大江健三郎をゆっくり読もう計画

大江健三郎が書いたレイテストな文章が何か気にしてたくらいに大江健三郎を追っかけてたので、最近ずっと書いてなくて、死期が近いんではないかと思っていたものの、訃報にはショックを受けた。もう大江健三郎がいない!という事実が効く。もう大江健三郎がいないのだ。
と、いうことはですよ、もう大江健三郎の文章は増えないわけで、つまり原理的には全作品が読めるようになったわけだ、と思っていた。で大江健三郎の著作年譜を眺めてたら、全作品を読むにはけっこう面倒だとわかった。雑誌にでただけで単行本になってないのがかなりあるのだ(とても良い著作年譜!)。だから本当の全著作は簡単に諦めます。
ルールとして読むのは単行本か文庫か全集とか、とにかく本になってるものだけ。雑誌のみ発表は含めない。同時代の大の大江ファンは雑誌のみ発表でも讀んだでしょうが、あくまでもノーベル賞作家になってからの大江ファンとして、手に入った本になったものを対象とします。雑誌のまで読むのは研究者でいいと思う。
そして読む対象は、小説は新潮社から出た「大江健三郎全作品」の1期2期を基本にして、あとはそれぞれの単行本等にしかないものがあればそれを読むが、『夜よゆるやかに歩め』は今のところ手に入ってないので読まないと思います。
評論はとりあえず単行本を出版順に読んで、手に入ってなければ『同時代論集』を読みます。
問題は自伝的な文章を頭に入れてから読むのか、それともそれも出版順かなのだけど、これは先に読みます。というのも、同時代の大江ファンにできない読み方としてはこれが一番大きいから、当時と同じ読み方ができないから現代でしかできない読み方をしてやろうという意図。
というわけで先ずは『全作品』の年譜から読み、次に『私という小説家の作り方』を読もうとしましたが、ちょっと見つからないので『作家自身を語る』の文庫を読みます。それから改めて『全作品』を読んでいこうと思います。

でもねでもね、村上春樹の新作と、それを読むために『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』も並行して読みますんで、ゆっくり計画です。

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