音は見えないが【埴輪紹介所その169】
私は
この顔に魅せられた。
あいまいだが深い表情の埴輪が時々いる。
すべての埴輪がそうとは言えないのが不思議だ。
出会いは写真だった。1987『埴輪の微笑』川島達人(新人物往来社)に掲載されていた。捕らえられた。
実物に会えた。それはそれは感動である。
ところで
彼女の左手の
棒状の持ち物は議論の的である。
かつては、四つ竹(カスタネットのように打ち合わせるらしい)的な楽器ではないかと言われていた。
だが、現在はその説には懐疑的な見方が強いらしい。
では何なのか。
何が聞こえるか?
音は再現できない?
埴輪の言わんとするところは?
発掘と研究が進めば明らかになるかも。未来に期待。
同じ場所から男子埴輪と対で出土したらしい。彼は何か知っているかも。
伝深谷市四十坂出土の女子埴輪。
所蔵は埼玉県。もとは長瀞綜合博物館(旧名称は長瀞汲古館)が所蔵し展示していました。
収蔵は埼玉県立さきたま史跡の博物館。
撮影は2016年『新収蔵品展 ~旧長瀞綜合博物館からの寄贈資料~』(於・埼玉県立さきたま史跡の博物館)にて。
またね。
お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。