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#10 地域医療の現実。地元の病院でがん治療をするということ。
先日、無事に4クール目の抗がん剤治療を終えました。
これで第一弾の抗がん剤治療(エピルビシン+エンドキサンを3週ごとに投与)が終了となりました。
4クール目は、投与後2日は元気だったのですが、3日目に白血球を上げるためのジーラスタという注射を打った後から、飲めず、食べられず、全身の怠さ、筋肉痛で撃沈。
3クール目も飲めず食べられずで入院になったことから、今回は、入院を前提に抗がん剤投与に臨みました。
4クール目は、初めて辛さに飲み込まれ``放心状態``になりました。
入院中はとにかく点滴を打ちながら様子を見るという、時をやり過ごす緩和ケアです。
熱が最高37度8分、血圧がどんどん下がっていくのを(上が90とか)呆然と見送っていた感じです。
第二弾の抗がん剤治療(パクリタキセル)は、3週連続投与×4回となり、8月からスタートします。
3週連続ですよ・・・お~、怖っ💦
◆市立病院で治療という選択の実際◆
そんな感じで抗がん剤治療や入院をした病院、つまり私ががん治療をしている病院について今日はまとめてみたいと思います。
私は、自分が暮らす大館市立総合病院で治療する選択をしました。ローカルなお話になってしまいますが、お付き合いいただけると嬉しいです。
地元病院という選択のメリットデメリット、自分の中での居心地の良し悪し、正直色々ありますよね。
私の暮らす秋田県大館市にはがん治療が可能な病院が大館市立総合病院しかありません。なので、(自分の選択で)市立病院で治療しないとなると、秋田市、弘前市、または東京でという方もおられるようです。
まずは、この大館市立病院が私にとってどんな病院かということを最初にお伝えしておきます。
①自宅から車で5分の立地
②出産や何やらで、入院経験や受診経験が一番多い病院
③医師、看護師、レントゲン技師、薬剤師、医療事務など、院内で勤務される方に一定数の知り合いがいる。
![](https://assets.st-note.com/img/1689658205143-BAi7Ec63Pj.jpg?width=800)
~市立病院で良かったと思うこと~
病気を抱えている以上、いつ何が起こるか分からないものに対する危機管理の観点からは、
<①の自宅から車で5分で病院>
というのは、精神衛生上も良いものです。
実際、副作用で痛みが辛く、夜中2時に救急を受診し痛み止めの点滴をしてもらったことがあります。
もちろん、他の病院の患者であっても緊急の場合はどこの総合病院も受け入れてくれるとは思いますが、自身のカルテがしっかりある状態で夜勤の医師に状況を一目で理解してもらえるのは安心そのものです。
病院の距離が自宅から近いというのは、患者の私だけでなく家族にとっても安心材料のようです。(子どもの学校からも病院が見えますからね)
<②通院、入院、治療経験が多い病院である>
こちらも、「勝手知ったる」の観点で精神衛生上良いなと思っています。
病院内のどこに何があるか「知っている」というのは(会計の場所とか採血の流れとか)余計なことに神経を使わなくて済むということなので、ストレスになりませんものね。
また、このことは患者の私だけでなく、家族にとっても有効だと感じています。中学生や高校生の息子も行き慣れている病院なので、私の入院や退院時の付き添いがスムーズです。
<③医師、看護師、レントゲン技師、薬剤師、医療事務など、院内で勤務されるている方に知り合いが多い>
これは、狭い町ならでは(田舎ならでは)のテーマでしょう。
特に働き世代の30代~50代は、PTAや部活動、習い事などでとにかく地域に知り合いがわんさか!
その中には市立病院で勤務されている方も沢山おられるわけです。
もちろん病院勤務の方には守秘義務というものがありますが、他言するとかしないとかではなく、「いつも病院に来てるけど、どうしたんだろ?」みたいなことですら「う~ん」と捉える方は多いかなと思います。
何かと人の目や人の(勘ぐりすぎな)心が気になり、
ものすごくストレスになる方も多いかと。
実際私も、ラジオの出演者、ゴルフ練習場のお客様、母のお友達など、毎回誰かに声をかけられたりお会いしたりします。
この件に関して、ここからは私の考えになりますが、
結論から言うと、
みなさんを巻き込む!! そう決め込みました。
当初は正直、「この人だけには知られなくないな~」みたいな気持ちが存在しなかった訳ではありません。
ですが、そう考えていると不思議なもので(想いを引き寄せる何かが作用しているかのように)、その「この人だけには」って人にバッタリ会ってしまうという現象が起こりまくるのです💦
そうなるともう、最初にその(私の中での)ラスボス的な存在の人から公開していこうと吹っ切れたというか。
同時に、心が軽くなるのが分かりました。
がんになったことは決して悪いことでも恥じることでもないし、
(私にとっては)弱みでもないし、
(私の)家族はメンタル強いし、
(私は)状況に応じて行動すること得意だし、
と、自分のレールの状況を確認した上で、私の乳がん列車への乗車数を多めに設定しました。
結果、この列車への乗車数が多いことが、
恵まれた治療環境への各駅停車を果たしています。
~大館市立病院での治療の課題と感じること~
①市立病院で治療クオリティーは大丈夫か?
②田舎の(元気な)母さんたち
<①市立病院で本当に大丈夫?>
そんな風に多くの方からお声をかけられました。
医療技術のことを指してのことかと思われますが、私も初めてがんになったので、市立病院で良いか悪いかを医療技術の面から自己判断することは難しいというのが正直なところです。
ただ、このご心配のお声がけに関しては、
技術的に難しいものであれば、主治医がしっかり転院や外部医師の力を考えてくれるハズと考えています。
私の命をいつでも最優先に考え、最善の治療を私の意思に寄り添いながら考えて下さっている。そういう実感もあります。
この「市立病院で大丈夫?」問題については、様々な個人の考え方があると思いますのでここでは深く掘り下げませんが(そもそも私には分からない問題なので)、
いずれにせよ、
医師や病院を信頼するためにも、自分自身が「学び続ける」ことを止めない。これが今の私のスタンスということを書き記しておきたいと思います。
②田舎の(元気な)母さんたちの存在は、地域の宝です!
ですが、病院内で清掃員や介助さん介護さんとして働く方の声のトーンが強めの会話は課題としてあげさせてください。
入院しているという状況は、少なくとも「体調が良くない」ということです。入院中に聞こえてくる声や音には様々なものがありますが、
・仲間や同僚への(自分の)考えの押し付け
・仕事への不安や不満の声
・(他の部屋の)患者さんの状況が一部分かってしまうような内容の会話
これらが私には、苦痛でした。(あくまでも私には・・です)
耳からも人は栄養を吸収できます。
逆に、耳から入ってくる言葉や音は、心身を弱らせる場合があります。
医師や看護師など、直接的に医療行為に関わる方だけでなく、
病院で働く全ての方に「医療現場で働く素晴らしさ」「医療現場を支える誇り」を持って頂けたらと私は願っています。
今日は大館市民向けの視点での記事となりましたが、
病院選びは乳がんのように長い治療期間が必要となる患者さんにとっては非常に重要な選択です。
患者さんやご家族にとってベストチョイスをするためにも、
自分にはどんなことがストレスになり、
どんなことを望むのか、
という自分自身を分析する作業は必要かも知れません。
私もこれからまだまだ色々な選択を迫られると思います。
その都度、自分自身としっかり向き合い、家族としっかり向き合いながら
判断していきたいと思います。
ラジオおおだてにて、私の乳がんをテーマにした新番組がスタートしました。
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