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気になる中身ふたつ【埴輪紹介所その146】

右手に持っているのはなに?

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図録では「ひさご形の容器」となっていた。

何にせよ、モデルがあったはず。
柄杓のようなものだとしても、その持ち方だと今はカラね。
中に何か入るとしたら、液体かな。

頭に乗せた器の上は閉じている。

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あけて見せて。

壺を頭に乗せて水を運ぶ、というのは世界各地で行われる行動のようだけど、これは壺ではない。
何を入れるための器なんだろう。フタの形状から見て液体っぽくないな。

鼻から眉にかけての整った曲線。
頬を赤く塗る。
凝ったネックレス。
耳環は顔側面への貼り付けではなく、耳の下にぶら下がる。めずらしい。
左手に二重の腕輪。
上衣は白く塗られている。その左前のあわせにリボンが並ぶ。
興味は尽きない。

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円盤状の髷の真ん中に紐。

同じ古墳から機織り埴輪が出土している。

他で出土していないので、そちらに目を奪われがちだけど、ほかにも気になる埴輪があるのです。

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栃木県下野市の甲塚(かぶとづか)古墳出土の女子埴輪。高さ88.5cm。

甲塚古墳出土品は一括で重要文化財に指定されています。

所蔵は下野市教育委員会。

撮影は『発掘された日本列島2015』(於・江戸東京博物館)にて。

またね。

お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。