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【ガンバ大阪】引き分けて安堵する敗者のメンタリティ/J1第12節:C大阪戦△1-1
大阪ダービーの勝敗は夕食の味覚をも左右する。
19年の秋に長居でボコボコにやられた日は、ちょうど誕生日が近いこともあってアクアパッツァと白ワインでにぎやかに楽しもうと思っていたのに全く味がしませんでしたからね。
ところがこの日は内容にも乏しいドローにも終わったにもかかわらず、黒鯛と鰹の刺身と一緒に「風の森」を飲むのが妙においしかった。それだけ安堵感に満ちていたということか。
□ 2021年5月2日:J1第12節
セレッソ大阪1-1ガンバ大阪
何て哀しい話だろう。「勝って当たり前」だった大阪ダービーはいずこへ。確かに向こうも、ユン・ジョンファンを呼んだあたりから往年の甘ったれ集団からは変貌を遂げ、まともに戦えるチームになってきた。
それとほぼ時を同じくして迷走を始めたガンバ大阪は未だに復活への道筋を立てられないまま。「今季こそは」と意気込んだ新シーズンは、活動停止の影響もあってご覧のアリサマである。
これで大阪ダービーは4試合勝ちなしだそうで。「倉田の右足だぁあぁ!」が突き刺さった19年の春が最後の勝利。そういえば当時も残留争いの真っ只中でしたね..以後は●●△△か。本格的につらいな。
光明もあった。まずは期待通り、約10日のプチ中断期間を経たこともあって「4-3-3」のセットを組んできたこと。仕上がり具合がどうとか以上に、「やりたいことをやる」宮本監督の覚悟が伝わってきた。
実際、立ち上がりはなかなかいい感じだったようにも思う。インサイドハーフの井手口と矢島がいいタイミングで縦パスを受け、そこからサイドに展開してチャンスを作るシーンが何度もあった。クロスが入ってくるタイミングでペナ内に4~5人が侵入する、厚みと迫力を感じる攻撃はここ数試合なかなか見られないシーンだった。
攻勢がしぼんでしまったのは、やはり小野瀬の負傷交代が響いてしまったか。代わって投入されたチアゴが、ドリブルは引っ掛けるわ周りとの呼吸は合わんわで完全にブレーキに。これは誤算だった。
結局、前半で一番盛り上がったのは相手PKを防いだ場面だったという...
後半に入るとさらに劣勢に。つなぎに苦労し、ボールロストが多く守備に回る時間が長くなると、とうとう74分に先制点を献上。試合展開や時間帯を考えてもこれは詰んだか..と思われたが、苦し紛れのミドルから相手のハンドを誘い、どうにかこうにかドローに持ち込んだという事の顛末。
厳しいすなあ。
物足りない部分は色々あるけど、せっかく3トップにしたなら、もうちょっと強い前プレ敢行したかったよね。高い位置で奪ってフィニッシュまで持っていく場面とかほとんどなかったし..裏を取られるのを恐れたか、ハメ方を共有できずに終わったか。まだまだ道半ば。
そしてこの状態で川崎フロンターレと戦う恐怖な。
生半可なプレスなど簡単に剥がされる。とはいえ天皇杯決勝みたいなリトリートに未来はない。勇気を持って、今やれるだけのことをやる。その姿勢が伝われば、たとえ結果がどうあれ受け入れる覚悟よ。
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