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第一回「かもしれない。ラボ」

「街の一人一人が熱い想いを秘めている人たちなんだと思うと、“え、世界、平和じゃない?”ってふつふつと思ったりして。みんな頑張ってるし、一生懸命生きてる。」

インターネットラジオ『チャポンと行こう!」の中で、パーソナリティーのよしべさんが語った言葉(一部抜粋)です。

初めての試み「かもしれない。ラボ」を終え、こんな気持ちになったので引用しました。

この文章は、私が久々にイベントを企画してみて感じたことや考えたことを、徒然なるままに書いたものです。



「かもしれない。ラボ」って?

島根県の有志で企画した、対話でアンラーンにトライする場です。
考えることや疑うことを楽しみ面白がりたいなあと、ヨシタケシンスケさんをイメージして命名しました。

なぜ企画したのか

私は福岡の「三四郎の学校」という対話の場が大好きで、そんな場を島根でも創りたい!という思いでこっそり声を上げました。

対話の文化を広げたい、年齢や肩書きを溶かしてみたい、いろんな人と関わりたいなあという願いがあります。

「対話」「アンラーン」「年齢や肩書きを取っ払って語り合う」というキーワードにピンと来た素敵な方々と一緒に、あーだこーだと面白がりながら計画してきました。


何をしたのか

高校生から大人までが入り混じり、答えのない問いについて感じたことや考えたことを語り合う時間を持ちました。

場所は、普段は静かな安野光雅美術館の一角「昔の教室」。
温かみのある木の椅子や古びたオルガンが小さなライトに照らし出される、落ち着いた空間です。

運営を入れると0歳から大人まで27名が集い、時にじっくり、時にわいわい。
立場や年齢に関わらず、思いや考えを語り合おう!ということで、共に時間を味わいました。

ノスタルジックな空間です。


▼グランドルール

個人的に、なかなか気に入っている5つのルール。
少しでも参加者が安心できるようにと願って設定しました。

・思ったことを言う(わからなくていい・まとまらなくていい)
・発言しても、しなくてもいい
・耳を澄ませて聴く
・考えたり感じたりする時間も大切に
・自分に起こる反応を意識する


▼流れ

高校生主導のアイスブレイクからスタート。
ゲームで声を出す練習をした後、所属や年齢がバラバラな各テーブルへ別れます。

はじめの問いは、「あなたが今、失くしたら苦しいものは?」
感じたことや考えたことを出し合い、テーブルを移動していきます。

家族、友人、趣味の時間…と具体的なものを出していく中で、次第にそれらを分析したり新たな問いが生まれたり。

実物とデータが存在するよね」
替えがきくものときかないものがありそう」
がないと自分が自分でいられなくなる?」
「軸があったら何にでも挑戦できるかも?」
「軸に囚われすぎず、柔らかさが必要?」

話す人、聴く人、書く人、考える人、感じる人。


参加者の皆さんが各テーブルを旅するにつれ、話が次第に混ざり合い、編集され、ループしたりワープしたり深まったり

同じ空間を共有していても、一人一人受け取り方や次のテーブルで話すことは異なっていきます。

後半の問いは各テーブルで出し合ってもらい、【経験と記憶の違いとは?】に。
仮説が生まれたと思ったら真逆の定義をする人に出会ったり、新たな問いが生まれたり。

まとめはせず、答えもなく、もやもやする人もスッキリする人もいる中で、でもなんだかあたたかい雰囲気でお開きとなりました。

終了後も話し足りない人が話していたり、全体で自己紹介の時間は取らなかったので、休憩時間や終了後に自己紹介が行われていたり。


▼参加者の感想

書いてくださったものを、画像でご紹介します。

「考える」って娯楽になり得るのかも。


同じ問いに向き合い、ぐるぐる考えを巡らせて、時に自分を疑って、それそのものや自分に起こる反応・変化を面白がる場。

他者の背景を全く知らずに共感しあったり反対の考えに驚いたりする場。
もしくは、知っていると思っていた人の知らない一面に出会う場。

誰かにとってはそんな場になっていたのかなあ、もしそうならば嬉しいなあと思います。


どんな意味があったか

ここでは考えや思いを語っていい」「ここでは語ったら聴いてもらえる」という機会があれば、大袈裟かもしれないけどすこーし世界を信じられたり希望を持てたりするのではないかと、私は本気で思っています。

なぜなら、私がその当事者だったから。

普段のコミュニケーションの中で人と分かり合えないこと、本質的ではないことに多くの時間を取られることは、決して珍しいことではないと思います。
そんな中、「私はあの時人の話を受け取れた」「僕はあの時自分の考えを言葉にできた」という経験があることは、勇気に、自信に、道標になり得ます。

また、私たちは、それぞれの経験から構築された世界観でものごとを捉えています。一方、自らの世界観を、立場や年齢を超えて見せ合う機会はなかなかありません。
「かもしれない。ラボ」には、他者の世界観に触れられる可能性があるのかもしれないと、感想から感じています。

会場には、0~5歳が5名! 彼もだんだん慣れて、最後は新たな友人とポケモントークをしていました。


まだまだ発展途上ながら、必要とする方に届けばいいなと願います。
ご協力くださった皆さまに心からの感謝を!


次回の開催について

第二回「かもしれない。ラボ」は秋ごろの開催を予定してます。
場所、テーマ共に未定です。

ぜひぜひ、遊びに来てくださいね。

お待ちしています!

また読みにきてくださると嬉しいです。