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ケンカみたいな口論だけど、そういうコミュニケーションなんです

今から約9年前、新人の頃の私はほんとに生意気で、とんがってました。

サポート業務でコールセンターをやってたのですが、電話が嫌すぎて、3年目で電話を取る仕事から離れました。

そして、システムを管理・保守する開発の人(一つ下の後輩)と、新機能をつくる仕事がメインになりました。

私はサポートチームとして、「お客様がこういう風に使っているからこういう機能があれば便利になる」等の意見を伝える。
開発の人がそれを形にする。
そんな役割でやってました。

開発の人について、
偏見じゃないんですけど、なんかこう、思考の仕方が違うように感じるんですよね。
恐らく向こうから見た私も同じで、なんか考え方が違うと感じてたと思います。

意見が食い違ったとき、私たちはまだ若かったので、お互いに「何でそうなるの?!」と相手の考えが分からないことが多々あり、ぶつかってました。

相手のことを理解しようと努めるけれど、心のどこかでは「やっぱり自分の意見が正しい」と思っていました。

そんな私たちの話し合いは、はたからみたらまるでケンカ!!
夜6時頃に、オフィスにガミガミ言い合う声が響いてました。

それでも、ちゃんとお互いの思うことをじっくり、とことん話し合い、
両極端にあったそれぞれの意見が、真ん中くらいの場所に落ち着いて、一件落着。
そんな風に何とかやってました。

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最近読んだ本に、こんなことが書かれていて、
「ああ、私たちがやってたのはこれだったんだな!」とピンときたものがありました。

対立によって考えを深めていくという弁証法のようなやりとりですね。

ある興味深い方向性を持った立場を、「正」にあたるものとするのならば、そこに対しては、敢えてでも何でもいいから可能性があるほどむしろ批判的な視点を加えて、「反」にあたる反論をぶつけてみます。
それで対話を重ねるうちに、両者の立場を考慮に入れて考えを深めた「合」という結論に導いていく。そういうコミュニケーションです。

デザインの仕事 寄藤文平

私たちがやっていた議論は、ケンカっぽくなってたのですが、
「お互いにちゃんと言い合える信頼関係」があったからこそ成り立ってました。

仕事をしていたら、たくさん悩むことがあります。
自分の軸が揺らいでしまいそうなとき、
「この人に相談した時、悪いことも言いづらいだろうこともちゃんと言ってくれる。私が間違った方向に進もうとしてたらちゃんと止めてくれる。」
そんな風に思うことができていました。

「議論はお互いの意見をぶつけ合う」
たまたま私たちがそういうタイプだったので、ぶつけ合うことで物事が良い方向に進みました。

ちなみにその後、後任である別の開発の方に、同じようにケンカ腰で相談を持ち掛けたら、めちゃくちゃ嫌がられました笑(そりゃそうだ)

私は今はすっかり落ち着いているので、そういう話し合いはしていませんが、たまには何かに対して熱く意見を交わしてみたいなーなんて思っちゃいました。

私と同じく議論を酌み交わすタイプの方、私と議論しませんか?笑

最後までお読みいただきありがとうございました。

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