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前世記憶

よく育児掲示板などで話題になる前世記憶。幼児には生まれ変わる前の記憶が残っているという。

私も息子が2〜3歳くらいの時に彼に質問してみた。あれは確か入浴中だったと思う。

「ハト(仮名)は、前はどこにいたの?」

彼は考え込むそぶりもなく、お湯で遊びながら答えた。

「ハトちゃんは淡路島で生活してたんですよ。」

突然の地名に面食らいながらさらに問うてみた。

「淡路島?淡路島で家族で生活していたの?」

彼は首を横に振って、

「ううん、仲間と。男の仲間何人かと。」

「そうか、男の子のお友達かな?」

「お友達じゃない。仲間。男の子じゃない、大人の男。」

彼はキッパリと言った。

「仲間と何をしてたの?」

「海に潜って魚とかとって生活してた。」

「仲間はなんて名前の人達?」

「○○と☆☆と…。」(残念ながら失念。)

彼はここに来て言い淀んだ。そしてまたキッパリと、

「これはあまり話しちゃダメなの。」

そう言って、それ以降は口をつぐんでしまった。何だかそれ以上の追求は憚れる彼の態度に、私も引き下がり話題を変えた。

彼が小学校に上がった頃、スピリチュアルな感性を持つ知人にあなたの前世は平家の武将だと言われた。私は壇ノ浦で戦死したらしい。確かに故郷はそれに所縁がある土地で、無くもないかな?と思った。ロマンがあるなと。

友達にその話をすると、ご主人のご先祖が淡路島を隠れ里としていた、平清盛に仕えていた武士だとのこと。友達の逸話に息子の前世記憶を思い出した。

「鳥肌たった!」

にわかに2人は鳥肌立てながらも、息子の前世記憶の検証に熱く盛り上がった。

ハトの話が具体的過ぎる。淡路島には行った事はあるけど、そんなパッと地名として出てくるもの?

その上2〜3歳の子供が作るにはあまりにもストーリーが現実的。ファンタジーがない。

そもそも家族の単位として、大人の男の人が数人で生活するのは少々特殊にも思えるし、ハトは家族や友達とは言わず仲間と言い切った。

これはあまり話しちゃダメだと言うのは、隠れていたから?

などなど。

ひとしきり盛り上がって、まさかの平清盛繋がりがあるなんて。やはり袖触れ合うも他生の縁と言うけど、ハトも私たちも前世から出会ってたのかもね。ともう記憶にない風景に想いを馳せました。

もしかしたら本当にあるのかも知れませんね、前世記憶って。

息子自身は自分がそんな話をしたなんて、すっかり忘れてしまっている。

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