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#23 乳がん発覚から、もうすぐ1年!

去年の今頃、右胸の変形に気付き、もしや?と思いながらも、「いや、まさか」そんな自問自答と共に、脳を暗雲に覆ういつくされモヤモヤした日々を過ごしていました。

髪の毛は(抗がん剤で抜けたものが生えてきて)ベリーショートだし、
右胸は(手術で全摘したので)ぺったんこだし、
体重は(ホルモン剤の影響なのか)3㎏も増え、

すっかり1年前と見た目が変わってしましましたが、今、私は自分でも驚くほど元気に過ごしています。

乳がん発覚時のnoteはこちら。


ステージ3c(ルミナルA)の乳がん。
手術
抗がん剤
放射線
ホルモン療法(プラス分子標的薬)
当時は、この乳がん治療のフルコース治療を行って、10年生存率55%と言われました。

ところが、全ての治療を終え主治医から言い渡された言葉は
「あなたは大丈夫!きっと再発もない」

そんな驚きの言葉でした。


再発しない。
どこにもその保証があるわけではありません。
でも主治医はそう言ってくださいました。
きっと執刀した主治医にしか分からない何かがあるのかも、そう思うと共に、最大級のエールを送ってもらったと解釈しています。


私にはやるべき事があるということ、
まだまだやりたいことがあること、

いつも主治医には話してきました。
だからでしょうか。
「大丈夫!」
その以外なお墨付きに、私は再び大きな羽を広げることが出来ました。


みそソムリエとして、地域の資源である秋田杉のみそ桶を伝える取り組みを再開しました。

手術後、長く続いた痛みとだるさから、
もう料理教室や味噌づくり教室は出来ないだろうな、そう思っていました。

実は心のどこかで、「終わった」そう思っていたんです。
その時の状態で出来ることを出来る方法でやろう。
以前と同じは無理だ。

ところが、今、私は以前と同じように
味噌づくりの3日前から仕込みをし、当日の開催を無事終了しました。


感無量でした。

生きてるだけで丸儲けなのに、

私、みそソムリエとして活きてる!


復帰最初の講座に参加してくださった皆さんのお顔、一生忘れることは無いでしょう。
生きてるって、本当に素敵。
戻ってきた自分は、当たり前じゃない。
感謝なんて言葉じゃ表現しきれない想いと感覚でいっぱいです。

どこまでも贅沢だ、私は。

たくさんの方に応援してもらって、
たくさんの方に許してもらって、
たくさんの方に甘えて、
たくさんの方に復帰の土壌を整えてもらった。

ちょっと贅沢すぎる。
いや、相当、贅沢すぎる。


神様は私に何を望んでいるんだろう?
この幸運を使って、これから私はどれだけ社会に恩返しができるだろうか?


闘病から1年。
子どもたちも大きく成長しました。
私は色々な感情丸出しで情けない母親だったけど、子どもたちはそれぞれ心が強くなった。頼もしくなった。
3人の子どもたちの顔を、こんなにもゆっくり見つめたことは無かった。
家族5人で過ごす時間を、こんなにも愛おしいと思ったことは無かった。

当たり前は当たり前じゃない。
当たり前ほど、大事に大事にしていかなきゃいけないんだ。


乳がんと分かった時も治療の時も泣いたことは一度も無かった。
1年経とうとしている今は、全ての人や今の穏やかな何気ない毎日に、涙が溢れてきます。

「難」が無いと書いて「無難」です。
「難」が有ると「有難し(ありがたし)」になると言います。

乳がんという困難に導かれた先は「有難う」でいっぱいの世界でした。


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