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Route88 #3 新緑萌ゆる阿波路
【Apology】
怠惰でした。(一年休み)
この日は6番安楽寺からのスタート。
仮の世に 知行争う むやくなり
安楽国の 守護を望めよ
第6番札所 安楽寺
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前回訪れた際は境内撮影禁止であったので
ここでは境内の写真を載せないこととします
境内の様子は自分の目で確かめよう
(今回は撮影禁止の看板は無くなっていました)
安楽寺は整った境内に加え、宿坊が有名である。そこには山号の温泉山の名に違わず、宿坊として珍しく、本物の温泉が付いている。そのため歩き遍路の場合は1番から始まりここで1日目を打ち止めするのがポピュラーなムーブとなる。
しかし今回の巡礼プランは超区切り打ち車遍路という稀有なスタイル。
そのためここの宿坊に泊まることはなかった…
ざんねん。
御本尊は薬師如来。
本堂の前に拝殿があるのは八十八ケ所の中でも稀。必見。
6番札所を出て7番札所へ。
6番札所から西に向かい、しばらく進んで1本北の道へ。7番札所は道沿いに。
人間の 八苦を早く 離れなば
到らん方は 九品十楽
第7番札所 十楽寺
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赤く目を引く山門が目立つ十楽寺。
この山門の中には実は入ることができる。中は非常にフォトジェニックとなっており、必見。
桜めく境内に春風が走る。
そんな暖かい風を浴びて本堂、大師堂を参拝。
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御本尊は阿弥陀如来。
大師堂は本堂から奥の階段をほんの少し登った先にある。
ん?
"十楽寺の前にあるうどん屋は?"だって?
エーワタシワカラナイナー
タブンゼンカイタベタコトアルトオモウンダケドナー
7番十楽寺を出て8番熊谷寺を目指す。
しかし、時刻はちょうど正午を過ぎた頃。お遍路という修行中とはいえお腹は空いてしまう。
ということでランチに向かう。
7番から西進し、国道318号の交差点にて本来は直進するがここで右折。香川県方面へ一旦向かう。
国道の両側が山林だったり大きなダムがあったり物々しい大ホテルの廃墟があったりと心配になるが、この先にローカルソウルフードが眠っている。
その名もたらいうどん。
名は体を表す。単純にたらいにうどんを放り込んだ料理。
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単純な料理であるが、非常に美味しい。
通常のうどん系に比べ、「取り分ける」楽しみがあるほか、常にホカホカであるのがありがたい。ごちそうさまでした。
遍路ルートに戻り、8番熊谷寺へ。
某オールスターのマラソンの心臓破り坂もびっくりな急坂を登り、その後右折すると車道からも見えるほど立派な山門が左手に見える。
薪とり 水熊谷の 寺に来て
難行するも 後の世のため
第8番札所 熊谷寺
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四国八十八ヶ所内でも有数の大きさを誇る。
この札所は道路により分断されており、山門が道路の南側に、本堂等札所の施設が北側に広がる特殊な配置となっている。山門の撮影の際には(当然のことではあるが)車道を通る車に注意を払おう。
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北側に札所の各施設、南側に仁王門がある。
ここ熊谷寺は平坦だったこれまでの札所と異なり、本堂/大師堂は駐車場から少し離れている。ただ、まだまだ序の口である。
駐車場に車を停めて境内を進む。
春を迎えた新緑のアーチをくぐり、本堂の方向へ向かう。
体力無尽蔵の我が妹と体力極限0の私。
私はおそらく母のお腹に体力を全て置いてきて妹が全て掻っ攫って生まれてきたのだろう。
本堂の前にもう一つ門が。
こっちは中門。ここを抜けると本堂に辿り着く。
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いいねぇいい雰囲気だ
本堂を参拝。(本堂の写真は撮り忘れ、愚か)
本尊は千手観世音菩薩。
大師堂へはそれなりの階段を登る。
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上に見えるのが大師堂。
なんでこれは撮って本堂を撮らない!?
駐車場付近にある納経所にて納経をいただき9番札所へ向かおう。
さて意気揚々と8番熊谷寺を出たのだが…
9番札所はなかなか分かりづらい地点にある。
初見の方は高速の南側に出たら南に見える突出した木々を目指して右往左往するか、思い切って県道12号まで出てしまおう。県道12号からはだいぶ分かりやすい。
大乗の 誹謗もとがも ひるがえし
転法輪の 縁とこそきけ
第9番札所 法輪寺
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今回最終の札所である。(ここ以降の札所に日和っていた)
圃場に囲まれた静かな札所であるが、この札所はなかなか特別であり、本尊を涅槃釈迦如来という。釈迦如来が横になられている本尊であるが、この本尊は八十八ヶ所の中でも唯一であり、さらに秘仏(=滅多に公開されることがない本尊)なのである。
自慢させて欲しい。
私はこの秘仏本尊を直に参拝したことがある。
時に2014年。四国遍路開創より1200年の時、私(狂人として名を馳せた小学生小僧)は記念で四国遍路(2周目)をしていた。この時は札所全体が祝賀ムードで、多くの寺でキャンペーン(?)を行っていた。そしてここ9番法輪寺で行われていたのが秘仏開帳であったのだ。
閑話休題。
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本堂(写真左)、大師堂(写真右)を参拝し、納経所へ。納経所は非常に新しかったが、ふと横を見るととても可愛らしいネコチャンが!(気まぐれネコチャンは納経が終わる頃にはどこかに行ってしまった)
(ネコチャンと遊びたかった…)という煩悩を抱え、9番札所の参拝を終え、この日は帰路に着いた。
【次回】試練、来たる。
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