初めてサークル参加した話

◆はじめに

2019年4月29日、COMIC1☆15
おそらく平成最後の同人誌即売会で、人生最初のサークル参加をしました。

自分の感情を残しておくため、同じように始めの一歩を踏み出そうとしている人のため文章にしておきます。

◆ステータスの話

参加当時のtwitterフォロワー数は15、
フォロワーが少なければ当然リツイートも、いいねもつきません。
pixivに投稿したら、2週間ほどかけてじわじわと10いいねがもらえる
そのぐらいの実力でした。

ジャンルはグラブルでした。
2019年5月時点で、一番旬なジャンルはTYPE-MOON、というよりはFGOですね。艦これ、東方もまだまだたくさんのサークルがあります。アズールレーンも増えてきていました。
グラブルはオンラインでは多く見かけるものの、本を出す人が少ない、
全盛期と比べると旬は過ぎた、という印象を皆が持っていたジャンルだと思います。

知名度はほぼ0、画力も話を作る力もない、ジャンルも最旬ではない
そんなステータスで参加しました。
初参加の人は参考にしてください。

◆準備の話

周りは当然歴戦の猛者、到底敵わない神々ばかりの中に飛び込む訳ですから、素手で戦うのは無謀です。
できる準備は金額と相談のうえで、惜しみなくやりました。


・表紙はオフセット、本文はオンデマンドで印刷してもらい、少しでも見栄えがよくなるように
・A1サイズの大判ポスターも用意
・机上に1種類しかないのはあまりにも寂しいので1種類だけでもお品書きを作成
・敷き布、値札、他のサイトで紹介されているものは当然準備
・twitterとpixivにサンプルとお品書きを投稿

どれがどのくらい効果があったのかはわかりません。

ただ、印刷に関しては費用もバカにならないので、全部オンデマンドでもいいと思います。コピー本ならもっと出費を抑えられます。
あと、自分の絵をA1まで引き延ばすのはなかなか恥ずかしかったです。

◆当日の話

9時、東京ビッグサイトに着きました。
少しだけいつもと違って見えました。


直接搬入で印刷をお願いしていたので、当日初めて自分の本を見ました。
月並みな感想ではありますが

自分が考えて、自分で描いて、作った本がある。
とても嬉しかったです。

両隣の方に挨拶、自スペースの設営、見本誌の提出
当日の準備は1時間もかかりませんでした。
頒布物が増えて、什器の組み立てだとか、他に交流のある方への挨拶周りだとかがあるともう少しかかるのだと思います。

一般入場までにはかなり時間があったので、会場を周っていた時に気付いたことがありました。
えっちなやつがメインだな
両隣の方もそうでした。グラブル島自体ほぼそうでした。他のところもほぼそうでした。
肌色が目につきやすいのか、単純に数が多いのか
後でよく調べてみると、どうやらCOMIC1そのものが、男性向けの本が主流のイベントのようでした。
自分は全年齢向けで作ったので、間違えたかな、と少しだけ思いました。

10時30分、一般入場が始まりました。
人が流れていきます。既に長い列を作っているところもあります。
近くのサークルさんもどんどん頒布していきます。
イベントの様子をただ眺めていました。


何時かは覚えていません。

「見てもいいですか」

最初に声をかけてくれた人は、買ってはくれませんでした。
けれど、手に取ってもらえた、それだけで嬉しかったです。

ほとんどは素通りしていきました。昼過ぎになって会場が落ち着いてくると、少しだけ、チラっと目線を向ける人が増えました。そのさらに少しだけ、声をかけてくれる人がいました。

そしてやっと、買ってくれる人が来ました。
中も見ずに、買っていきました。

ありがとうございます。
本当に、ありがとうございます。


ほとんど座っているだけでしたが、あっと言う間に終わりました。
ずっと、お店屋さんごっこをしているような気持ちでした。

さて、これがおそらく初めてサークル参加する人が、一番気になるところだと思います。
無名の、そこまで実力もなく、全年齢向けの、初参加で、

4部です。
多いと思うか少ないと思うかは人それぞれだと思います。

自分は多いと思いました。0だと思っていたので。



たのしかった。
具体的に何が、とはわからない
ただ漠然と、たのしかった。

◆初めて参加する人への話

初めてと言っても、自分と同じようなステータスの人向けになると思います。


事前の準備は自分が後悔しないように、金額とも相談して、できるだけやってください。
オンデマンドでもキレイに印刷されるので、コピー本出すくらいならもうちょっとお金出してオンデマンドにしたほうがいいと思います。キレイな本ができるとその分感動も増すと思うので。
表紙は全力で描いてください。
初陣のイベントはちゃんと選んでください。オンリーがあればオンリーが一番いいのではと思います。
残った在庫は結構重いです。刷りすぎないようにするか、宅配で頼むか。それなりに刷って自力で持って帰るならキャリーバッグは必須です。

本を売りたいのか、名前を売りたいのか、作品を見てほしいのか、作っただけで満足するのか。
自分のスタンスは考えたほうがいいと思います。

色んなところで散々言われていますが
たのしいです。


◆自分への話

本以外の準備は全部やった。やったうえで4部出た。
あの環境で、この知名度と画力で4部は、本当に多いと思う。
数が気にならないといえば嘘になる。さすがに。
おかねでもなまえでも売れたいから。
ただそれ以上に、もっと本作りたいなって思った。

子供の時に書く、未来の自分への手紙、みたいな気持ちで書いたので、いつかの自分が見ているんだろう。



子供のぼくは4部で喜んだ。
出せる全力を出して、出た4部。

未来のぼくは、どうなってますか?
絵も話もうまくなって、フォロワーも増えたりしているんでしょうか。もしかしたら壁配置なんかされちゃってるんでしょうか。

今、何を売ろうとしていますか?
何のためにサークル参加していますか?

初めて自分の本を見たときの気持ち、嗅いだインクの香り、
声をかけてもらえただけで嬉しかったこと、
全然売れなくてめちゃめちゃ赤字だけど
なぜか楽しかったこと


忘れていないことを望んでます。

大人のぼくへ

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