5月18日は、みんなでつくった「ことばの日」
記念日といえば、あるときは浮き足立つような、あるときはジッと内省するような、そのときによって感じ方はちがうにせよ、なぜだか無視できないところがある。
我が家はおかあさんが記念日を大事にする人だから、ひなまつりには必ずひな人形を飾っててんこ盛りのちらし寿司をつくってくれたし、バレンタインにはあまいお菓子を焼いてくれた。
記念日の存在によって積み重なった経験はたくさんあるし、それがあたりまえだと思って幼い頃から過ごしてきた。
あたりまえだけどちょっと特別な日常。
それがわたしにとっての記念日。
だから、じぶんが作り手になるなんて、まったく想像もしていなかった。
ところがどっこい、そんな未来もある。
きょねんの5月から10月まで受講していた「言葉の企画」という講座がきっかけで、記念日をつくる経験をした。
初回講義日の5月18日に「一生忘れられない経験を企画してください」というお題がでて、それに対して、
5月18日は語呂合わせで『ことば』になるから、言葉を学ぶために集まった私たちが出会った日を『ことばの日』記念日にしませんか?
と提案した人がいて、その発想にみんなが心惹かれたことからすべてがはじまった。
言葉を学ぶために集まって出会った日の語呂合わせが『ことばの日』になるなんてドラマチックな偶然だし、記念日をみんなでつくれば記憶にも残るし、正式に登録されたら記録にも残る。
たしかに、きっと一生忘れられない。
結局、この企画は講座をとびだして、卒業までの半年をかけて記念日制定を目指す『ことばの日プロジェクト』というチームで活動をすることになった。
半年間、あれやこれやと問題にぶつかりながらも、なんとか制定までたどりつき、卒業の日はみんなで記念日認定証をもって集合写真を撮った。
メンバーたちの悩む顔、泣き顔、笑った顔、感動をおさえきれない顔。いろんな表情に彩られた鮮やかでドラマチックな半年間だった。
時は経ち、今日、2020年5月18日は初めての「ことばの日」記念日。
言葉の企画を卒業したあとも、「ことばの日」をむかえるために準備をすすめてきた。
先週の土曜、5月16日には「ことばの日制定記念祭」と銘打ってオンラインイベントを開催。
※こちらでアーカイブ視聴できます↓
400名をこえる方にご参加いただき、イベントは大盛況に終わった。
わたしは講座卒業以降は運営に深く参加できていないし、最近に至ってはまったくノータッチなんだけど、イベントを視聴して登壇メンバーの応援をしていた。
ほんとうならリアルイベントとして開催する予定だったはじめての「ことばの日」。
コロナで大変な時期だけど、なんとかいまできる形で開催したいと何度も話し合いを重ねていたのをライングループでみてた。
さっきも言ったように、わたしは運営にノータッチの身だけど、どうなってるかな?とか、お!いろいろ決まったんだ!ってなにかと気にはしてた。
参加できていなくても気にしちゃうなんて、やっぱり記念日って無視できないものなんだな、と口にしかけたけど、それはたぶんちがう。
いっしょに作った仲間の顔が浮かぶから、無視できなかったんだ。イキイキした表情でイベントを進行する仲間たちをみて、そう思った。
なんだか、カルチャーショックだよ。
作り手として仲間の顔を思い浮かべて記念日を想う日がくるなんて。
1年前の今日までは、5月18日がこんな日になるなんて想像もしてなかった。
忘れないとは、思い出すこと。
ことばの日プロジェクト発起人の立山紫野さんが、オンラインイベントの最中で口にしていた言葉。
たしかに、そうだ。
この先の人生、5月18日がおとずれる度に、わたしは「言葉の企画」に通っていたことを、「ことばの日」という記念日をつくったことを、きっと思い出す。
一生忘れられない経験って、そういうことなんだ。
初回講義から1年が経って、たしかな答えを身をもって知れた今日だった。
なんだかここまですごく堅苦しい文章になってしまったけど、いま、ことばの日メンバーでオンライン打ち上げをしていたら書きとめておきたい気持ちが高ぶったので、打ち上げを抜け出しこの文章を書きました。
まとまりなくくどくどと書いたけど、言いたいことはひとつ。
5月18日が「ことばの日」になってよかった。
わたしたちが出会った日。ことばを大切にしたくなる日。
ほかのどんな記念日よりも思い入れ深い、ものすごく特別な日常になった。
もっともっと大きく羽ばたいていく記念日になればいいなと願う。
来年の今日はどんな日をむかえているだろう。
いまから待ち遠しい。
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しのちゃんへ。
一生忘れられない経験をくれてありがとう。しのちゃんの笑った顔だいすき。
さいごまで読んでくれてありがとう!うれしいです!🌷