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ぐるグル#8「日本学術会議ってなんで問題になっているの?」報告(12/13開催)


〇 開催日 12月13日9:00~11:00
〇 テーマ 「学術会議ってなんで問題になっているの?」
〇 参加人数 6名
〇 開催場所 オンライン
〇 企画 神原 塩野
〇 内容
※ 数回ぐるグルを開催してきて、今回初めてぐっとテーマを絞って開いてみました。

〈簡単な自己紹介、今日参加した理由を全員で話す〉
話メモ
・大学自治があったが今は・・・。以前は学長を学生が選べ、内容にも自由があった。今は与えるお金は決められ、絞っていく。人文系はすぐに生産性に結びつかないということで軽視される傾向。学問の自由との問題。弾圧がある。歴史的背景、社会的背景との関連がる。
・学術会議任命拒否の問題をどこまで身近ととらえられるか。自分に身近にならない。なぜこれが重要か、どうつなげていくのか。
・論点がかみあっていない。どこに問題があるかはっきりしない。
・戦前の反省からできた権力の牽制の仕組みが崩壊しつつある。権力の暴走を止めるという発想でできた組織。その意義が国民に伝わっていない。
・話を聞いていて、今まで起きてきたことに関係していると分かった。
・実感と知識という観点で考える。実感として、社会に生きていて「なんかおかしい」と感じる感覚はないか。例えば、声の大きいおじさんが出世し、正当なことが通らない。そういう原体験が大切。身の回りの何かと関係あるな、似ているなと感じる感覚。そういうところから始まる。
・今日参加する前と今とで認識が変わってきている。より実感があると動きがある。そもそも実感とは何か。実感を相対化する必要がある。
・現実にこの問題は世の中で関心をもたれていない。学問に対する冷ややかさ、政治に対する冷ややかさがあるのが現実。なぜ、関心をもたれていないのか。
・なぜ、関心がもたれないかについて。例えば。
 1.問題意識をもって行動しても、変わらなかった経験がある。
 2.まず、職場のことが優先。自分の生活の範囲以外のことは深く考えない。
 3.政治まで考えるほど、キャパがない。
 4.身近に話せる人がいない。(関係性をよくするためには、政治の話をしない)→話さないと考えない
 5.自分は黙っていた方がよい。話をしない方が楽に生きていける。大きいことを考えることは不利益。
・おかしいことはおかしいと言えるマインドをもてるかどうか。
・高度な話としないで、自分事として考える。
・どこまでの人が政治に関心をもったらいいのだろうか。
・今、政治が判断していることがみんなを幸せにしていない。
・学問の自由、教育の自由、表現の自由は歴史的に踏みにじられてきた。
・仕組み。アームズレングスという言葉。独立して対等であるということが民主主義国家で
は重要。(今回で言えば、政府は学術会議にお金は出すが口は出さないというのが原則)
お金を出しているのだから、人事に口を出していいという議論は本質を分かっていない。
・学者も国民に学術会議の存在意義を伝えられていない。
・日本は裁判所が弱い。総理大臣から一般庶民まで考える余裕がないのではないか。
・本来、政治は信頼が大事。国民と関係性がつくれていない。
・政府を信頼したい人たちにとって、マスコミや学術会議を心理的にとげのように感じているのでは。
・政府は国民をコントロールしようとしている。「物が欲しい、出世したい」という価値観から一歩離れる。
・政治を変えられるという実感がもてれば、何か変わっていくのではないか。
・働きかけていく。目指しているのはどこか考える。
・知ることの大切さもある。
・今回の問題に温度差があるのは、社会の分断の問題がある。

〈振り返って〉
  今回は、学術会議に詳しい人も、あまり詳しくない人も一緒に語り合えました。そうした場ができたこと自体に企画した意味を感じました。後半は学術会議任命拒否問題そのものについても話が出ましたが、前半はこの問題があまり話題にならない状況について、それぞれの考えを交流できました。どちらも意味がある交流だったと思いました。
  今後もテーマを決めて交流する企画をしてみたいと思いました。
  ご参加くださった皆様ありがとうございました。

 文責・塩野

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