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どこまでもどんぶらこ【埴輪紹介所その15】

船です。埴輪だから、水には浮かないけど。
いいのです。海や川ではないどこかに漕ぎ出す船。

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1500年を漕ぎに漕いで、今ここまできました。
まだまだ行きます。

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櫂(かい)をかけるピボットは左右に6つずつ。
櫂はないけど。1本もないけど。いいの。埴輪だから、櫂がなくてもかまわない。
ゴンドラのように、船首と船尾がぐぐっと上がっています。そこに横木が2本ずつ渡されています。
長さ101.5㎝。モデルは準構造船(丸木舟の改良版)とみられています。

宮崎県西都市の西都原170 号墳出土の船形埴輪。
所蔵は東京国立博物館。

上記の『e国宝』のページにはきれいな画像が載っています。拡大して見ることもできます。

撮影は2016年と2018年、東京国立博物館の平成館にて。

いつか1500年前に連れて行ってくれそうな船。

船形埴輪をモチーフにした物語「空鳥と石の船」が『はにわばなし1』に納められています。

読んでみて。

またね。

お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。