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厳かなる静寂:高野山奥之院の幽玄なる響き

高野山 奥之院:歴史の息吹と厳かな参道



聖地の広がり

奥之院は、高野山の中心に位置し、弘法大師がご入定されている神聖な聖地です。参拝者は一の橋から始まる約2キロメートルにわたる奥之院参道を進みます。この参道には、樹齢数百年の杉木立の中に20万基を超える諸大名の墓石や供養塔、慰霊碑が立ち並びます。


歴史の証

奥之院参道に沿って並ぶ墓碑には、歴史上の著名な人物のものが多くあります。徳川家や豊臣家、上杉謙信、織田信長、石田三成など、多くの大名たちがここに眠っています。墓碑以外にも、お地蔵さまや弘法大師が休憩したとされる腰かけ石が奥之院参道を彩ります。


厳かなる御廟橋

奥之院へ至る参道の最後に立つのが御廟橋です。この橋を渡ることで大師御廟への霊域に入ります。参拝者は御廟橋を渡る前に服装を整え、礼拝を行いながら橋を渡ることが作法とされています。清らかな気持ちで御廟橋を渡り、その先に広がる弘法大師御廟の拝殿で心静かに祈りを捧げましょう。


弘法大師御廟の歴史

弘法大師御廟は、高野山第二世真然大徳によって建立され、藤原道長によって治安3年(1023年)に現在の規模に拡充されました。堂内には1000年以上の歴史を持つ「祈親燈(きしんとう)」や白河上皇献納の「白河燈」など、多くの燈籠が奉納されています。これらの燈籠は、厳かな雰囲気を醸し出し、弘法大師の教えと信仰の深さを感じさせます。


奥之院は、歴史の息吹と厳かな参道が調和する、高野山ならではの霊地です。訪れる者はその神聖な雰囲気に包まれながら、歴史や信仰の深さを垣間見ることでしょう。

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