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【機材レビュー】OLYMPUS OM-D E-M1 markii

機材レビュー第8弾、今回はE-M1 markiiのレビューを書いていきます。
2016年12月発売、2037万画素のマイクロフォーサーズマウント機で、OM-Dシリーズの上位モデルです。ボディ内5軸手振れ補正や防塵防滴仕様、さらにAF/AE追従でメカ10コマ、電子18コマの連写性能を有します。


投入経緯

2023年3月。学生の身分を卒業し、社会人になる数日前に大阪の某店舗で、難あり品のこの機体を目にしました。
難ありの内容としては、グリップの剥がれがあるというもの。それ以外の動作に問題はなかったため、ほぼ衝動買いレベルで購入に踏み切りました。
マイクロフォーサーズシステムを投入してから、この機体はずっと気になっていたため、ちょうどいい機会でした。


メリット

シャッターフィーリングが良い

マイクロフォーサーズの機体は、それまでLUMIX G8とLUMIX GX7 markiiの2台を持っていましたが、どちらもシャッター音はカメラらしからぬ音(正直おもちゃみたい…)で写欲はあまり出ませんでした。
しかしE-M1 markiiはシャッターを切った瞬間、重厚なのに静粛な音が出てくれます。とても聞いてて気持ちが良いです。


グリップが握りやすい

本機はマイクロフォーサーズですが、ボディは少し大きい方です(バッテリー・カード込みで重量570g)。でもそれがいいんです。
ボディの大きさはハンドリングのしやすさにつながるとは言うもので、本機は指にしっかりとなじむグリップです。
間違えてはいけないのは上位機であるということ。APS-Cやフルサイズの上位機に比べれば、十分コンパクトなのです。コンパクトでグリップ感もしっかりとある。絶妙な塩梅を攻めているように思います。

中指にかかる部分が斜めになっているおかげで、しっかりとグリップできる


メカシャッター秒間15コマ連写

衝動買いした理由の8割がこれです。メカシャッター連写はピント固定で驚異の秒間15コマとなります。
既にメイン機としてD500とD3(当時)がいたため、はじめからサブ機として運用していましたが、単体で運用してもこれだけで十分なパフォーマンスを得られます。
なお、電子シャッターではピント固定で60コマですが、読み出し速度がそこまで速くないので、あまり実用的ではないです。

新幹線も余裕で捉えることができる


汎用性に富んだカスタムボタン

LUMIXと同じように、OM-Dもカスタムボタンがたくさんあります。LUMIXに比べると操作性の慣れは必要ですが、わりと便利なボタンが揃っています。
前側のカスタムボタンに「拡大」を割り当てていますが、このボタンを押して緑枠を表示させてAF-ONすると、MF状態でもAF-Sできるのが便利です。LUMIX G 20mm F1.7がAFさせてもピント精度が怪しい場合があるので、この機能が重宝しています。
また、LUMIXで重宝していたAF-S/AF-C/MFの切り替えレバーも疑似的に可能なのが良いです。


常時パーセンテージ表示される電池残量

地味に便利です。電池残量が減りがちなミラーレスにとって、あると便利な機能だと思います。
え、SONY機にもある?知らない話ですね…


デメリット

位相差AFはそこまで速くない(要検証)

これはパフォーマンスが最大限発揮できるレンズを使っていないからかもしれませんが、AFはそこまで速くないなという印象。LUMIX 14-140mmでは、入線してくる電車をターゲット追従させても、認識はしていても実際に追従はしていない、という結果になることが多々ありました。
PROレンズの40-150mm F2.8なんかを使ったら、ここの評価は変わるかもしれません。


アイセンサーの感度が高すぎる

アイセンサーの感度が高いうえに感度を調整できないのが今の所一番のデメリットです。おおむね3cm離れていても反応することがあります。


EVFのドット数が少し粗い

EVFは236万ドットと、現行の機種と比べるとどうしても画質が荒めに感じます。これは技術的にしょうがないと思います。発売当時、フルサイズミラーレスがまだSONYしかいなかった時代ですから。


さいごに・運用面において

前述のとおり、すでにメイン機がいたためはじめからサブ機としての運用となりましたが、とても快適です。
パンケーキレンズのLUMIX 20mm F1.7をつけて常にカバンから出しておけるポジションに本機を配置することで、とっさの状況やメイン機を出すまでもないケースでサクッと撮ることができます。
そのうえでグリップもしっかりしているおかげで、単体での運用もこなせます。

少なくとも高感度や高速AF、大きなボケを必要とするシチュエーションに持っていかない限りは、満足いく機体です。

執筆時点で運用開始から9カ月。しばらくは持ち続けるのではないかと思います。


作例

LUMIX G VARIO 14-140mm F3.5-5.6 ASPH.POWER.O.I.S.(40mm)
f4.7 1/90 ISO500


LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.
f1.7 1/15 ISO200


7Artisans 35mm f1.2
f1.2 1/90 ISO400

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