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WPOとは? SEOの進化系「SEO3.0」という考え方

SEOの成功法則は時代とともに変化している。
・消費者の情報収集方法の多様化
・検索エンジン アルゴリズムのアップデート
が主な要因だろう。

そして、これらの要因となる情報収集方法と検索エンジンのアルゴリズムの進化はこれからもどんどん変化していくことだろう。

Webマーケに携わっていると、これらの変化には否が応でもついていかざるを得ない。しかし、SEOのことを本当に理解していれば、これらの変化への対応は実はそんなに大変ではないです。

その理由を、SEO1.0⇒SEO2.0⇒SEO3.0 という流れで解説していくとともに、大事な大事なコンセプトであるWPOに関しても解説します。
(ちなみに、SEO1.0とか2.0とか3.0ってのは造語というか、明確な定義があるものではないので、以下は筆者の見解です)

SEO1.0とは?

SEO1.0とは、言い換えれば「被リンク優位のSEO」といえるでしょう。もともとSEOという概念が出てきたのは、1997年頃と言われています。ちなみに、Googleができたのは1998年です。SEOという概念自体は、現在のロボット型検索より前のディレクトリ型検索エンジンの終盤からあったようです。
このころのSEOの鉄板手法は、「被リンク」をかき集めることでした。
当時の(から)Googleは、リンクされるページは信頼度が高く、有益なページであると考えており、このようにリンクが多く集まるページは、「ページランク」が高いと判断されていました。

※小ネタですが、ページランクのページは、Webページとかのページ(頁)ではなく、Google創業者のラリー・ペイジの“ペイジ”です。「ペイジが認めたランク」ということです。

このころのSEOをSEO1.0と呼んでみましょう。

SEO2.0は?

SEO2.0は、被リンクSEOの次、つまりキーワードや検索意図を重視したSEOといえそうです。
昨今SEOに取り組んでいる方の多くは、このSEO2.0の考えをもとに、キーワード選定をしたり、記事コンテンツを掲載したりしています。

※SEO1.0と2.0の間には、ワードサラダと呼ばれる手法がありました。今ではブラックハットSEOとして、下手するとペナルティすら食らう可能性がありますが、つまり、サラダのようにページ内に特定のキーワードを文脈関係なく入れまくる、盛りまくるやり方です。(今でもそういうページたまーに見かけますね)

このSEO2.0が隆盛した背景には、WordpressやMovable TypeといったCMSや、はてなブログ・Livedoorブログのようなブログプラットフォームの登場も大きく関係あるでしょう。
それに伴い、コンテンツマーケティングやオウンドメディアといった、マーケティング手法に取り入れらるようになり、多くのサイトがSEOを意識した記事コンテンツを作成しています。

SEO2.0の効果が最大化したときに起こりうる効果としては、検索上位の獲得によるサイト流入数のUPといったところでしょうか。

しかし、このSEO2.0には穴があります。

キーワードから始まるSEOの不都合な真実

SEO2.0においては、「よっしゃ、やるぜ!」てなったら、まずはキーワードの選定から始めますよね?
「DX」とか「コンテンツマーケティング とは」とか「SEO 会社 東京」とか。
で、そのキーワードの検索意図をリサーチしたり推測したりしながら、「検索意図への回答」を記事コンテンツとして作成して公開します。

いや、やり方はそれでいいんですが、そのページが公開されてから3か月後くらいにSearch Console見たことありますか?
たぶん、予想もしていなかったようなキーワードで表示されてたり、流入されていたりしているはずです。
特に多いのが、例えば上記の「DX」ってキーワードを意識して記事コンテンツを作ったのに、流入貢献キーワードは「DX 事例」とか「DX 会社」とか想定外の掛け合わせキーワードになっているケース。

ほかにも、GoogleAnalyticsでそのページの流入経路を見てみてください。必ずしもOrganic流入だけではなく、なんかDirectとかReferralとかSocialとかからもちょろちょろと流入していると思います。

つまり、キーワード重視のSEOだと、特にビッグキーワード狙いだと、取り切れていない検索意図がかなり漏れているはずなんです。しかもその漏れている検索意図ってのは、得てしてロングテールキーワードだったりするので、実はかなり購入意向の高そうなキーワードだったりします。

で、SEO3.0って何?それはね、WPO(Web Presence Optimization)です

そこで登場するのがSEO3.0という概念。
SEO3.0というのは、別名WPO(=Web Presence Optimization)のこと。
人がオンライン上で情報を探したり、目にするのは、必ずしもGoogleの検索エンジン上だけではありません。
AmazonやYoutube、Twitter、食べログでも検索しますよね?
ほかにもFacebookやLineでも情報は目にするし、PR TIMESや@PressのようなPRプラットっフォーム、メルマガや広告、そしてnoteとか、オンライン上にはあらゆる情報接点があります。
SEO3.0(WPO)とは、これらのオンライン上のあらゆる接点で自社サイトの露出を獲得するための手法のことです。

SEO3.0(WPO)によって何が起こる?

そのまえに、SEOの目的ってなんでしたっけ?
検索順位1位を取ること?
Organic流入を増やすこと?
課題認識できていない潜在層を集客すること?
いずれも正解なんだと思いますが、個人的にはSEOの究極の目的は、ある種のブランディグであり、人々の「想起集合」に入ることだとかんがえています。
※想起集合に関しては、この記事がめっちゃわかりやすいです。オススメ!
これからは「一番最初に思い出してもらえるブランド」しか生き残れない

で、その前提でSEO3.0の効果効能は、
検索するしないにかかわらず、コンテクストに沿ったオンライン上のあらゆる場でのインプレッションが増えることで、様々な経路からのサイト流入が増えるだけではなく、自社サービスが必要になったタイミングで確実に思い出される(=想起集合にはいる)状態になり、指名検索による購入以降の高いユーザーの訪問を獲得できること! 
と考えます。

なので、SEO3.0を頑張れば、SEOの最終目標であるブランディングにも貢献できるんですね。

SEO3.0のために必要なこと

では、SEO3.0のためには、SEO2.0的な施策のほかに何が必要なんでしょうか?

一番やらなくてはいけないことは、定期継続的なSNSでのインプレッション増でしょう。
さらには、プレスリリースによるニュース配信、業界メディアへの寄稿や取材。

このような地道な活動を通じて、ソーシャルシグナルや被リンクやサイテーションを増やしていくというのが、遠回りに見えて最短距離なんだと思います。
ほかにも、もうちょいSEOっぽい施策だと、上位表示されにくいビッグキーワードは後回しにして、ロングテールや関連キーワードといった“低検索Vol 低難易度”の検索上位表示ジャック。

↑このやり方は、勝手に『面』のSEOと呼んでいます。
関連記事はこちら:BtoBサイトのSEOはこう変化した!「点」のSEOと「面」のSEOというお話
https://note.com/8823tarosuke/n/nf3f8cd5007d4

まとめ

SEOの手法は時代とともに変化してきてはいるものの、やるべきことは、結構泥臭く、愚直に、ユーザーニーズに応えていくということに他ならない。
ただ、SEO2.0までは、ある意味ユーザーに来てもらうためのSEOだったのに対し、SEO3.0は、「ユーザーのいるところに出向いていきながら、来てもらう」というインタラクションがあると思われる。
コンテンツマーケティングやオウンドメディア運営をしていると、どうしてもSEO偏重になりがちだが、必ずしも検索結果画面だけで勝負する必要はない。オンライン全体で(何ならオフラインも含めて)、ユーザーのコンテクストを考慮しながらPresenceを最適化することがこれから求められるコンテンツマーケティングになっていくでしょう。

と、いろいろ書いたけど、このテーマに関しててはやっぱりこの記事が最強だった。(はい、目からウロコ落ちました)

SEOのその先+これが本当のコンテンツマーケティング。WPO = Web Presence Optimization という考え方について

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