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慰めたい切なさ【埴輪紹介所その172】

胸に手をあてる

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それは埴輪ではめずらしくないが

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切ない顔だ。

何かを強く訴えているように思えてならない。
何を訴えているのか、それを聞かせてほしい。それがわかれば慰めたい。
彼はただ祈っているのかもしれない。

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指は深く刻まれている。
腰に下げているのは大刀にしては小さめ。刀子か鎌か。

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腰の後ろにも何か下げている。

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こっちが鎌かな。わからん。

左右から棒を突っ込んだようなミズラと、二本のツノが折れたような頭の突起、それぞれモデルが気になる。

作りは全体に粗いのに、顔に惹きつけられる。
計算があるようには思えない。計算では表現できない表情。

出土地不明の男子埴輪。
所蔵は埼玉県。もとは長瀞綜合博物館(旧名称は長瀞汲古館)が所蔵し展示していました。
収蔵は埼玉県立さきたま史跡の博物館。
撮影は2016年『新収蔵品展 ~旧長瀞綜合博物館からの寄贈資料~』(於・埼玉県立さきたま史跡の博物館)にて。

またね。

お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。