人生最初で最後のオタク街コンに参加した

大学の同級生はまだ全然結婚しておらず、最近は会うたびに結婚の話になるのだが、その中でもやはり興味を惹いて面白いのは婚活・街コン・マッチングアプリの話である。この前参加した街コンで出てきた女性はほとんどサクラだったとか、マッチングアプリやるならペ○ーズが一番いいとか、ネットゲームで知り合ってこれはいけると思って会ってみたら実は主婦だったとか、10万円も注ぎ込んだが結果が出なかったのでもうやめることにしたとかそういう話をするのである。

「フリータイムになったら女性陣が席を立ってお手洗いに向かった」
── サクラだらけの婚活に参加した友人

自分はというと一度だけ合コンマスターと呼ばれていた会社の先輩に誘われて数合わせ要員として合コンなるものに参加させていただいたが、相手側が1時間遅刻した上、先輩が即興で企画した女性陣の名前当てゲームという2時間の虚無に付き合わされることになり、虚無に抵抗するためにも私はその場でビールを飲み続けることしかできなかった。この6,000円の出費は人生の中でも上位に位置する無駄金だった。仲の良かった先輩は相手側の女性とLINEで連絡先を交換していたがやりとりは全然続かなかったようだ。

最近になって自分でもよくわからないのだが、街コンへの興味が湧いてきた。本気で街コンに臨んでいる人には申し訳ないが、特に出会いを求めているわけではなく、人生経験上一度は参加してみて実際どんな人が街コンに来るのか知りたいという知的好奇心からである。思い立ったが吉日ということで地元の街コンを検索したらこのコロナ禍の中でも結構ヒットしたので少し驚いた。

街コン運営とポータルサイト

街コンに参加するには運営元のウェブサイトから申し込むか、街コンポータルサイトを通して申し込むかの大きくふたつの方法があるようだ。ポータルサイトは一度に多くの街コンを検索できることが強みだが、利用登録にはあらかじめ身分証明書の登録が必要であることが多い。

さいわい参加したいと感じた街コンは運営元から申し込むことができ、本人確認も当日スタッフに身分証明書を見せるだけでよいとのことだった。特にやましいことはないが、興味本位で一度しか参加しないイベントのために個人情報をバラ撒くのはなんとなく嫌なので助かった。

街コンに申し込みをした

自分はどちらかと言えばオタク気質の人間なので街コンの中でもオタク向けのオタク街コンが最適と考えた。初対面の異性と会話が弾むほど饒舌でもないので、男性がぐるぐると席を交換をする回転寿司形式ではなく、それなりにゆっくり会話の時間が取れるイベントにした。選んだイベントは最初にプロフィールカードを書かされるそうなのだが、カードを相手と交換することで話題を作れる配慮があるし、最後に連絡先を交換するための時間まで設けてくれるらしい。さらには飲み放題だそうだ。最悪虚無の時間を過ごすことになってもビールで誤魔化せる。

参加費は男性8,800円、女性2,000円だが早割で1,000引きになる。男女で街コンにかけている金額が違うためかなりの温度差がありそうだが大丈夫だろうか?と疑問に感じるが、どのイベントもこの程度なので需要と供給のバランスが取れているのだろう。料金配分はともかく居酒屋に行けば飲み放題コースが5,000円程度なので男女合わせて10,000円+αというのは理にかなっている。ただし料理はついてこないが。ナメすぎでは?

「3000円払えば無料で10連まわせるんだからほんと凄い」
── 名もなきプロデューサー

そんなことを思いつつもお金を払わないことには参加もできないので、思い立った2月初旬時点で申し込める最速の2/28の回に申し込んだ。決済方法はクレジットカード・銀行振込・当日現金払いが選択できるそうだが、興味本位で行くイベントにいろいろと個人情報を渡したくもないので当日現金払いを選択した。

しばらくあとで気づいたのだが、この回は男性の申し込みが多くキャンセル待ちになってしまったので、2/28はキャンセルして3月の回を再度申し込んだ。しかし3月には優先すべき別の予定ができてしまったので再度キャンセルして4月中旬の回にした。

オタク街コンに参加すると仲間内で話したところ「ぜひ参加してレポートしてほしい」と期待と応援の言葉をいただいたので、今回アフターレポートとしてnoteに書くことにした。

街コンの予習

街コンをレポートできるぐらいには楽しみたいと思ったので、先行研究ということでネット上でオタク街コンのレポートを検索して回った。最近流行りのいかがでしたかブログや業者による扇動記事がある婚活サイトは避け、おそらく個人が書いているであろうレポートだけを読むことにした。その中でも参考になったものをいくつか挙げる。

「オタク合コンに参加したので、全力で心理戦をしかけて必勝法にたどりついた話」2月6日~15日
にゃるら氏による街コン必勝法をハックしてしまった話。

オタク街コン行ってきました(街コンレポ)
こーすけ氏による圧倒的存在感を醸し出して街コンを楽しんできた話。

1回目の街コンに行ってきました
同級生サキュバスが好きなバローネ氏による女性の誰とも話題が合わなかった話。

オタク向け街コンに行ってきたのでレビューと知見
あるくるあるこ氏による男性オタクと女性オタクの違いについて。

これらを読む限りは流行りのアニメやソシャゲは必修科目であり、逆にコアゲーマー向けの洋ゲーは話題として弱いと推察できる。最終的にはその人のコミュニケーション能力に依存するところではあるが、なんの事前情報もなく当日はじめて対面する異性と話題を作り出すためには幅広いコンテンツを知っておく必要があるようだ。

LINEをインストールした

2021年でも私に最速で連絡する方法は電話を除けばTwitterかDiscordである。それほど交友関係も広くないし、これぐらいが自分に一番合っている。

しかし街コンでは連絡先交換のためにLINEが必須のように思えるので、渋々再インストールした。絶対あとで消す。というのも既読通知がとにかく嫌いで、あとで返信しようと思っていたら既読無視を咎められたため、その瞬間LINEをアンインストールした過去がある。

【考察】そもそも論: 参加者は毎回違う

あちこちのアフターレポートを読んでいるとよく男性目線では女性人気のあるジャンプ作品やアニメを予習するとか、流行りのソシャゲのプレイなどが勧められている。これには

「俺はラブライブが好きです」
「…私見てません。私は銀魂が好きです」
「見てません」
「「……」」

といった共通の話題が作れず、会話が即終了しかねないという恐怖があると思うのだが、知らないタイトルを挙げられたからといって脈がなかった、相性のよい人がいなかったと思うのは早計にすぎる。

ほとんどの場合街コンの参加者は毎回違うと思っていいだろう。すると流行り廃りで一定の傾向はあるものの(2021年4月現在は鬼滅の刃や呪術廻戦が人気だ)、いくつかのコンテンツを知っていても、それらが出会った異性に響かないことが平気で起こりうる。そのため下手に対策するよりも、どんな異性を相手にしても会話が続けられるといったコミュニケーション力の高さが問われてくる。

相手の好きそうな単語を発して様子をうかがうだけの行為は会話と言わないし、そもそも好きなものが一致している必要もない。大事なのは好きなものを通して互いの人間性を探ることであり、最終的には相互理解のあるパートナー候補を見つけ出すことである。

多くのアフターレポートではどういう異性が来て美人だった/イケメンだったとか、相手とどういう話題で盛り上がったとか、街コン後誰とどうなったなどが書かれていてそれも大切な事実ではあるが、何回か街コンに参加する意思があるのなら傾向と対策を分析して(つまりは反省会をして)次に繋げていくことがより大切である。

街コン当日

当日は朝から土砂降りだった。あまり大人数と喋ることが得意ではない私はドタキャンする人が現れて少なくなればいいなあと思いつつメールを確認したが、当日になっても運営からリマインドのメールが届いてなかったので、そういうものかと思いつつも運営のフォロー不足を感じた。参加人数ぐらいはわかるといいのだが。

運動不足感もあったので家から歩くこと40分、今日の会場である洒落たイタリアンレストランに着いた。婚活やデートという話になるとなぜすぐイタリアンになるのか…安いうまいのサイゼリヤや回転寿司でいいじゃん…。

「サイゼリヤのエスカルゴに高級店は敵わない」
── とあるミシュランシェフ

そこは個人店で、このイベントのために貸切になっているようだった。店長さんからプロフィールカードを渡されてそれに記入して待って欲しいと言われたので、ニックネーム、出身地、住まい、酒・タバコの嗜好、好きなジャンルなどいろいろ書いて開始時刻を待つことにした。同時刻に来た女性と同じテーブルになったものの特に会話はなかった。すでにオタクの悪いところが露呈している。

対戦よろしくおねがいします

道すがらイベントページを見ながら来たのだが、男女ともにまだ募集中だったのでかなり参加人数が少ない予感はしていたが、時間になってみれば男女4人ずつで予想は的中した。大雨だったこともあるのか1人ドタキャンしたらしい。自分を含めて参加者全員カジュアルというか普通に私服で、見るからにヤバい風貌の人はいなかったので安心した。

8人は1対1、1対1、2対2の席に分かれ、私は1対1の席にあてがわれたので、ほぼソロでの戦いを強いられることになったがこれは結果的に良い展開になった。

「言っとくがオレはソロだ」
── キリト (ソードアート・オンライン)

イベント主催から運営を預かっているのか店長さんが司会進行役で、まずイベントの趣旨と流れを説明された。今回のイベントはオタク向けのイベントであること、料理は出ないこと、特に連絡先を交換する時間は設けないので会話の中で適宜行なって欲しいこと(言っていたことと違うが?)、時間で席替えをすることなどが伝えられ、乾杯の発声でついに街コンが始まった。

私は7,800円も払っているので酒を飲まずにはいられないと思ってハイボールを頼んだのだが(ビールはなかった)、ほかの参加者はみんなソフトドリンクを頼んでいて街コンって結構まじめなものなんだな…と感じたが、結果的にアルコールブーストが効いたので悪くなかった。

最初のテーブル (1人目: 医療事務さん)

医療事務をしている高身長で綺麗系の31歳の女性で、特にアニメもゲームもそれほど嗜んでいないということだったので主に仕事の話をした。コロナ禍の仕事あるあるやソシャゲあるある、私の職業がプログラマというところを見て、むかしプログラマ目指していたんですよなどと当たり障りのない会話をした。話をしていくうちに実はあれもこれも好きなんですよと話題がぽろぽろでてきたので、最初から街コンという場に自分を曝け出すことに対して対抗感があるようだった。

私はハイボールをぐびぐび入れていたので途中からテンションフルスロットルになり、それほど会話に困らずには済んだが、相手はあまり積極的ではなかったように思う。物事にそれほど興味がない人に対してどういう話を展開していけばいいのか、そもそもの取っ掛かりがないのでとても難しい。プロフィールカードを交換する方式のイベントであれば自分の興味あるコンテンツをできるだけ多く並べて相手に拾ってもらいやすくする努力も必要である。

次のテーブル (2人目: 技術サポートさん)

ふたりめは技術サポートをしている36歳の可愛い系で、仕事だけでなくゲームや映画の共通点がかなりあり、特に漫画と映画で互いにオススメの作品を推薦し合うなど有意義な意見交換ができた。楽しい時間を過ごすことができ、あっという間に席移動の時間になってしまった印象。こんなイベントに来なくてもいくらでも出会いがありそうなのに…。

会話が弾んで楽しくはあったのだが、コミュニケーションに慣れすぎているきらいがあったので、あまりに話が盛り上がりすぎるのも考えものである。というのも街コンが終わったあとも彼女が音頭をとって二次会に行こうと言っていたので八方美人的なところがあるのだろう、人によっては彼女の万人と話を合わせられる要領の良さに可能性を感じられなくなってしまうところもあるだろうなと感じた。

最後のテーブル (3人目: 金融接客さん, 4人目: 経理事務さん)

3人目と4人目は30歳の小柄な金融接客業と31歳のふくよかな経理事務の方で、プロフィールカードには女性向けコンテンツが多く並んでいたので難しい戦いであった。金融業の人とはそこそこ話せはしたが、経理事務の人とは口数が少なく全然会話が成り立たなかった。ふたりは友達同士で参加していたのだが、これは個人的には良くないと思ったところであり、一緒に参加すると友達を意識したり、心細さからか友達とふたりの会話をし始めたりするので、異性との出会いという面では有利に働かないと感じた。

最後のテーブル2回目 (技術サポートさん+金融接客さん+メーカーさん)

最後に少し時間が余ったのことで再度席替えで技術サポートさんと金融接客さんに加えて34歳のメーカー勤務というおとなしめな男性と一緒になった。女性ばっかりに話かけるのも心証がよろしくないなと思ったし、男性についても知りたかったので目の前の彼と話すことにした。

特撮が好きだと言うことだったので仮面ライダーならほぼ間違いないだろうと思って自分が好きな仮面ライダーカブトの話を振ったら当たりだったそうでしばらくライダーシリーズの話をした。

その横では女性たちがゲームの話で盛り上がっていたが、ライダーの話も尽きると、4人の話はFate(FGO)に合流してFateいいですよねという話をした。圧倒的に技術サポートさんの会話展開力が高く、お酒が入っている私でもその戦いについていけてないと感じられた。

対戦ありがとうございました

イベント終了時刻になると店長さんからこれでイベントは終了であること、二次会は当店では予定しておらず、参加者の自己責任で自由意志に任せること、連絡先を交換したとは思うがストーカー行為をしないことなどを伝えられて解散となった。

技術サポートさんが二次会にいきたいと提案したので、ほかの人たちはカラオケに行くようなことを言っていたが、私はカラオケが得意ではないし、その後予定があったので二次会は辞退してひとり帰路についた。

人生経験上価値はあった

正直なところ料理なし7,800円は高い出費だったが、終わってみればとても楽しく人生経験上参加してよかったと感じたイベントであった。ただし二度目はない。

少人数であったことと同性とあまり同じテーブルにならなかったことが楽しめた最大の理由だったかもしれないが、ただ同性の行動をあまり観察できなかった点が物足りなさを残すところではある。連絡先の交換については半ば強制力があるイベントだったので、じゃあ連絡先と言うと問題なくできた。

間違いなく街コンでの出会いを成功させるために必要なのはオタクが一番苦手とする初対面の異性との円滑なコミュニケーションである。これは男女ともに言えることである。街コンに参加して楽しくなかったとか、相手が悪かったとか、会話が続かなかったとかといったネガティブなレポートも見るが、運の要素は排除できないとはいえ、そういう参加者は受け身の姿勢で努力もせず成功しない戦いをして散っているだけのような気もする。

また、プロフィールカードには実家暮らし・一人暮らしを記入する欄があったのだが、今回出会った女性は地域性もあり全員実家暮らしだったので、そこまで子供部屋おじさん/おばさんというインターネット上の世論に惑わされる必要もない。

今回共通の話題になったもの

互いの職業とコロナ禍での在宅勤務の話。仕事は専門的なものほど話が盛り上がりやすく、事務系の仕事だと話題を引っ張ることが難しい。あまり踏み込むとプライバシーを侵したり採用面接になってしまうのでほどほどにしておく。

ジャンプ系漫画の話。ジャンプ本誌は読んでいなくてもジャンプ+を読んでいれば掲載作品が多いのでどれかには引っかかる。やっぱり呪術廻戦は今期アニメ放映もされていたこともあって人気。

ひぐらしのなく頃に・Fate(FGO)の話。アニメを見ていたのでなんとか話が合わせられた。FGOはソシャゲもプレイしてリアルイベントに参加しているようであればさらに良いように感じた。やはり三大同人である東方・Fate・ひぐらしの話題は今でも強い。

同人イベント(コミケ)の話。参加歴や出展について。

分析をする

傾向と対策が重要だと書いたが、個人的に注視すべきは同性と一番話が盛り上がった異性の言動であると考える。同性の言動からは異性に対するアプローチの仕方を良くも悪くも学びとることができるし、一番話が盛り上がった異性との間には盛り上がったなりの理由があるので、相性がよかったという一言で片付けず、一連の会話の流れを思い返してみると新たな発見があるかもしれない。

プロフィールカードにいっぱい書こう

プロフィールカードをいっぱいに埋めてある人との話は盛り上がる。話題が尽きないからだ。自分がどれほど好きなジャンルでも相手の興味を惹かなければ一言で流される可能性があるので、数打ちゃ当たるの考えで好きの大小に関わらず並べておくだけでも有利にはたらくし、また、プロフィールカードは自分をプレゼンする資料でもあるので、自分を形作る要素を列挙すればするほど、相手が自分をどういう人間か判断する助けにもなる。

「ヨーツンヘイムに住む巨人族の一人ナルヴィには<夜>という娘がいました。彼女はほかの家族の者と同様に、暗い眼と暗い髪と浅黒い肌を持っていました。彼女は三度結婚しましたが、最初の夫はナグルファルという男で、二人の間の息子はアウズといいます。二度目の夫はアンナルで、娘はヨルズ。三度目の夫は輝けるデリングで、彼はボルの息子たちの縁続きでした」
── 北欧神話物語 (Kevin Crossley-Holland, 山室静・米原まり子共訳)

しかしいざ街コン当日になっていきなりプロフィールカードを書けと言われても慣れていなければスラスラとも書けない。が、これは前もって自分が好きなジャンルなどを書き出しておき、ときどき見直すなどいつでもプロフィールカードに書き出せるような準備をしておけばよい。

マスクで顔の印象が変わる

コロナ禍での街コンは感染症対策で除菌とマスクの着用を徹底され、飲み物を口に運ぶとき以外には基本的にみんなマスクを着用している。当たり前の話だが、マスクのありなしで顔の印象は大きく変わるので容姿に対するこだわりが強い人は注意されたい。

しかしいくら美人で巨乳であっても永遠には続かない。容姿というものはいずれ衰えるものである。そうなったときに相手をまだ好きでいられるかを問いたい。つまり最終的には精神的な恋愛をしないと長続きはしない。

「オタクは無垢で処女で男も知らなくて化粧せずとも美人で天然でオタクトークやゲームができて小さくて細いけど痩せすぎず適度に肉つきがよくおっぱいがでかい体重40kgの女が好き」
── 友人によるオタク的女性嗜好の考察

では女性はどうすればいいかだが、note上の女性オタクの婚活記事を読んでいると自分の容姿を蔑む投稿をよく見るものの、男性は愚かにも好きになった女性を美人や可愛いと感じてしまう特性があるので、自分に自信を持って向き合えば案外どうにかなるのである。これはメンヘラ陰キャ喪女向けの「理解のある彼くん」の捕まえ方も合わせて読んでほしい。

街コンに来る人としか会えない

通常の恋愛が難しいのは不確定要素が高く、どれほど努力したところで気になった人にすでにパートナーがいたり、パートナーを必要としてなかったりなど無条件に失敗する可能性が常についてまわるところである。

一方で街コンではサクラや冷やかしでない限り、相手にパートナーがいないことがほぼ保証されていて、交際に対して少なからず前向きであるし、対面している時間は会話ができる。しかし街コンで会えるのは街コンに来る人だけだし、街コンに来ずともちょっと活動の幅を広げれば、あなたとぴったり合う異性とは案外簡単に出会えるのかもしれない。

また、街コン参加者は恋愛に対して少なからず積極的であり、すでに婚活市場で多くの異性と出会っていることが推察できる。そういった中で異性に自分を選択してもらうためには他人との差別化が重要になってくる。相手に強烈な印象を植え付けられる何かを持っているのであれば、出し惜しみせずに相手に伝えていくのもひとつである。

連絡先を交換したその後…

最初に書いたように出会いを求めていないので、こちらからメッセージを送らなかったら誰からもメッセージは来なかった。彼女たちのお眼鏡に叶わなかったか、やはり婚活では男性側からメッセージを送るものなのかわからないが、結果的にはそうなった。

しかし今回自分と相性が良さそうな女性がいたかと言われればいなかったように感じる。あの場で良かったのは間違いなく技術サポートさんだが、私は必要なときだけ喋れればよく、沈黙を悪いと感じないタイプの人間なので、そう考えると彼女は元気すぎて話してても少し疲れを感じた。自分は話が合う同世代が好みなので、それからすると歳も少し離れていたし、なによりディズニー好きは私の地雷である。

【おまけ】街コンに参加する価値がある人

異性と普通に接することができるが、今の環境では恋人候補がいない人。

単純に異性との出会いがないからといって街コンに参加しても最低限の会話ができなければ悲しい置物になるだけなので、異性と平常心で会話できるというのは当たり前のようで大事な要素である。

では異性との会話スキルをどう磨くかだが、会社勤めであれば社員同士雑談すればいいし、今の時代はSNSを通して交流することだってできる。そんなことできないと思うかもしれないが、自分が変わらなければ結果も変わらない。失敗したところでその反省を次に活かせばいい。

ここで注意して欲しいのは、多くの人はまったく接点のない人から話しかけられると同性異性問わず恐怖を覚えるということだ。特に女性はその傾向が強い。

同じ会社に勤める人同士であれば、同じコミュニティに属しているため安心感があるが、街でたまたますれ違った異性は何の繋がりもないので、いきなり話しかけても不信感しか持たれない。会話スキルを磨くためとはいえ、スパムや不審者と疑われて通報されないようにだけは気をつけてほしい。

興味本位や異文化交流をしたい人。

特にパートナーを見つけるためではなく、単純な興味本位や人生で一度は経験してみたいという気持ちで参加するのであれば全然オススメできる。参加前に先人たちのアフターレポートを読んで街コンがどのようなものか理解して、そこでの立ち回りをあらかじめ想像できているとさらに楽しめると思う。

コミュニケーション能力が高ければ、知っているコンテンツだけでなく、互いに知らないコンテンツを紹介しあうなどの一歩進んだ話が展開できるので、あらたなジャンルを開拓する助けにもなる。

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