見出し画像

Reflection

実写版『ムーラン』が何かと話題ですが…
1998年公開のアニメ版『ムーラン』がとにかく好きで何度も見ました。

いわゆる「良家に嫁ぐ」とか、「良妻賢母」となることが女性のステータスとされていた時代背景のなかで、
「自分のような人間には、どうやらそれが実現できそうにもない。家族のために、良き女性、自慢の娘になりたいと思っているのに、どうして自分は何もできないのだろう」
と悩み、葛藤するムーランが歌う「Reflection」という曲があります。

ムーランの表情や中庭の景色が本当に素晴らしくて、この映画の中で一番好きなシーンです。
彼女はこのあと、少しでも「家」のために何かをしたいと、夜中にバッサリ髪を切って鎧に身を包み、家族に黙って家を出ます。
(私はこのシーンで100%泣く)

自分らしく生きたいけれど、それは世間の理想とはかけ離れている。でもそれは悪いことなんだろうか?

本当に心から、
誰かを、何かを、大切に思い守りたいと感じて行動した時の自分自身が「本物の自分」であって、
その姿は、性別や所属や見た目などで判断されるべきではないんじゃないか?

戦争しろとかいうことではないし
脈々と続いてきた風習や文化を軽んじるわけではないけれども
そうでなければいけない、こうあるべきだ、
の中で、個人の存在そのものが抑圧されるのはやはり苦しいなと…

大人になって学んだことの多い作品です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?