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2020年のしめくくり


いろんなことが変化した1年
コロナで始まり、コロナで終わった1年
コロナでできなかったよねの会話がお決まり。
小6の娘は『コロナのせいでー!』と
修学旅行が日帰りになったことを残念がっていたけど過ぎてしまえば子どもは柔軟だなぁと思う。

(休校中に子どもたちが作ったブランコ)

たくさんのことを諦めざるを得なくて
ため息をついた1年でした。
私自身も、自由に移動できないこと、
会いたい人に会えないこと。
いかにリアルなつながりが私たちの心を強くしていたかを感じた1年でした。

私たちのような小さな農家はリモートでのお仕事は無理なこと。
日々成長していく野菜の管理、収穫は手作業です。
どんなに私たちがコロナに心を持っていかれようと日々作物は成長していきます。
その作物に目を向ける時が1番コロナを忘れ穏やかな気持ちになれた気もします。
晩秋の気候の良さや、飲食店需要減の影響で
野菜が安くなった11月、12月。
トマトを終えた畑にレタスを植えた。
でも、まだほとんど販売できないでいる。
わたしには、このレタスに50円という安値は
つけられない。
それは農業を続けていくため。
そんな葛藤を持ちながら、2020年が終わります。

(なかがき農園の新しい挑戦のレタス)


私の変化といえば、831企画をスタートさせたこと。
6月からマルシェを中心にチームで活動することができました。
はじめましただった仲間が少しずつ打ち解けていきました。
課題や目標もでてきました。
すべてがすごく大きな収穫です。

(831企画リモート飲み会?もやったよ!)

わたしが、やりたいことがうまく進められなかったり、モヤモヤした時、
そばにいてくれたのも、助言してくれたのも、ご飯に付き合ってくれたのも
わたしの暴走を見守ってくれたのも
メンバーです。本当にありがとう。

そして、まだまだ活動の場が少ない中ですが
応援して下さる皆さんと出会えたことも
本当に大きな喜びです。
私たちを育ててくださっているのも
普段野菜を求めて買ってくださる皆さんです。

(2020年ラストマルシェ/撮影時のみマスク外しました)

コロナ禍の中で、個人的に『野菜の流通』について
考えていた1年でもありました。
(農業界ではコロナ以外にも、長梅雨、猛暑、安値、寒波と難続きでしたが)
いかに、リスク分散が必要かはもちろんのことですが、
『どんな状況でも食を止めることはできない』ということ。
学校が休校になったり、仕事がリモートワークになったり、飲み会ができなくなっても、人は食を止めることはできない。
そして、そんな時こそ人は食に救われる。
それなのに、飲食店の営業自粛、給食需要減。
作っても売れない。
売れるようになったと思えば、暖かくてまた野菜が余るほどでき、安値が続く。
こちらがどんなにため息をついても、伝わらない野菜がスーパーに並ぶまでの農家の日々。

伝わらないのは当たり前かもしれない。
わたしが、クルマが出来るまでの行程を知らないのと同じように
コールセンターでお客様対応する人がどんな気持ちでいるのかを知らないように。

私たちは知らないことばかりの中で
生きている。
でも、知らないことを想像して生きることが
誰かの救いに願いに、つながるのかもしれない。

変わっていく世界の中で
変化についていけることと
なかなか受け入れないことと。
そして、変わらないこと。
それでも、私たちは日々、食べて生きる。
そして、仲間と様々なことを分かち合う。
その繰り返しの中で相手のことを少し
想像しながら生きていく。

831企画はそんな仲間でありたい。
そして、関わってくれる皆さんとも。


2021年も
たくさん笑顔で過ごせますように。


831企画
中垣 のあ

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