amazarashi
いちばん最初に紹介したいのは、やっぱりamazarashiです
出会いは深夜アニメのエンディングでした。
小学4年のときに東京グールが放送されており、2期のエンディングが「季節は次々死んでいく」でした。
なんて暗い曲なんだと思いましたね。
amazarashiの好きなところは、ものすごく陰鬱な世界観とそれをフルに伝える詩的な歌詞、そして感情が詰まった歌唱です。
作詞作曲をされている秋田ひろむさんにしかできないような表現がたくさんあって、難しい言葉が使われていて調べたりしながら歌詞を読み解いていきます。
例えば、「未来になれなかったあの夜に」という曲だと【涙は路銀ほどに支払った】という歌詞があります。路銀とはなんだろうと調べてみると、旅費のことでした。
私がどんな風にamazarashiを聴いてきたかというと、なんというか、下を見て安心するような感じで聴いていました。
自分はかなりネガティブなほうなので色々悩んだりするのですが、秋田さんの楽曲を聴くと度を越したネガティブさに安心します。
そして自分のネガティブが成長するにつれ落ち着いてきた頃もamazarashiは暗いままです。
ネガティブな感情を歌うアーティストにあるのが、売れるにつれて心が豊かになって明るい曲を作るようになったりするものですが(米津玄師とか)、amazarashiだけは、ほんとにずーっと暗い歌ばかり歌いやがってます。
ですが、その変わらない暗さはとても安心感があります。
その暗さが伺えるのが「光、再考」です。
歌詞からは人生への絶望感が感じられます。
【もし生まれ変わったらなんて言いたくない どうしようもない
僕の人生も長い付き合いの内 愛しくなってくるもんで
ぶつかって 転がって 汗握って 必死こいて
手にしたものは この愛着だけかもな まぁいいか そんな光】
冒頭部分でこの暗さです。いきなり重すぎます。
頑張っても報われないという諦めが感じられます。
ただ、そんな絶望の中でしか見えない光もあるのです。
無理に明るい応援ソングを聴くよりも、絶望の中から見る小さな光を念仏のように唱えるこの歌の方が元気づけられます。
そして最後の言葉
【もし生まれ変わったらなんて 二度と言わないで
今君は日陰の中にいるだけ ただそれだけ】
この言葉こそが私を含むネガティブな人を救うのです。努力は報われるという言葉では微塵も前を
向けない人たちが必要とするような言葉です。
いまは日陰にいるだけで、暗い「いま」に原因などありません。塞ぎ込んでいるのは、落ち込んでいるのは、辛いのはただ日陰にいるからです。
巷の応援ソングというものを聴くと、私のような捻くれ者だと腹が立ったり、かえって頑張ろうという気が損なわれてしまいます。
ネガティブなまま、光を、希望を見せてくれる「光、再考」こそが私にとっての応援ソングです。
この曲はamazarashiの中でも特に暗い方の曲ではありますが、他の曲も暗いものが多いです。
だからこそ、ときどきある比較的明るめ曲がより明るく聴こえてきます。
明るめな曲で特に好きなのは「ハレルヤ」です。根底にはネガティブな人間性が伺えますが、明るい曲調なので軽快に聴けます。
最後にamazarashiの楽曲の中からおすすめをまとめたプレイリストを置いておきます。
また、今回触れませんでしたが、どのMVも曲の世界観にマッチしているのでYouTubeで見てみてください。
amazarashiのルーツについてとても詳細にまとめているブログがあったのでそれも置いておきます。
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