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いちばん古い記憶

前世や胎児の時の記憶を持っている、という話を耳にする。本当にそんな人いるんだろうか。少なくとも私の周りでは聞いたことがない。
私において言えば、前世はもちろん、胎児の頃の記憶も無い。無い、ではなく、思い出せない、と言うべきか。テレビでよく見る退行催眠なんかやってみたいとおもうが、色々掘り下げようとするとどうしてもオカルトめいてきてしまうな。

さて、そんな私個人の記憶はどこまで遡ることができるのだろうか、と考えた。小学校、幼稚園、いやいやもっと前。

少し高い位置から何かを見ている。ぼんやりともやがかかったように見える、肌色の塊。

あれは一体なんだったのかと、母に連絡する。

「あぁ、おじいさんに連れられてお相撲見に行ったのよ、生後半年だったかな?」

肌色の塊とは、力士であったか。合点がいった。「少し高いところ」というのも、地元武道館の上の方の席であったため、ということらしい。

それにしても、あのぼんやりボヤけた視界。乳幼児はまだあまり目が見えてないのだろうか。謎である。

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