個人的にしんどいこと②:これから私、どうなっていくのか

28歳の夫が交通事故に遭いまして、
高次脳機能障害・多発骨折の診断で入院中です。


体の怪我だけでなく、脳にも障害が残るという話を聞いて
夫自体の心配の他に大きく考えたのは
「夫の命は助かったけれど、今まで通りの夫はいなくなったんだ」だった。

私と夫との関係を恥ずかしがらずに正直に表現すると
「しっかり者で論理的な夫と、甘えん坊で感情的な妻」だった。

玄関のチャイムが鳴れば私宛の宅配便だろうが夫が出たし、
夫のほうが帰りが早い日には駅まで車で迎えに来てくれた。
戸締りが甘くて私はいつも注意されたし、
夫が見てくれるだろうから窓とか火の元を確認しないで外に出てた。
家や車の保険・メンテナンスについて調べて提案してくれて、
私はそれに頷けばよかった。
家までの上り坂で歩みが遅くなる私の、手を引っ張ったりおしりを押したりしてくれた。
季節感や温度を服装に結び付けるのが苦手な私が着ていく服について相談したら、忙しそうにしながらも返事をしてくれた。

お仕事の話をしている姿が好きで、
仕事仲間に信頼されて「早く昇任しろよ」って言われている夫が誇らしかった。
自我が強いところはあるけれど、裏表がないし人のことを嫌わないから、
職場の人と仲良くやっているところも尊敬してた。


障害がどの程度で固定されるのかは分からない。
でも今の感じだとおそらく、
理性的には動けないしどこまで自分のことを管理できるかも怪しい。


夫が事故に遭ってから、年末調整や車の納車などがあって
「とりあえず出来ることだけやって、夫が声を出せるようになったら色々相談しよう」って思ってた。
だけど高次脳機能障害が残るって、今までの夫ではないってことが分かって
「これからは、自分が決めていかなければいけないんだ」って気づいたときに、足元が揺らいで奥底に落ちていく感覚になった。


そんなの世の中の30歳からしたら当たり前だし、私だって別に調べながらなんだってできる。
だけど、これからもずっと夫に守られながら、頼りながら、二人で抱きしめあって生きていくんだと思いながら過ごしていたから。
もし夫が私のことを守れなくなるときがくるとしてもあと何十年か先のことだと思っていたから。
どうなっていくんだろう。どうやって過ごしていくんだろう。
もう、以前の生活は失われてしまったんだな。

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