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整備され過ぎるとまた魅力が薄れる山の自然

休みを利用して火打と妙高山に登ってきた
長野市善光寺から北国街道を北上して
黒姫を通り妙高高原に着く
既に新潟県、燕温泉が近い
北信濃の山に登るといつも外輪山を従えた
独特の山容が望める妙高山
西の火打山と合わせていつかは登ってみたいと思っていた
開放的な高原の牧場を左に眺めながら笹ヶ峰登山口の駐車場に到着
車中泊の準備をする
夜9時過ぎ一日中降り続いた雨がようやく上がる
翌朝あたりが白み始める4時過ぎから歩き始めた
降り続いた雨で登山道は滑りやすい
整備された木道と階段が続く
快適だが山登りの醍醐味には欠ける
黙々と歩き富士見平の分岐を越え
高谷池ヒュッテに到着した
登山客で小屋前のベンチは既に夏山の賑わい
目の前が池なのでとても開放的な景色だ
青空の向こうに残雪の残る火打の山肌
春スキーで滑ってみたい斜面だ
少し休んでから小屋にザックをデポさせてもらって火打に向かった

きょうここに泊まるわけでもなく
その辺にデポさせてもらうつもりだったのに
気持ちよく荷物を室内に預かってくれた
こんな心遣いがこの小屋の人気の理由なのだろう
お花畑の中を歩いてひたすら木道を歩く
木道と階段を登っているうちに山頂に着いてしまった
登山者の踏圧で植生が破壊されるのを防ぐため仕方がないのかもしれないが管理され過ぎて味気なく感じる
しかし山頂から360度の展望は第一級だ
来てよかった
焼山から雨飾山に至る稜線が眼下に延びている
その先、左奥には北アルプスの峰々
二年前に登った金山、天狗原山は手前の稜線が邪魔して見えない
そこはお花畑は見事だったし歩くのも楽しかった記憶がある
結局山の魅力と人気は必ずしも比例しているわけではないようだ
アクセスが良いか、快適で立地の良い山小屋があるか
ロケーションが良いか
そんな基準が多くの登山者を惹きつける理由なのだろう
世の中には訪れる人も少ない魅力的な山が
まだまだ沢山あるんだろうな

高谷池ヒュッテに戻りデポした荷物を受け取る
そして500円のコーラを買って飲んだ
親切にされると財布の紐が緩む
山では物の値段がとても高いが
普段は飲まないものが飲みたくなる
そしてそれがまた美味しい
カップラーメン然り
ビールはさらに最高だ
これも登山の楽しみには違いない

#登山 #エッセイ #火打山





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