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ひとり旅日記フランスとドイツへ15日目:アウシュビッツより古いダッハウ強制収容へ。

2015年1/7ドイツ9日目。

昨日予習の為に駅の券売機に行った時、親切に切符の買い方を教えてくれた駅員ではないおばさんのおかげで朝はスムーズに出発できた。このおばさんにダッハウ強制収容所とニンフェンベルク城を周りたいと伝えたら、往復切符と市内のトラムと電車が乗り放題になる切符を教えてくれた。

このおばさんに「ダッハウなんてそんな負のエネルギーの所に行ったら、自分のエネルギーが取られてしまう。私は行ったことないし、これからも行かない」と言われたが、「歴史を学ぶのは大事だと思う」と伝えたら、「それは西洋人の考え方ではないわ」との事。そっか。

時刻表もチェックしといたから、電車も待たずに乗れた。ダッハウに着いて、10分待ってバスが来た。9時前に到着。この時間でも、すでに来てる人たちがいた。ダッハウ強制収容所はナチスドイツが作った最も古い強制収容所。英語の解説を読みながら進んだ。

かつて、貨物列車で連行されてきた人たちが降ろされた終着駅と線路の跡。そして監視の建物をくぐって中へ。この建物は当時のものではなく、再現したとの事。まず、独房へ。窓が一切ない部屋。ここで14日間過ごさせられた人。4日に一度の食事を励みに行きた人。立ったまま手を上に上げさせられた状態の拷問。上半身を乗せて棒で叩く為の台。死体を運ぶ荷車…

過酷な状況の中でもなんとか生き残って、まだご存命の方のインタヴュー。時間に限りがあったため、残念ながらゆっくり聞けなかった。夏は4:00am、冬は5:00am起床で1時間の朝礼から1日が始まる。少しでも動いてしまうと罰せられると言う。意味不明。この強制収容所にはユダヤ人だけでなく、ポーランド、スペイン、ドイツ国内のアンチナチで捕まった人たちも収容されていたとの事。

次は共同生活させられてた2段ベッド。背の高い人たちは結構キツイのではないかと思うほどの長さだった。隣はトイレ。仕切りなしで便器がズラッと並んでた。

中学生の時に地元で見たアウシュビッツ展にあったような実物の展示はなかったが、収容された人たちが亡くなった後の歯から剥がした大量の金歯と人毛の話はパネルにあった。

外に出て、収容所があった跡地(30のバラックがあったそう)や、有刺鉄線に電流を流してあった施設の囲い。そして最後はガス室と火葬場。ガス室に入る前の脱衣所、待機する場所、ガス室の順に作られてた。火葬場は4つ。休むことなく稼働してたのだろう。思わず祈りを捧げた。映像で流れてた骨と皮の男性。もはや生きてるのか死んでるのか分からない。山積みの死体…切符の買い方教えてくれたおばさんの言う所のエネルギーを取られたとは思わないが、重かった。色々考えさせられた。

ダッハウが存在したのは1930年代後半の話。80年は過ぎてる。なのに、未だに戦争はどっかで起きてる。人間は芸術的な事もできればこんなに残酷な事もできる。4日に一度の食事でも共食いしないのは人間だから?違いがムカつくから戦争するのか?思想の為に戦争するのか?地球上で戦争してるのって人間くらいじゃん?自然界には弱肉強食があるけど、それで生命ピラミッドは成り立ってるし。アイツは自分と違うんだって思うだけに留めて、気にしないで、干渉しないで生きることはできないのかね?

マララさんが主張する様に教育は大事だ。無知から何も生まれない。ただ、教育の前に貧しさから脱却しないと学校に通えない。色々考えながらダッハウを後にした。結局不公平な世界なんだ。この世は。今の所この結論にしか自分は至れなかった。悲しかった。泣きそうだった。今年ももっと色々考えよう。できることをやろうと思った。

ダッハウの駅に戻り、再びミュンヘン駅へ。この旅初めてのトラム。ニンフェンベルク城。ルードヴィッヒ2世が生まれた部屋があるらしい。午前中の重い気分から解放されて美しい宮殿を楽しんだ。こういう美しいものを作り上げた時代があるのに、ドイツって国は…

36人の美人画ギャラリーが1番良かった。Bunka村?のミュージアムショップで買った美人画集の本に載ってた彼女たちが目の前にいた!本の中の美人にばっか見惚れてて、展示場所まで読んでなかったから、まさかこの宮殿でお会いできると思わなかった。ラッキーだった。土産物売り場にシシーさんの本が日本語であったから立ち読みしてみた。ウエスト50cmキープの為に食べなかった。朝イチに水風呂、たまに温かいお湯にオリーブオイルを入れて入浴…ってとこの解説「きっとよい匂いではなかったことでしょう」には笑えた。シシーとルートヴィッヒ2世はいとこ同士で仲が良かった。お互い美を愛し、表舞台が苦手だったとか。シシーが嫌な公務欠席とか、病院慰問も仕方なく行ってたとかウケた。きっと自分に正直な人だったんだろう。ルードヴィッヒ2世は湖で謎の死、シシーは暗殺とか。良い死に方ではないな…美男美女って、難癖・訳アリなのかね…

13時回ってた。一度駅へ戻りアジア飯。豆腐と野菜炒めに白飯。豆腐は厚揚げだった。野菜も結構な量で助かった。次はいよいよ昨日行けなかったレジデンツへ。今の所、電車とトラムの移動と昼ご飯の計1.5時間くらいしか座ってないと思う。ずっと歩きっぱなし。

レジデンツ博物館。1500年代の王冠やら何やら眩しい宝物がたくさん!!このあと宮殿としても使われてた部屋の数々。ゴージャス!広い!!見ても見ても終わらない…最後、疲れ過ぎて意識モウロウ気味。喉渇き過ぎて吐きそうだった。でも、大好きな変顔のモチーフは写真撮りまくった。ほぼ貝殻でできてると思われる宗教的な置物?祭壇?は初めて見た。気に入ってしまってしつこく見てた。貝殻で南国イメージなのか、アフリカ系の人物モチーフが通常そこには天使がいるであろう位置に配置されてた。

17時前に見学終了。1日で見たい所、見るべきものを見たのは大変だった。今日はお店開いてるから、昨日入れなかった土産屋で買い物した。とにかく喉が渇いたから、ドラッグストアdmまで頑張って歩いて人参ジュースを。瓶と同じ値段なら量が多い紙パックの方を買った。500mlガブ飲み。スーパーで買い物もして、一度荷物を置きに宿へ。

昨日切符の買い方予習で気になってた、駅地下のアジア麺屋へ。ベジタブル焼きそば3.5ユーロ。結構な量…チリソースをチョイチョイかけながら、でもやっぱ塩分欲しいと思ってテーブルの上の醤油を見たら、Yamasa Choshi Chibaとあって、嬉しくなって写真撮った(笑)。久々の醤油…

宿に戻り、洗濯してシャワー浴びて寝た。明日は10:21am発でヴュルツブルグへ。

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