見出し画像

コンテンツマーケターの次はUXコーディネーターだ

コンテンツマーケティングがなんとなくコモディティ化してきている。一時期の流行りのようなものでなくなってきているのは確かだろう。
実際に、ガートナーのHypeCycleで見ても、2018年時点で「停滞期直前。そこにたどり着くまであと2年くらいよ」って書かれているので、まぁ、そういうことなのだろう。

画像1

では、コンテンツマーケティングは一時の流行りに後ろ髪をひかれながら衰退してしまうのだろうか?もしくはコモディティ化してしまうのだろうか?

まずはコンテンツマーケティングを見直してみよう

「コンテンツマーケティングとは?」みたいな話はもう十分でしょう。ここでは割愛します。

さて、とある調査によると、「モノには無関心。利用価値(体験)に重きを置く消費者」が増えているとのこと。こういう状況になると、個人的にはコンテンツマーケティングの出番だな と思う。

そのような消費者を相手にするためには2つの戦略がある。

①無関心に寄り添う。徹底的に。
②関心を作り出す。
の二つ。

①無関心に寄り添う。
amazonが典型だろう。自ら買い物行動を起こさなくても、amazonが勝手に買うべきものをレコメンドしてくれる。なんなら勝手に届けてくれる。
確かにすばらしいコンセプトではあるが、どこかで消費者を置いてけぼりにしている感じもする。高度なAIや、極限まで高度化されたカスタマーサクセスによって実現されるのだろうが、行動を先回りされすぎている感じもするし、土足感すら感じる。

②関心を作り出す。
本命はこっちの戦略になるだろう。これは、よく言われる「ドリルが欲しいんじゃない。穴が欲しいんだ」に通じるものがある。

自社のドリルを直接プロモーションするだけではなく、(それはそれで必要)穴をあけることによって得られるベネフィットから関心やニーズを作り出す。気づきを与える。
例えば、、
・素敵な絵を飾ったり模様替えができる
・DIYが簡単になる
・だから、このドリル買いませんか?
という順番で「態度変容」を起こす。

コンテンツを使った「態度変容」こそがコンテンツマーケの醍醐味

この②の態度変容に適したものが、コンテンツマーケティング。
例えばリスティング広告のように、顕在化したニーズ(上記の例ならばドリルが欲しい)に当てるだけではなく、もう一段前の検討段階へもアプローチできる。
つまり、絵がある生活やDIYの楽しさ、といった別の角度からアプローチして、消費者自らがドリルのニーズに気づく というステップを踏む。
ドリルのニーズに気づいたら、自社のドリルをプロモーションする。

割とアタリマエの話なんだと思っていたんだけど、昨今のコンテンツマーケ界隈の話題を見ていると、やれSEOだ、やれSNSだと、コンテンツのデリバリーの話が多く、肝心のコンテンツの役割に触れられていることが少ないと感じていた。
コンテンツマーケティングでは「態度変容」を改めて意識してみては良いのではないでしょうか。

コンテンツマーケターからUXコーディネーターへ

コンテンツマーケティングにおける「態度変容」とは、ユーザー“が”気づきや理解、納得など意識や態度を変動していくことを表す。
もういちど。ユーザー“”。 
態度変容の主語は、あくまでユーザーなんです。

コンテンツマーケティングの使い手は、とにかくユーザーを主語にして語ります。
そしてもちろん、主語にするだけではなく、ユーザーの意識や行動を想像するのが大好きで得意です。

コンテンツマーケティングをやっていると、どうしてもSEO目的のキーワードから内容を考えてしまったり、イイタイコトだけで作ってしまったり…。

態度変容を促すためには、
・ユーザーが意識を変えるための内容
・ユーザーに対して提供できるベネフィット
のバランス感が大事です。

そして、そのバランスをとる人のことを、勝手に『UXコーディネーター』と名付けました。
企業のイイタイコトと、ユーザーの体験を調和させる役割。
このスキルは、マーケティングだけではなく、カスタマーサクセスや編集なんかにも役に立つはずです。

コンテンツマーケティングがどこかでコモディディ化しているな。。。と思ったら、ちょっと目線を変えて『UXコーディネーター』を目指してみてはいかがでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?