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「藁にもすがりたいくらい」と「助けてあげたい」

一月位前のお話。道端で転んだおばあちゃんに出くわした。おばあちゃんは尻餅をついた状態で、小学校低学年くらいの子供たちが周囲を取り囲み、一人の男の子がおばあちゃんの手を引っ張って立たそうと試みているもののおばあちゃんは立ち上がらない。おばあちゃんがどうやって転んだのかは定かではないが、たまたま近くで遊んでいた子供たちに助けを求めたのだろう。男の子は小さな体で大きなおばあちゃんを引っ張りあげようとおばあちゃんの手を取るもののびくともしない。たまたま通りかかった私が手を貸して立ち上がらせたのだがおばあちゃんはなかなかの重さで小さい子供では土台無理だったのですが、そもそもおばあちゃんは何故、この小さな子供たちに助けを求めたのだろう。それだけ混乱して藁にもすがりたかったのか、それとも子供たちに誰か大人を呼んできてほしいと願ったのか。しかし子どもたちは咄嗟に「大変だ、助けないと!」と正義の心が働いたのだろう。頑張っておばあちゃんを助けようとする姿があまりにも健気で一月経った今でも脳裏に焼き付いているのです。

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