SDGs検定“不合格者”が解説(笑)、 やっておけば良かった勉強法
■SDGs関係の記事、書いています
はじめまして。フリーランスライターの長濱慎(ながはま・しん)です。都市ガス業界のPR誌で約10年、エネルギー分野のオピニオン・リーダーへのインタビューや、全国各地の省エネや街づくりのプロジェクトを取材してきました。
このPR誌は2018年で休刊になってしまいましたが、取材経験を通して興味を持った地球環境や持続可能な未来について、引き続き書いていきたいと思っています。とくに最近はSDGs(エスディージーズ・持続可能な開発目標)に関心があり、こんな記事を書きました。
また、発売中の雑誌「季刊社会運動」(2021年1月号)では、環境省が「ローカルSDGs」の名のもとに取り組んでいる「地域循環共生圏」についてまとめました。下記urlから、記事を途中までお読みいただけます。
■SDGs検定、59点で不合格
「SDGsに強いライター」を名乗りたい私として、どうしても取っておきたい資格が「SDGs検定」https://sdgskentei.com/ 。先日行われた「第4回検定」を受験しましたが、結果は…不合格!でした。
検定は2月28日の朝10:30からオンラインで一斉に実施される予定でしたが主催者サイドでシステムトラブルが発生し、多くの人が受験できませんでした。私もその一人です。
そこで受験できなかった人に対しては受験料5500円を返金した上で、3月14日までの好きな時間に受験してOKという救済措置が取られました。つまり「無料」で受けられることになったのです。
これはやるしかない!ということで念入りに復習し、満を辞して3月6日に受験したのですが、先述の通り不合格。合格ライン70点のところ、私の得点はたったの59点…。自分の勉強不足を嫌というほど思い知らされました。
■ここが難しい!SDGs検定
検定は50問弱の問題を制限時間90分以内で解くというものでしたが、本当にレベルが高く難しかった!というのが正直なところ。大体以下のようなイメージでしょうか。
・SDGsの概要や理念について80%程度ザックリと理解していれば大丈夫だろう=確実に不合格!(今回の私です)
・100%理解した!=合格ラインの70点に届くか届かないか
・200%理解し、完全に自分のモノにしている=高得点で合格
私が受験を決意したのは検定の3週間ほど前。それから何よりも勉強を最優先にして本を読み漁りましたが、その程度のレベルでは太刀打ちできませんでした。
問題は4択のマークシート方式で、おおむね以下のようなパターンでした。
・適切(または不適切)な記述をひとつ選ぶ
・適切(または不適切)な記述がいくつあるか、その数を「0〜4」から選ぶ
・問題文で空欄になっている(A)〜(D)に入る適切な語句の組み合わせを4つの中から選ぶ。
“なんだ簡単じゃないか”と思われるかもしれませんが、これがとてつもなく難しいのです。
たとえば「適切な記述をひとつ選ぶ」場合、「適切と思われる2つに絞り込む」までは到達できます。しかし、その2つのうち本当に正しいのはどちらか?を選ぶのにとても迷いました。
記述が長い上に(200文字ぐらいはあったと思います)違いもわずかで、ザッと読んだだけでは同じに見えてしまうほどです。この微妙な違いを読み解いて正解にたどり着くには、SDGsを自分のモノとして芯まで理解していないと不可能という印象を受けました。
■もう少し勉強しておくべきだったこと
ここからは、自分に足りなかった反省点を書いてみます。これから受験する方に、少しでも参考になればと思います。
1. 参考図書は隅々まで読み込む
SDGs検定の公式サイトでは、参考図書として4冊の本を奨励しています。この4冊は最低限、徹底して読んで内容を頭に入れておくこと。「この部分は出ないだろう」と私が勝手に判断して読み飛ばしたヵ所から、結構出題されました。
2. 関連文書は一次資料に当たる
ネタバレになるのであまり書けませんが、「アジェンダ21」、「MDGs」、「2030アジェンダ」…など、SDGsには関連する文書がいろいろとあります。これらについても可能な限り一次資料に当たって内容を把握し、それがどのようにSDGsと関係しているかを頭に入れておく必要があります。「概要を知っておけばいいだろう」という程度にしか勉強しなかった私は、完全に失敗でした。
3. 数字は徹底的に掘り下げる
これもネタバレを避けるため具体的に書けませんが、たとえば「◯◯%」という場合、この数値を覚えるだけでは不十分。その内訳がどうなっているのか、過去に比べて増えているのか減っているのかまで掘り下げておく必要ありです。
■勉強しておいて良かったこと
わずかですが、私自身やっておいて良かったこともあります。もしこれをやらなければ、もっと低い点しか取れなかったと思います。
1. 17のゴールを毎日「写経」
まずはSDGsの基本を頭に叩き込もうと、17のゴールを自分で紙に書くのを日課にしました。ゴール1なら「貧困をなくそう」というキャッチだけでなく「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困を終わらせる」という部分まで書きます。
2. 169のターゲット・232の指標も細かくチェック
17のゴールの下にある169のターゲットについても、徹底的に読み込んで頭に入れました。そして全文の写経まではしませんでしたが、ポイントになる言葉を抜き出して書いてみました。
たとえばゴール1.1は「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。」
ここから「2030年」「1日1.25ドル未満」「極度の貧困」「あらゆる場所」という具合に書き出しました。
ターゲットの中には長ったらしいものもあり、一読しただけでは何を言っているのかわからない場合もあります。でもキーワードやキーフレーズを自分なりに抜き出せば、視認性がグッとアップします。
さらにターゲットの下にある232の指標も、一つひとつチェックしました。進捗状況をどのような指標で測るのか、知っておくと理解が一気に深まります。
勉強にはこちらのサイトを活用しました。17のゴール→169のターゲット→232の指標と追いかけることができるので、とても役に立ちました。
https://www.thinktheearth.net/sdgs/
以上、私の「SDGs検定・不合格記」をお伝えしましたが、またチャレンジしたいと新たな闘志を燃やしています。それだけレベルが高く、チャレンジのしがいがある検定だと感じています。
ある先生に、同じ「学ぶ」でも、Stusdy(机に向かって勉強すること)とLearn(インプットした知識を自分で使えるスキルに変えること)は違うと教えていただきました。
今の私は、まだまだStudyレベル。「SDGsをLearnしている」と言えるレベルまで自分自身を高め、少しでも持続可能な未来に貢献できるようになるのが目標です。
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