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小さな花屋さんが継続して営業を続けていける仕組み

2020年6月に、花屋のわたしは花苗生産の会社の役員に就任した。もともと花苗の生産の研究やアドバイスを共にやっていた会社同士だったので、業務提携のような取り組みは数年前から行っていた。ただ、業務提携となると踏み込めない部分が多く、アドバイスが中心になってしまう。

アドバイスってどうしても表面的になりがちで、「こうするといいですよ〜」である。それを取り入れてくれるかどうかは、どこまで心に響くように伝えられたかということと、相手の環境がそれを受け入れる状況にあるかどうかにある。

社長の秋田と私はずっと「こうしたらいいよ〜」「こうしてみてはどうだろ?」を繰り返しながらすごくゆっくりとしたスピードでそれぞれの会社を試行錯誤整えていこうとしてきた。お互いに実行してうまくいったことを伝え合い、自社に生かしてまた修正してをずっとずっと繰り返していく中で、なんかもっとすっきりとすんなり互いの会社を整えながら連携できないかとモヤモヤすることが多かった。

そんなことを繰り返している時にやってきたのがコロナウィルスだった。コロナがあったからこそ、私達はそれぞれ2つの会社ではなく、共に同じ目標を持って1つの事業として進めていくことを決意できたのだけれども、その話はまたじっくりここに書きたい。

今回はそんな想いでずっと私が実現したかった事業の1つが立ち上がったことを紹介したい。
2020年9月28日に秋田緑花農園の卸売りオンラインションショップが完成した。ここは一般の消費者が購入できるオンラインショップではなく生産者が花屋に卸すためのサイトである。このサイトが今後小さな花屋さんや、スタートアップの花屋に貢献できる仕入れサイトになるに違いない。それは実際に私が経験してきた「仕入れ」という大きな問題を解決してくれるサイトになるからだ。花屋をやりはじめたいけど、どうしたらいいの?まず何をしたらいいの?をひとつずつ解決して花屋さんになってみたい人を増やし、そして小さくとも運営ができていけるようにサポートしていくのが私達の役割だ。その中でまず、1つの大きな問題「仕入れ」について。

花を仕入れる

通常、花屋が花苗を仕入れるのは市場が中心だけど、市場で花苗を購入するというのは実は敷居が高い。これは実際に私が花屋を始める時に体験したことだけれども、福岡の花市場の買参人(市場のセリに参加できる権利)を取得するには年間2000万円以上の売上実績が必要という条件があったのだ。(今はもっと条件が低くなっているみたい)花屋をはじめたいから市場から花を買わせてもらいたいのに、2000万円以上の売上実績というのはどうしたものか。漁師になりたくて船を買いたいといったら、まずは沖でマグロを釣ってから来いと言ってるくらいとても矛盾している。

そんな門前払いの通達を受けて、まずは市場の中の仲卸屋さんに声をかけてみた。仲卸屋さんは市場で仕入れた花を花屋に売ってる人のこと。花を売りたい花屋に花を売ってくれる人たち。

4〜5件ある仲卸屋さんに新規取引を申し出たのだけれども、実はここでも門前払いを受けまくった。私は店舗を持っていない、自称花屋だったのだ。店舗を持っていないということは特定の住所がないとうこと。住所不定で就職先を探すくらいまったく信用してもらえないのだ。

4件の仲卸屋さんから断られた私だったが、唯一1件だけ原さんという若いお兄ちゃんがいる仲卸屋さんが「いいですよ」と言ってくいれた。これで晴れて花の仕入れができる!私はこれで花屋になれるぞ!と意気込むのですが、ここからが苦労のはじまりとなるのでした。

次回へ続く。

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