今日の夢日記(11)

そしてそれは突然だった

私は自室で今日の授業で出された課題をしていた

5問目を解いた所で

空間が歪んだ
強制的に引き込まれるようなそんな感覚

久しぶりだった

気づくとわたしは夢の中で

ビルの屋上に立っていた

あれ?これはひょっとして小さい頃によく見た夢とどこか似てる、、、?

そう思ったのも束の間、

背後から差し迫った声が聞こえた

「おい!馬鹿!とまれ!やめろ!早まんな!!」

ジンタの声だった

わたしはジンタだったのかなんて心のどこかで思っていた

でも夢の世界のわたしは違った

「来ないで!!!
もう限界なんだ。
終わらせたいんだ。
何もかも。
疲れたんだ。
逃れられないんだ。
こうするしかないんだ。
今まで人間の死に際をいくつだって見てきただろう。
それじゃあ、わたしも同じはずだ。
止めないでくれ。
普通の人間に戻りたいんだ。
生まれ変わりたいんだ。」

震えた声でジンタが言う。

「お前は俺達にとって特別だ。
仲間なんだ。
大切なんだ。
失いたくないんだ。」

私が応える

「そんなものは、綺麗事だよ。
わたしが消えてしまったらその後は
遅かれ早かれみんな忘れていつも通りの日常を過ごして
日々を、任務を、淡々とこなして過ごしていくんだよ。
悲しむのなんて一瞬さ
でもそれでいいと思ってる」


ジンタが叫ぶ

「ふざけんな!!!!!
お前には、、、糸には、、、!
居なくなってほしくないんだ!!」

「何度も言ったけど。
もう無理なんだ。
わたしの中で決断したことだから。
お願いだから、止めないで。」

ジンタがわしわしと力強く頭を搔く

「よし、じゃあ、わかった。
お前がそうしたいなら
その方法でしか糸自信が救われないとしたら
そうしたらいい。
でも、俺も同じ様にさせてもらう。
異論は認めない。
お前が死にたいとするならば
俺もこの銃で俺自身の頭を撃ち抜く。」

わたしはビルの屋上から地上を見下ろしたまま、ただ黙っているだけだった

「わかってるよ!
お前は頑固なとこあるしな!
1度決めたら曲げねーよな!
これくらいじゃ動じないよな!
でも、俺は本気だ。
俺を止めないってこともわかってる。
わかってて言ってんだ。
お前が今どんだけの苦しい感情に押し潰されそうになっているかは俺の脳みそじゃ理解してやれねえ!
でもな!これだけ言わせてほしい!
俺はお前のことが好きだ!

"仲間として"  "人として"  "恋愛感情として"」



ドンッッッ



鈍い銃声が鳴り響いた



私は勢いよく後ろを振り返る

頭から血を流して倒れているジンタがいた

私は急いで駆け寄る

「嘘でしょ!!!!
何やってんの、馬鹿!!!!
ふざけんな!!!!!」

初めて聞く私の大声。
私は焦っていた。

そしてぽろりと一粒涙を流した。

そこでこの夢はブツリと途絶えた。

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