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UNDYING-母の愛、息子の成長-

■1人用
■ゾンビサバイバルアドベンチャー
■プレイ時間:多分ふつうにやれば20時間くらい(私は42時間)
■steam/swith/Epic

もともと発売と同時に買ってたんですけど、機械翻訳の精度があまり良くなくて、逆に英語の方が意味がわかる、みたいなレベルだったので寝かせてたものを一年越しくらいにプレイしました。
アプデでかなり良くなってたところと、まだまだな所もありつつゲーム自体は「良質で丁寧な体験」だったので感想をば

いつものように上はネタバレなし、下はネタバレありの感想

愛でもあるが、エゴでもあった。


ネタバレなしエリア

ある日突然終わるから

息子のコーディはどこまで理解していただろうか

ストーリーとしては、本当にありふれたゾンビパニックもの。
主人公のアンリンは夫のジェイコブと息子のコーディの3人暮らしだったが、パンデミックが起こり医者でもある夫は医療従事者としての勤めを果たしに行ってしまう。いざ避難が始まると言った矢先に、アンリンはゾンビに噛まれ感染してしまい、残り僅かな命を懸けてコーディを町から避難させることになる。

もうこの時点で「主人公最後死ぬのかな」「ゾンビになるルートとかあるのかな」って気になる人がいると思うんですけど、そのストーリー的な「どうなるんだろう、先が見たい」という観点と
「時間が経過するほどに生活が安定していくサバイバルゲーム」
「時間が経過していくほどに症状が悪化していく主人公」
という相性がめちゃくちゃいい
んだと思う。

主人公のアンリンは時間経過とともに
「毎日の症状」(時間経過で治る・悪化する)と不可逆的な症状(結構致命的なのもある)でデバフを受けることになる。

これは毎日の症状。ランダム選出されたこの中からプレイヤーが選んでデバフを受ける。
デメリットだけでなく症状による恩恵もあるので、選ぶのも慎重になる。

とくに、最初はこのデバフ一つ受ければ済むので良いが、悪化していったり慢性的な症状になってくると「腐ったものしか食べられなくなる」「夜になると定期的に体力が**%減少する」「攻撃できなくなる」なんてものがあったりしてそこに毎日の症状も出てくるので、アンリンを安心して動かせる日の方が少なくなってくる。

このあたり、サバイバルゲームって日数が経つほどに生活が安定してきて、だんだん同じことの繰り返し……となりがちだけど、アンリンのデバフに合わせて必要なものが変わってきたりするので、結局何かの物資はいつも足りなくなる。

そういう点でめちゃくちゃまず面白い。
主人公が弱体化していくゲームっていうと私は「勇者死す」くらいしか知らないんだけど、なんかこういうの、いいよね……

夜遅くまで活動してても、まともに動けなくなる



息子の成長

そんなわけで、ウイルスがまわって徐々に弱体化していくアンリンだけれど、このゲームは子供である「コーディ」に生きるすべを教えていくことができるのがまた良いところである。

コーディにはスキルがあって、それを進めると
コーディができることが増えていく

はじめ、コーディはなにもできない。
浄水も、修理も、クラフトもできない。
けれど母親アンリンが作業しているのを見て教え、一緒に作業をして教えていくことでコーディは「スキルの開放」として一人でできていくことが増えていく。
そうしていくと、アンリンがなにもできなくなった夜に代わりに戦ってくれたり、アイテムを見つけてくれたり、ゾンビであふれた世界で生きていくための術を手に入れていく。
だんだん主人公としての強さの比重がアンリンからアンリンとコーディ、という形になっていったり、ふとしたときにコーディの攻撃がアンリンよりも強くなっていることに気付いた時、「息子を育てる」という体験をできると思う。
そういう意味でこのゲームは唯一無二の体験ができる、と私は思うし、だから再プレイをしたわけでもある。


サバイバル

飯はくさるもの

ゴミは漁るもの

アイテムはフィールドに落ちている箱やごみ山から漁れる。
(最近知ったんですけどゾンビパニックゲームでゴミ漁りをすることに一種の快感を覚える人がいるらしい)
家の中にある様々なクラフト台で物を作っていくタイプ
クラフト台を増やしていくというよりは、最初からあるクラフト台などなどを強化していってつくれるアイテムを増やしたりするタイプのやつ

作れるもの一覧は最初から公開されているので、ほしいものを見たうえで強化、みたいなことができる。そして物資が少なければグレートダウンもできる。

もちろん食べ物には「腐るまでのゲージ」があるし武器や装備できる系のものには「壊れゲージ」みたいなものもあります
(ストーリーモードでやると、結構無期限の缶詰やエナドリが手に入るのであまり苦しまずに行ける。ただ、アンリンの症状によってはゲージはかつかつになる)


マップの移動はこんな感じ

バグ

steamとかでみると↑の画面でバグるって話題が出てくると思うんですけど、まあそう
24年1月のバージョン時点で、上記のマップの「?」に移動する・かつ、この?で発生しているイベント(マップも)が初見の場合読み込みに失敗するんですけど、言語が日本語の時だけにこんな感じなので、英語にすると普通に行けるのでたぶん言語関連のバグかな?とおもう。

そもそも機械翻訳ではない部分もあるけど後半に行くにつれて機械翻訳だなってところとか口調が安定しないところとかもあったりして、そういうストーリー重視の面があるだけにかなりもったいないなと思う
ただ、直せるところだとも思うし報告もかなりあがってるのでたぶんそのうち治ると思う

・日本語が機械、かつきちんと説明されてないところがある
(正しく翻訳されていないので実際の効果と違うところがある)
・上記のMAPバグがある

私が遭遇したバグはこの二つだった。
私が好きな機械翻訳はこれ

咳咳

なので絶対遊んだら楽しい!
けどまだちょっと快適にはあと一歩…?って感じではあった
バグ自体も日本語にしてると出るから、フォントサイズとか文字数の問題だったりするんだろうなあと邪推してる

まとめ

個人的にはめちゃくちゃ好みのアドベンチャーなので楽しく遊べた!
という感じ
ただまあバグとか不具合的なものは結構目に付くので、世界観にちゃんとどっぷりつかりたいよ!って人はもうちょっと待ってもいいかも。

個人的には発売当初から大きく変わっているのを鑑みてもかなり精力的に更新してくださってるのが分かるので、良作にどんどんなっていくんだろうなあと思うので、気になった人はぜひ。

あ、マルチエンドで、NPCのその後評価があるタイプです。



(以下ネタバレエリア)

わんくっしょん

 飢えで死にそうな中でやるカードゲーム
魂でも賭けます?


「なんか過去やってた時のと全然違うんだけど」

久しぶりにDLしてプレイを押したときの感想がこれ
なんかもっといきなりほっぽり出されるようなスタートじゃなかったっけ…?みたいな
そもそもこのマス目のやつもあった記憶がないので本当に色々変わってる。
発売から二年経ってないかな?ってくらいだと思うんだけど本当に全然変わってて、なんか感動してしまった。

もうなんかこの画面もちょっと見覚えがない
忘れてるだけか???

ちなみに前やった時になかった(気がする)シリーズのこれもそう

この上から見たコーディかわいい

ともかくなんかリリースされたあとにこんなにガラッとかわったのをはじめてみた…ってくらい色々増えてる。
ミニゲーム的なものを入れてるってことはだらっと同じことの繰り返しにならないようにしたいんだろうなあ、なんて思って結構精力的にアップデートしてくれるんだな、という気持ちになった。

なのでなんかそれも含めて「これそのうちちゃんとバグとってくれそうだな」って思えてるのかなぁ。

愛とエゴと命と

この作品、コーディがアンリンをサポートできるようになるためには、いくつかのミッションをこなさないといけないんですが、(例えば魚を得るためには餌を仕掛ける・魚を得る、を3回教えないといけない、みたいな)
早く開放したい内容と「これ知らないうちに条件満たしてたわ」みたいなのがあるわけで、しらないうちにコーディができるようになってるような感覚になってすごいよかったな、と思うんですよね
母親体験というか、親体験というか。

残り少ない命とわかっているときに生き残るすべとして他人を害することを教えたり、おびえているのをわかっていながら敵の中につっこんでいかざるを得ないとき。殴られそう!ってタイミングでコーディがゾンビを倒してくれた時。
そういう瞬間瞬間に、コーディのことを思うと、なんかこのゲームでしか味わえない感覚だったなぁと思う。

ただ、コーディを生かすために、生きていてもらうために目の前で兎を殴って殺して皮をはぐ
コーディはどんな気持ちでそれを教わっているのか。


そういう時にふと「手をつなぐ」というアクションがやりたくなる。
いずれこのつないだ手でコーディに病気を移してしまうんだけど。


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