あたしの家のはなし(6)
2人きょうだい、姉とあたし。
もう5年くらい前に一度手相を見てもらったことがある。生命線とかの手のシワを見る手相ではなく、手をかざしてセッションをするように、エネルギーを感じるタイプのもので、わたしは物事がわかってしまうと言われた。
賢いというのとは少し違って、本心のような本当の考え、思いがわかってしまうと。
例えば、お世辞や過剰なハイテンションには、何か下心や企みがある?と感じてしまったり、こういう風にしたくてこうする、と見えてしまうそうだ。
まんざら遠くはない。
姉のことは物心ついた頃から好きではなかった。
一緒に行動すると、いいことは自分の手柄にし、悪いことはあたしのせいにした上で、自分が気がつけばよかった…などと自分の方が良い子だと演じているように感じた。それが、故意なのか未必の故意なのかは分からない。
小さい頃から姉から嫌われていて、「お母さんのお腹が大きいの覚えてないから、あんたは拾われてきた子どもだと本気で言われていた。
大人になっても変わらず、一緒に買い物に行く仲良し姉妹に見られたいのか、旅行やショッピングに誘ってきた。が、全く行きたくないので拒否すると、わたしより30kg重たいカラダで腹上に馬乗りにまたがり顔面に唾を垂らして従わせていた。
というようなロクでも無い思い出しかない。
その姉、母が亡くなる2ヶ月前、母を恫喝するようにして夫婦で養子縁組していた、愚で滑稽。
この話をすると、法に明るい人は口々に「養子縁組無効の訴えをしますか」とおっしゃいます。
人の本心をなんとなく感じてしまうわたしは、常識のない相手に対しての常識は何も通じないと経験でわかっていますので出来ない。
そんな気力は持ち合わせていない。