三好達治『山果集』から学ぶ➂「石榴」「丘の上」
今回は三好氏の『山果集』から二つ、赤色の詩を学ぶ。
石榴比喩表現で「くどさ」を薄くする
一行目の「石榴」は四行目の「火薬庫」と同じものである。
文字数の少ない四行詩で同じ単語を多用すると、くどさが生まれてしまう。
比喩表現を使うことでそれを回避しているというわけだ。
石榴といえばガーネットであるが、あえてルビーを使っているのも……というのは、さすがに考えすぎであろうか。
火薬庫、というのは、手榴弾(グレネード)が石榴から名づけられているのを知ってのことだろうか。
なんに