変容というシステムの話
皆さんこんにちは。変容してますか?
僕はパイオニアと統率者でそれぞれ変容デッキを持っているので、フリープレイ会に出れば1日1回は変容系デッキを使っています。
いやあ、良いですよね。変容。
変容は最高だぜ!
これで終わっても良いんですが、変容とは。
わかるような、わからないようなテキスト。
今回は変容の解説をしつつ、変容ならではのレアシチュエーションなんかを解説していきます。
今回も画像はMTG公式より引用しています。
・そもそも変容って何よ?
イメージで言えば、エンチャント・オーラに近いです。
既に着地している人間でないクリーチャーー……僕は個人的に“人外”とか呼んでますが、人外クリーチャーを対象に変容します。
今回はアリーナでの僕のアカウントで実際に変容デッキをプレイしている画面のスクショをば。
《アダントの尖兵》(吸血鬼・兵士)を対象にし、手札から《翼竜怪獣、ラドン》(雷の頂点、ヴァドロック)を変容!
2体の能力を持った新たなる最強クリーチャーの誕生です!
クリーチャータイプ(吸血鬼や兵士)やその他のタイプ(アーティファクトクリーチャー、氷雪、伝説)などは引き継がず、上にしたカードの特性のみを参照します。
マナコスト、P/T、カード名なども《ラドン》のままですが、能力は引き継いでいます。
ルール上の状態は、以下のようになります。
《ラドン》はルール上は《ヴァドロック》なのでこうなります。
で。テキスト中で自身のカード名を参照する場合は、それは“このカード”と同義語なので、読み替えて処理します。
結果、攻撃時に5/3となる飛行・先制攻撃、更にライフの支払いによって破壊不能を得る上、墓地から呪文を唱える超生命体です!
更に!
この《ラドン》に手札から《幼獣守り》を変容!
テキストを整理すると、こんな状態になっています。
殴るたびにパワーが2上がって絆魂があるので5点回復し、更に4点を払うことで破壊不能を得るそうです。
そもそも飛行・先制攻撃で戦闘面では破壊不能を使う機会がほぼないくらいに無敵生物。
攻撃時は地上の猫トークンが防御を担ってくれるため、ライフレースではなかなか負けません。
下に入れたことで《ラドン》の伝説を失っているので、《ラドン》の効果で釣ってきた《鏡割りの寓話》でコピーして二体で襲い掛かるのも良いですね。
というわけで、基本は、
・人外クリーチャーを対象にして変容。
(スタックで人外クリーチャーが場を離れると通常のクリーチャーとしてキャスト)
・テキスト欄は引き継ぐが、その他の情報は一番上となったクリーチャーに依存。
・1枚のカード、合同パーマネントとなっているので《解呪》などで部分的に外すことはできず、除去されるとまとめて除去される。
(バウンスされれば全部戻る、追放されれば全部追放される)
・パーマネントとしては変容元の人外クリーチャーのまま。
(人外クリーチャーが前のターンから出ていれば変容したターンも召喚酔いせず、乗っているカウンターも引き継ぎ、「~~で戦場に出る」みたいな効果も受けない)
いやあ、簡単簡単。シンプルな効果ですね。これでだいたいOKです。
……いや、めちゃくちゃ複雑じゃねぇか?
公式の記事でストーム値(それを再度使えるかどうかの指標)で10点満点中7だったぞ?
詳しくはこちら。
いや、でも、同じストーム値7の氷雪マナは再録されたしさ?
ほら、まだ、可能性は……さ?
変容は身内でフリプしててもちょくちょく、『変容って知らない』『使ってない』『よくわからん』など、アレな評価を受けがちです。
なので今回は、もっと気軽に皆さんに変容に親しんでもらうのも目的のひとつですね。
目指せ! 変容の普及! みんなも気軽に変容しよう!
【虚無の作り方】
テーロスには神々サイクルが存在します。
他にも二色の神が10柱(+1)いるのですが、まあ置いとくとして。
それぞれに『信心が規定に満たなければクリーチャーではない』という能力があります。
これがクリーチャー化した状態、俗にいう顕現状態で変容すると、破壊不能と起動型能力を持つ強力なクリーチャーになります。
しかし、その後、信心が足りない状態になると、おかしな状態になります。
それぞれ『信心が足りなければクリーチャーではない』となるため、本来ならエンチャントになるのですが、他の変容生物の下にいれた場合、エンチャントのカードタイプは失われています。
結果、『クリーチャーでもエンチャントでもないパーマネント』が誕生します。
カードタイプを持たないカード、もう虚無か何かである。
ちなみにカードタイプを持っていなくてもルール上問題ないので、そのまま普通に盤面に残る。
ただし、『エンチャントを追放する』とか『クリーチャーを手札に戻す』みたいな効果はどっちも効かない。
効くのは『パーマネントを対象にする』というタイプの効果。
【プライチカウンター乗ってるのに……?】
《世界を揺るがす者、ニッサ》というカードがあります。
土地をクリーチャー化し、プライチカウンターを3つ乗せられるのです。
じゃあ、この土地生物を変容させれば良いじゃんね。
スタンダード当時、ちょうどどっちも使える時期があったので、僕は意気揚々と試しました。
このカードに変容させればデッキから新しい《森》も出るしアド損なし。
なんて強力なコンボなんだ……!
これによって《森》を変容させれば、3/4にプライチカウンター3つで6/7……!
これは当時撮っていたスクショで、他にもパワー+1修整を掛ける《ドムリ》が戦場にいるので、実際は3/3です。
え、6/7になってないどころか、隣にいる何にも変容していない《大角》よりスタッツが低いってどういうこと……!?
ここでもう一度テキストを読んでみましょう。
あ、ああああああ!?
つまり、《ニッサ》が土地を生物化する継続的効果『それは0/0である』という能力が変容しても有効であるため、《渡る大角》はステータスが上がっていないわけです。
むしろ、《森》を上にしていたら森のカードタイプが残ってマナ能力が使えたので、《大角》を下にすべきでした。
パーマネントとしては変容元である人外クリーチャーの受けていた効果も受ける、当たり前の気づきでした……。
【亡霊の産み出したものとは……?】
《スカイクレイブの亡霊》というカードがあります。
ちょっと前のスタンダードをはじめ、現在でも白系の統率者の除去枠としてしばしば見ますね。
パワーの低いクリーチャーなのでサーチが簡単、ETBなので誘発を増やしたり、ブリンクしても良いですね。
で。
これで僕の変容クリーチャーが追放されました。
《アダントの尖兵》(2マナ)、《翼竜怪獣、ラドン》(3マナ)、《伝説怪獣、キングシーサー》(5マナ)が追放されました。
このとき、《キングシーサー》が一番上だったら5マナだったので対象外だったのですが、
他に素出しした《キングシーサー》がいたことで上にできず、《ラドン》を上にしていた次第。
で、改めて《スカイクレイブの亡霊》を除去したら、てっきりトークンが3体(2/2、3/3、5/5)になって出ると思ったら、まさかの10/10が1体ドーンと着地。
つまり、複数体が同時に追放されたことで、それのマナ総量を総合、トークンが1体でたということなのだ。
(2+3+5=10)
ちなみにこれは出たとき誘発を倍にするカードによって複数枚を追放しているときも同じとなるので覚えておこう。
【オープン・ゲット!】
パイオニアで《アダントの尖兵》と同じく変容元として使っているカードに《束の間の霊魂》というカードがあります。
色々と書いてありますが、手札1枚を捨てれば追放できます。
変容した状態でも問題なく追放され、そして
変容して2体が合同パーマネントに。
手札を1枚捨てることで追放。戻ってくるときは……。
変容は確かに強力ではあるものの、盤面の打点はバラバラの方が高い。
戻ってくるタイミングがそのターンのエンド時なので召喚酔いしておらず、かつ全体除去などもやり過ごすことができる。
《告別》や《サイクロンの裂け目》のような全体追放・全体バウンスは呪禁や破壊不能では防げないが、それをこのカードはやりすごすことが可能。
手札に後続の変容がないときや、最後の数点を削るためのアタッカーが必要なときは分離させよう。
これを僕は、とあるロボットマンガで主役の合体ロボが緊急回避として分離してバラバラになるのに合わせて、オープンゲットと呼んでノリノリで使っている。
ガンガン行こうぜ! ガンガンガンガン!
【サンプルリスト】
今日の色々な実験で使っていたパイオニアのリスト。
興味がある方は是非。
ワイルドカードが足りなくてアリーナで入れていませんが、《キングシーサー》を入れたり。
土地と《鏡割りの寓話》だけ値段がするので、その辺りを他フォーマットで持ってる人はあとは安価パーツが多いですね。
《試練に臨む者、ギデオン》の効果でゲームに負けなくして、その状態で《栄光の好機》で追加ターンを得ます。
《ラドン》の効果で《栄光の好機》を繰り返しキャストして連続ターンで殴って勝つデッキになっています。
変容は良いぞ……!
当記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。
画像はMTG日本公式より引用しています。
ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。
題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。
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