての民が結託して襲ってきたらどうされます。兵で対処可能だと思われますか?」
「多勢に無勢であるのう。」
「そうで御座いましょうな。民の団結は避けねばならぬ事態。そこで先述の下支えが必要となるのです。」
「なるほど、民の団結を阻止する者共がおるのだな?」
「如何にも。日々民の動向を監視し、団結せぬよう小競り合いを仕込んでまする。」
「裏でそんなことをやっておったのか。」
「ちゃんと閣下のためにみな働いておりますぞ。王道でも構いませんが、下々の働きも是非知っておいて下され。」
「あいわかった。で、具体的にはどのようなことをやっておるのじゃ?」
「分断を図る集団によりけりですな。大きな所で行くと、国家転覆を企てるような団結を防ぐため、例えば都道府県なる分類をしております。」
「都道府県とな。」
「例えばとしてお聞き下され。各都道府県にある程度自治権を与え、個別に良し悪しを比較でもさせればそれだけで結託はしませぬ。」
「そんなもんなのか。」
「大きな所はその程度で構いませぬ。不穏でもあれば、どこかを優遇すればそれだけで揉めるでしょうや。」
「ふむふむ、で、ある程度の集団はどう制御する?」
「例えば、壱の街の者が弐の街の者に酷い目に遭わされたとしましょう。事実でなくても構わず、そう触れ回るのです。すると壱の国の民はどう思いますかな?」
「弐の国の民を快く思わぬだろうな。」
「左様。人というものは所属する集団の意志に飲まれやすいものなのでする。そして、心情的に多数の集団を欲しております。」
「多種の集団を作らせ、集団ごとに対立する集団をあてがい、お互い小競り合いをするように仕向けていくと。」
「よくお分かりで。集団をどんどん小さきものに分断しておけば、閣下の王道支配も容易くなるでしょうぞ。」
「なるほどのう。確かに容易くなるわ。」
「集団などいくらでも作り上げられまする。人種、国籍、宗教、思想、趣味趣向などなど。それぞれに争いの種を蒔けばいずれ芽吹きますて。」
「皆で団結せぬ限り世は変えられぬというのに、世の変え方一つとっても簡単に争わせられそうだな。」
「左様。簡単且つ強力な支配のための手法で御座いまする。如何でしたかな?」
「うむ、為になった。久々に支配者たる余韻に浸れるぞ。」
「しかし、今回は何故支配に拘りましたのです?正直もう忘れているかとすら思うておりましたが。」
「余の応援する野球倶楽部が他の野球倶楽部の応援者に馬鹿にされておるのが腹立たしくての。目にもの見せてやろうと思ったのじゃ!」
「…閣下、それは集団分割の遣り口であると気付きませぬか?」
「言われてみればそうではないか!既に余が術中に嵌まっておったとは!」
「…閣下、向こう一月テレビと野球観戦を禁止いたしまする。」
「それだけは勘弁してくれ、ヨシヒコ~!!」
みんな違って、みんな良いんですよ!
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