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競馬

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#幸英明

【競馬コラム】ミスター淀短距離S

3日間開催最終日の月曜は川田将雅の独り舞台だった。9クラに騎乗し4勝2着4回。連対を外したのはメインの淀短距離S(4着)のみで、「何でオレが買った時だけ来ないねん」と嘆く馬券マンが多かったことは容易に想像がつく。余談ながら「来ない」の関西弁は大阪・兵庫・京都その他で微妙に違うので注意が必要。まあ僕くらいになると「きいひん」も「けえへん」も「こおへん」も全部使えますけど。 そんなパーフェクトユウガに立ちはだかったのが、「ミスター淀短距離S」こと幸英明さんである。単勝9番人気の

【競馬】幸英明さん、自身の重賞勝利単勝最高配当を更新

みやこS、幸さんやりましたね。昨年のエリザベス女王杯以来、丸1年ぶりの重賞勝ち。やっぱりこの人は困ったらダートですわ。 サンライズホープ突然の復活。これまでと違う後方からの競馬で変わり身を見せ、鞍上もしてやったり..と言いたいところだろうが「計算通り..ではなかったですw」と白状するあたりが幸英明という男である。単勝9,070円は自身の重賞勝ちの中で最高の単勝配当金額となった。当然ながら100円も買ってません。 ちなみに歴代の高配当トップ5はこんな感じらしい。 もしかした

【競馬コラム】生き残りをかけて..レッドベルオーブと幸英明さんの逃走劇

正直、何をみっともないレースをしてるのかと呆れながら見ていた。 日曜小倉メイン・小倉日経オープン。単勝2番人気のレッドベルオーブに初めて騎乗した幸さんだったが、スタート直後から引っ掛かり気味にハナを奪うと、そのままペースを緩めることなく後続をグングン引き離す大逃げに出た。 そう、確かにこの馬は気性が難しい。2歳時にデイリー杯2歳Sを制し、朝日杯FSでも3着に入った実力馬。しかしその後の大成を阻むのが、脚元の弱さと前向きすぎるメンタルだ。昨年の皐月賞で敗れた後に骨折が判明し

【雑談】消えた鉄人

幸さんがどこかへ消えてしまった..今週の騎乗、ゼロ。 フェブラリーSの出走馬が確定したら、サンライズホープが大野拓弥になってた時点で非常事態を察すると、案の定その他のレースのどこにもその名前を見つけることができなかった。 理由はJRAからのリリースもメディア各社からも伝わってはいないが、だからこそコロナの影響でしょうきっと。罹患もしくは本人含め家族が濃厚接触者になったかで騎乗を取りやめることになったと推測してます。 フェブラリーSはもちろん、ヒヤシンスSのクラウンプライドほ

【競馬コラム】悪夢の落馬負傷からちょうど3年、幸英明さん歓喜のG1制覇はアカイイトに導かれ

ちょうど3年前のエリザベス女王杯の日だった。知人の結婚式にお招きいただいていた僕は二次会でもダラダラとワインを飲み続け、そうこうしているうちに時計は15時40分を軽くオーバーラン。そろそろ結果を確認しようかなと、しばらく放置していたiPhoneに手を伸ばした。 そこで知らされた、衝撃的な事実。 飛び込んできたのは「幸騎手が落馬負傷で乗り替わり」といったニュースの見出しや、ツイッターに綴られた「ヤバい落ち方」といった書き込み。最初は「あちゃ、来週(マイルCS)のジュールポレ

「九州産」の枠を超えた名馬ヨカヨカ・幸英明さんにとっても格別の勝利

白毛の女王ソダシの力走に沸いた北の大地・札幌。そこから遠く離れた九州の地でも、同じ3歳牝馬が場内を盛大に盛り上げた。熊本県産のヨカヨカが北九州記念を制覇。九州産馬としては05年アイビスサマーダッシュのテイエムチュラサン以来、そして熊本県産馬としては史上初のJRA平地重賞勝利という歴史的な偉業を成し遂げた。 すでに九州産馬の枠を越えた活躍を見せる「名馬」である。 普通なら小倉の九州産限定戦でデビューを迎えるところを、この馬は6月の阪神で早々に出撃。キャロットFのダイワメジャ

【競馬】鮮やかミユキマジックに導かれ、ルークズネストが2歳王者を撃破/ファルコンS振り返り

幸英明というジョッキーを20年近く応援していて思うのは、つくづく「素直」な乗り役だなということ。どちらかといえばネガティブな意味合いで受け取ってもらっていいと思う。 とにかく、安全運転である。だいたい、その馬がこれまで積み重ねてきた通りのレースをしようとする。思い切った脚質変更や意表を突くスパートなど、イチかバチかの作戦に出るところは滅多に見ない。G1を狙えるような素質馬をなかなか任されないのは、その無難なスタイルが災いしているようにも思う。 年に一回あるかないかの重賞勝利

【競馬】フラワーC・ファルコンSほか/3月20日(土)の見どころ

ビッグレッドファームの岡田繁幸代表が亡くなった。つい最近までグリーンチャンネルでゲスト解説を務めるなど、何ら様子に変わったところは見られなかっただけに驚き。まだ71歳。今の時代を考えると、あまりにも早すぎる別れが惜しまれてならない。まだまだやりたいことたくさんおありだったでしょうに.. 在りし日の功績は皆さんご存知でしょうから省略しますが、とにかく競馬のことが、馬のことが大好きだという情熱が伝わってくる方だった。時に無謀なチャレンジや強気な発言がネタ扱いされることもあったが、

【競馬】3月13-14日ダイジェスト

阪神・中京では競馬場にお客さんが再び入れるようになり、世の中の雰囲気も徐々に緩和ムードに。我が家も今日は軽くお出かけしてきました。 こちら嵐山から亀岡の景観を楽しむ嵯峨野トロッコ列車でございます。いつか乗せてやりたいなあと思ってたのですがなかなかタイミングが合わず、ようやく実現。本当なら桜や紅葉の時期がベストなんでしょうけど、まあまあそのへんは。 で、昼食も外で済ませて家に帰ったらねむみに襲われ、ウトウトしてたら金鯱賞のファンファーレで目が覚め、ボーッとレースを眺めてたらま

【競馬】阪急杯・中山記念ほか振り返り

何というか、怒涛の週末でしたね。 蛯名正義さんの引退、そして定年を迎える調教師の方々の惜別ムードあふれる中、まさかシーザリオの訃報まで届くなんて。よりによって角居勝彦厩舎の最後の日に重なるとは.. 阪急杯と中山記念は、充実著しい北村友一と松山弘平がきっちり人気に応える騎乗を見せてくれた。G1馬と出会って、すっかり頼もしくなったなあ。アルアインも喜んでるなきっとw ■ 阪急杯/馬体増は充実の証、2歳女王レシステンシアが復活の勝利! レース前は「3強」の争いだったが、

【競馬】2月21日(日)の見どころ:フェブラリーS・小倉大賞典ほか

田村康仁厩舎のワンツースリーや2000万馬券など、ネタには困らない土曜日でしたね。そして田村厩舎はグロンディオーズでダイヤモンドSも制覇。 京都牝馬Sはイベリスがあっさり逃げ切り。スタートから5秒で勝負アリでしたね。ほら簡単、とまた言いたくなるやつ。 パフォーマプロミスはどうしたのと思ったら骨折してたんですって..さすがに厳しいですかね現役続行は。 * 明日はフェブラリーSですけど、G1だからといって必ずしも楽しみだとは限らないですよね。正直まあ誰が勝ってもいいやくらいの

【競馬】中京マスターの妙技と名手の帰還/シルクロードS・根岸Sほか振り返り

今日はほんのり暖かかったので、軽く大文字山を登ってきました。いい天気で気持ちよかった。 しかし人が多いわw 山頂でお湯わかしてラーメン食べてる人も多数。いや、これっぽっちの山でそこまで武装します?と思いながらもめちゃくちゃおいしそうでした。 「余計な外出でケガでもしたら医療機関に負担が..」なんて考えていた昨春の緊急事態宣言発令中とは雰囲気がまるで違いますが、「やってはいけないこと」がハッキリしてきたからこそ、我々の判断基準もクリアになってきた証かと。楽しめることは楽しみ

【競馬】G1の気配を感じながら:1月31日(日)の見どころ/根岸S・シルクロードSほか

「モーリス四天王」は明暗が分かれる結果になりました。ルペルカーリアはしっかりと変わり身を見せての圧勝。福永祐一の「前進気勢が出るように調整するようお願いしていた」というコメントが印象的でした。なるほどさすがはこの血統を知り尽くした男。 一方、クロッカスSに出走したレガトゥスは毎度おなじみの「出遅れ&引っ掛かる」のコンボで、さすがのルメールもお手上げ。それでも2着にまとめたように能力は確かなものがあるが..もどかしいレースが続く。 あとは幸さんがキャロットFのお馬さんで特別戦

【競馬】再進撃を目指して:1月23日(土)の見どころ/若駒Sほか

一度でいいから見てみたい、若駒Sが多頭数になるところ。ハシスポです。 クラシックの登竜門として長く君臨し続ける伝統と格式のリステッドレース(紅梅Sでも同じこと言いました)。過去の勝ち馬にもレジェンドたちが名を連ねますが、近年はややスケールダウンしつつある印象。強い馬はみんなさっさと賞金を稼いで皐月賞に備える流れになりましたからねえ。 あと昨年の勝ち馬ケヴィンはレース後の故障が悔やまれてならない。一時は生命の危機にすら瀕したほど。復帰に向け懸命の調整が続いているが、どうにか陣