優しいタッチのデジタルイラスト - 新年イラストメイキング
七雪凛音(ななゆきりんね)です。本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年の元旦に技術不足により挫折した、うちの子(きりんちゃん)の着物イラストにリベンジし、今年はいい感じに描きあげました。
こちらのイラストの振り返りと反省を兼ねて、メイキングをご紹介します。
ラフ
正月イラストを描こう描こうとは思っていたのですが、なんやかんや手をつけたのは冬コミ前泊中の12/29でした(遅すぎる)。
そのため、今回は時間が限られており、素体ラフとラフの2枚だけでささっとバランスを取り、線画に移るようにしました。
結局、線画の段階で首の傾きや顔の配置など大きく変えた部分もあったので、ラフはもう少し時間を掛けるべきだったなーとも感じています。
線画~着色
線画だけのデータが残っていないのですが、今回はあまり力を入れすぎず、全体的にささっと描くことを心がけています。
このあたりから、ちょうどclass101で視聴していたしらほさんとmomochyさんの講義からいくつかのテクニックを取り入れています。
線画の太さ
密度が高くイラストの内側に位置する線は細く、密度が低くイラストの輪郭に位置する線は太く描きます。ただし、私の絵柄ではあまり太さにメリハリをつけすぎると違和感につながるので、変化量はほんのすこしだけに留めます。
また、線を何回か引いて色が濃くなってしまったところは、柔らかめの消しゴムツールで上からなぞり、線の濃さが全体的に均等になるように調整します。
色選び
今年の課題は色塗り!!!!!
ということで、今回は予め色を選び、上画像右上にあるように並べてみることで、全体的にトーンが合うように調整してから塗り始めました。今回はベースが着物の緑色と髪の青色、アクセントが着物の帯の赤と黄です。
最終的に髪の青色だけ四苦八苦したり、この段階で暖色寄りにするために緑色の色相を調整したりしましたが、最初からいい具合の色を置くことができたのではないかなと思います。塗りながら調整するより早いしキレイです。
光と影
影色の選び方は、できるだけ暖色に色相を振っています。
ただ、今回は肌の影を最初間違えて紫の方向に振ってしまったのが失敗でした。以前投稿した「桜色の世界」のように、全体的にピンク寄りのイラストじゃないと違和感につながります。何も考えていないと赤方向≒紫に振ってしまいがちなので気をつけたいところです。
髪の毛と右手の指など、輪郭に光があたっているところは少し白抜きを入れています(上の画像だと髪の毛の中にも白抜きが入っていますが、これはミスなので後で塗っています)。
また、髪のハイライトも今までは塗りの段階で入れていましたが、一度ベタ塗りしてから透明色に指定した水彩ペンで消すようにしました。このほうが無駄に光が入りすぎず、まとまりやすい気がします。
おめめの塗り込み
今回のおめめはかなり気に入っています。
瞳の影は鉛筆ペンで、瞳の色に近く暗い色で塗っています。瞳孔にあたる部分はハッチングを濃いめに入れます。瞳の輪郭やまぶたの色は線画と合わせたほうが違和感がないように思いますが、まぶたの両端には肌と馴染ませるため明るい桃色を入れています。
瞳の中には、肌や着物の反射を意識して赤色(通常レイヤ)と黄色(覆い焼き発光レイヤ)と緑色(通常レイヤ)を上から鉛筆ペンで描き足しています。ハイライトは輪郭をぼかして入れます。
瞳のベース色といい感じにマッチすると、鉛筆のタッチでもビー玉のように可愛い瞳が描けそうです。
お顔のアップイラストなどで、瞳の面積が大きくなると情報量が薄くなりそうで苦手だな……という意識があったのですが、この方法だと情報量を減らさないで綺麗なおめめが描けそうなので、今後も試していきたい所存。
仕上げ
momochyさんの講義で紹介されていた、全体的にランダムな色合いを出す方法を使いました。
たまたま手持ちに入ってたプリズムペンを使い、全体的に高彩度な色合いで塗り込んだ後、対象レイヤを「ソフトライト」にすることで、すでに塗った色に良い感じの色彩が生まれます。
ただ、青色がベースの髪は良い感じにまとまったのですが、着物の緑色は黄色だけが目立ってちょっと汚くなってしまいます。また背景の赤色はほとんど影響が出ていません。このあたりはもう少し色の付け方やブラシの選び方に工夫が要りそうです。
あとはカラーバランスでお好みに応じて赤を足して完成。
振り返りのまとめ
最初に塗る色を選ぶのは時短にとても有効
影色の色相を振る時は方向に注意、その時のイラストの雰囲気次第
おめめ大きめに描こうね
何か質問や感想等あればコメントを頂けると嬉しいです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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