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農業日記 6/7


じーちゃんの農業を手伝い始めて、そろそろ1年!ハテナが浮かぶ事が多すぎる農業について記録をつけて共有するよーう。

という事で、第一弾はこちら。


1 見た目を綺麗にするのって必要?

色々と話す前に、ひとまずこの写真を見ておくれ!

黄色い葉を取る前の蕪
黄色い葉を取った後の蕪


スーパーに2つを蕪が置いてあったとします。皆さんはどちらのものを買いますか??
私なら黄色い葉が無い方のものを買います!!!だって新鮮そうだし、美味しそうだから。2つの蕪は全く同じものですが、どちらが売れるかは明白。

じーちゃんいわく、

「綺麗なほうがみんな買うから、少しの手間をかけてでもダメな葉っぱは除いてから出荷する」

とのことです。

「こんな少しの作業、すぐ終わるでしょ」という声が聞こえてきそうです。
はい!その通りです。すぐ終わります。1つやるのに5秒あれば終わる気がします。

だーけーどー。この作業が無駄でしかないように感じます。
だって味は変わらないし、鮮度も大して変わらない(厳密には黄色い葉があると劣化するのが早いらしいけど)。

さぁ、これをやるのにどれだけの労力がかかるのか。計測してみることにしました。
ベテラン農家のじーちゃんに半分くらい手伝ってもらい、6コンテナ分(たぶん60kgくらい)の蕪を綺麗にすることに。

結果は全て終わるのに50分ちょいかかりました。人件費の1時間分はこの作業に取られているわけだー!

結果的に捨てな葉は2コンテナ分になったよー!

そ、れ、に。今回はしなかったけれど、蕪を手洗いしてさらに綺麗にする時もあります(洗ったら、本当に綺麗で神々しいけど)。今日は大根洗ってた!
けどそんなことしたら、洗う手間、乾かす手間(水浸しのままだと余計劣化するから)、洗うための水、色々無駄じゃない?!!といつも言っております。

全ての作業に共通するけど、結局は人のエゴで色々な作業が生まれてます。そこに付加価値がつくから、この農家さんよりもこっちの農家さんの方が丁寧でいいわ!とかなるんですけども。

だけど、みんなが食べる前にダメな葉っぱを5秒かけてとってくれたり、水で洗ってくれたりしたら、この手間なくなると思うんだー。
そんなん言われなくてもやってるわ!って思うでしょ?だったら土付きでも、葉が傷んでても、味が良くて健康的で、今よりも手頃な値段の方が良くない?!

次!笑笑

2 梱包って必要?

梱包って必要?って何言ってるのこいつ!と思われる方。ごもっともでございます。必要だから梱包するって文化が生まれたんだもんね。そりゃ必要だよ。

けどそもそもなんで梱包する必要があるのか!
そこを解決すれば、梱包する必要もなくなるよね(当たり前だけど)。
梱包する利点はこれなんじゃないかな。

・風による劣化を防げる
・衝撃による破損を防げる
・持ち運びしやすい
・1袋いくらで売った方が収入が安定しやすい

まだまだあるけど、少なくともこれはあるんじゃないかな?
けどこれって近くで作られたものを近くで買って、近くで消費すれば解決しない?!(収入の安定はちょっと別の話も入ってくるから割愛!)

交通網が発達して、今の消費スタイルに変わったことで梱包は必須の文化になったと思うんだー。

けど梱包するのって意外めんどう。本当にめんどう。
収穫している時間より、梱包している時間の方がぜっっっったい長い。同じ形の袋に入れやすいように、同じ大きさや形を求めるようになる。規格ってそういう作業効率の面からも必要なんだよね、、。

葉物は風に当てたくないから梱包するのはわかる。けど、さつまいもとか根菜とかその他諸々入れなくていいやつもあるよね?!てか入れると汗かいて(作物の中の水分が暑さとかで出てきちゃうやつ)、蒸れて、結果痛むことも多いよね?

・梱包している時間
・梱包する人に払うための人件費
・梱包に使うための資材

これ無駄じゃない、、?だったら、それをやめて農家の収入が上がるようにする方がいいと思う。
梱包する資材ってプラスチック製品だし、持続的でもないよねって思っちゃうな。だって、みんな家帰ったら捨てちゃうでしょ??ゴミを自宅に持ってくためにお金がかかっているようなもんじゃない?(たぶん、言い過ぎ。もちろん梱包のいい点もある!けど、少しずつ変えていかない?)

野菜を裸のままで売れたら、結構農家喜ぶと思うな。人手不足なのに、こんなところに時間かけている場合じゃないよー、、

3 規格って必要?

たぶんこれは反論がいっぱい出るけど、規格って必要?!っていうのが正直な感想。
もちろん、美味しいものを求めたら規格ができることは理解できる!育ちすぎたら固くなるし、董立ち(花が咲く前の状態)したら味も栄養も落ちる。だからある程度の規格は必要。

けど、時期に合わせた料理法をすれば食べられないこともない。現代人、忙しすぎて料理できないからそこも変わってほしい、、、

選別するのもそこそこ時間かかるし、なにより食べれるものが捨てられてるのが勿体なさすぎる!畑を見ればわかるけど、捨てられてる野菜が多すぎてもはや怖い。
じーちゃんはなるべく少ないようにはしているけど、それでも多い。だったら、みんなの手に届いた方がいいじゃーん、、って理想論だけど思う。

規格外のものは捨てちゃった方が手間がかからなくていいんだよね。土で分解されるし、出荷のための手間も取られないし。なにより価格が落ちるから、農家はやってもいいことないんだよね。

ちなみに、ネギって白いところが30cm以上ないとA品にならないんだって。
聞いた時開いた口が塞がらなさすぎて、アメリカのハンバーガーが一口で食べれそうだった。そのくらい口空いた。

色々と話してきたけど、とりあえずみんなが変われば色々変わるんさー!
反論は沢山あると思うけれど、ちょっとずつ許容していく世の中になって、無駄がなくてみんなにとっていい社会になればいいなと考えてます!!

ここまで読み進めて来て、そもそもなんで農業なの?とツッコまれる可能性があるので、それはまたゆっくりと書いてきます。

まぁ、色々と上手な方法検討していきます!

(番外編)スーパーなじーちゃんについて

私の祖父が何者かと申しますと、千葉で40年間有機栽培を行っている農家です!

昔はなんとも思わなかった(というかむしろ、え、農業?なんて思ってた)けど、知れば知るほどこのじーちゃんはすごい。身内ながら尊敬というか、もはや信仰してる。

まず40年前に有機で農業をやろうなんて考える人は基本的に頭がぶっ飛んでます。農協からは大反対され、いじめられたーって笑いながら言ってるけど、多分笑い話じゃない笑笑
農協を辞めるって結構大変な事なんだよね、聞いてる限り。

それでもいろんな想いで有機を続けて、今となっては色々な人に愛されてるじーちゃん。

じーちゃんのすごいところは自分で堆肥を作っちゃうところ。しかも廃棄される予定の食品だけで。
詳しく話すとすごい細かいんだけど、堆肥についての考え方も他の人とはちょっと違う。
コーヒー粕、昆布、鰹節、酒粕、籾殻、落花生の殻が基本的にベース。最近は藁をすき込んだりとかしているけど!
食べ物から作っているから、この堆肥食べれるんだよー!匂いもお酒の匂いとかコーヒーの匂いとか、鰹節の風味とか。うん、実に面白い。

自家製の堆肥。

スーパークレイジーなじーちゃんの話をすると長くなるので、また今度!

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