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活性と死と散歩

ほぼ毎日てくてく歩いている。
ないバスを待つよりある脚で動いたほうがいいね!あったまるし!

歩いてると頭が丁度いい熱量を保ってちょうどどうでもいいラインの考えごとをしてくれる。ふんわり幸せな納得に落ち着けてくれるので散歩が好きだ。

中東の国でよく見るような、真上からみたら六角形で、とんがり屋根で、何かしらが祀ってある建物があちこちにある。鳥居はない。入り口も無さそうだ。茂みの中に埋もれるみたいにして座っている(建ってるではなく座ってるという感じがする)姿はなんだか愛らしい。生きものみたいだ。生きものと言えば、人間の頭の上でくるくるしている粒波の軌跡と、寺院の屋根の形って、個体によって違うけどだいたい同じだな。神さまをまつる建物の設計士ってみんな見えてたんじゃない?

お寺といえば、私はパワースポットと無縁の人生を送っている。
お正月だろうがお盆だろうが神社に行こうとは思わないし、おまじないや浄化グッズも自分の観念をアプデする意図をもってしか使わない。大好きなみんなから生み出した心地のいい氣もちを周りに循環させるだけで充分足りてるからだと思う。補充する必要が今のところないんだろう。

何をもってパワーのスポットとするのか知らないけど、人が昔から余計な思念を断って静かに自分と向き合ってきた、見えない鏡がある場所をそう呼んでいるのかなと想像する。

氣もちがいいな〜と感じる所もある。武雄の千年杉とか糸島の夫婦岩とか、近所のちいさな神社とか。自然物のところはやっぱり横の広がりがすごいわね。結界を張ってるはずのお寺や神社でも、横方向のハーモニーを聴くところは割と多い。特に田舎はね。人間も自然もゆるやかに繋がって調和してるイメージが封じ込められていて、人がそこに向き合うたびにイメージが脳天を通って解き放たれるんだろう。

ただ、横のパワーより縦のパワーが強い系のところもあって、私はそういう場所を露骨に避けている。
思惑があるとか波動が鈍いとかそういう理由じゃなくて(たぶん波動的にはメチャ高いだろう)、単純に、今すぐ死にたくなることを防ぐためだ。
たぶん昔宇宙人が降り立ったりそこで誓いを立てたりしたんだろう。どこかしらの星との中継地点なのか、空に向かって柱状の光が建っている五次元以上の視点と開口部。

私が行ったことある限りだと高千穂峡と皇居がそれにあたる。
足を踏み入れてあまりの謐けさと浮遊感に安堵して、う、うわーー解放されるーーはやくしにてーーーー!と思った。ナチュラルに朗らかに。

氣もちがよすぎるんだよな。

それは地球でよそ者をやっているやつとしての脊髄反射みたいなもので、全くもって、悲しみや寂しさから逃れる手段としての「死」を希うような自暴自棄な叫びではない。ここで生きていなかった別の安心をここでは死と呼ぶだけだ。
どれだけ楽しく充実した生活をしていても、テレビで故郷が特集されてたら反射で見ちゃうし帰りたくなるじゃん。で、帰りてぇなーと心の中で口にした途端ノスタルジーが来るでしょう。私はその無駄なノスタルジーを味わうくらいなら死にたくならないほうが楽だと考えた。魂じゃなくて私の自我がそう考えた。せっかく生きているしもう少し生きようと、星の引力により慣性の法則がはたらいたために。
そういうわけで私は面倒くささを苦にして縦系パワースポットを避けている。


宇宙人といえば。

私の表現に興味をもってくれる方がいて、その方とは一緒に作品を作ったり夜な夜な死と輪廻について語り合ったりとても信頼して仲良くさせてもらってて。その人がお仕事仲間に私のことを「地球の人間じゃないです笑」って紹介してくれたのね。いやあなたもよ、と思ったし、お相手の方が「まあ芸術系なんてそういう人ばっかでしょ」と笑ってて、すごく良かった。しかもこれがなんてことない会話として流れたのが私を奮い立たせた。もうこの星でもよそ者だとか言ってられないな。今やそれぞれの魂と出身星の色を曝け出すのが当たり前の世界にいる。自分の感じることにとことん素直になって、隠さず言葉にして色にして音にしてきて本当に良かったなと思ったし、このストレートさに磨きが掛かっていく予感がした。嬉しいね!

それでは聴いてください。
星野源「喜劇」


次元といえば。

自然界では青ってすげーよく届く。緑の風で心が晴れ渡り、五次元に意識を向けてみて最初に焼きつくのは青い閃光だ。
だけど油絵の具とか色鉛筆になると、青に重みが乗っかって遠くまで飛んでいかない。飛んでる青のスピュンって速さを描きたいんだけどね、止まって見えちゃう。私が波動絵で閃めく光の線を表すのにパールや黄色ばかり使うのはそういうわけなんだけども、そんなあるあるを覆してきたのがティツィアーノの「エウローパの掠奪」だ。
青が光だ!
油絵なのに青が光っている。何で?
なんか雲と手前の湖との説明不可能なマリアージュによってそうなってるんだろうけど今まで習ってきた補色反対色三原色の原理じゃあ理解できない感じがする。CMYK世界の物理法則をねじ伏せてモニターがはめ込まれたみたいで面白かった。こういうの描けたら楽しいだろうな。色の速度を感じたまま描きたいと思ったらやっぱり経験とか技術が問われるんだろうか。

やってみるしかないわね。

と、ここまで考えたところで目的地につきました。今日は4キロ。マフラーしてた首元がほっかほかに炊き上がった。

先週あったかくて油断させてきてたけど今週はふつうに寒いみたい。みんなあったかくして元氣でね☀️

読んでくれてどうもありがとう♡


2023.1.16 ZEN

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