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ひとり旅日記スロベニアとクロアチアへ22日目:裏ルートから世界遺産コトルの絶景を目指した

2019年1/16コトル

5:30am起き。水分控えめの朝食でバスターミナルへ。この時期のコトルは人気ないのか?そんなに乗客はいなかった。8人。スプリトから来た道ともモスタルへ行くのとも違う道で、ドブロブニク旧市街を見下ろす道をバスは進んで行った。

8amパスポートコントロール。全員下車してスタンプを押してもらう。警官がバス車内チェック。8:10am通過。3分後モンテネグロ入国。再度下車してパスポートにスタンプ押してもらい出発。しばらくしたら給油タイム。ってか、普通出発前に給油しないか?ディーゼル給油で1L1.15ユーロ。約61L給油。ってか、給油中にエンジン切らないんだね…。そして、ここに来てやっとバスチケ回収。出発から3時間でコトル着。

城壁を目指す前にトイレ行っとかないと。売店で50セントのトイレ代の為に10ユーロ崩してもらった。どう考えても、どう見ても、このトイレお金入れても開かなそう。で、コイン投入して、ブザーが鳴ったから扉を押しても開かない。ナニコレお金崩してくれたおばさんに訴えたが取り合わない。ってか、「鍵あんでしょ?」と言っても無視。クソモンテネグロ第一印象悪過ぎ。バスターミナルインフォメーションのおっさんに言ってもダメ。

残るはカフェ。お姉さんに事情を話したら、カフェの裏のトイレを使わせてくれた。ありがとう。出すものは出してスッキリした所で、世界遺産コトル(コトルの文化歴史地域と自然)日帰りスタート。

まずはインフォメーションへ。「地図ください」「国は?」「日本です」「ちょっと待って」奥から日本語の地図をくれた。もし迷った時、日本語だと町の人が理解できないから、念の為に英語版ももらった。「英語の方が便利な場合もあるから」と伝えて。城壁。調べた所、去年の3月頃まで城壁に上るのに3ユーロだったのが、最新情報だと8ユーロに値上がったという。更に調べると、裏ルートがあると判明。しかも無料。裏ルートで決まりだな。googol mapを見ながら裏ルート方面に向かう。旧市街を通り抜ける。目印のパン屋があった。で、裏ルート入口っぽい所どこ?なかなか見つからない。舗装された道の方は行き止まり。って、事はどこだ?川沿いのすんごいほっそい道。これか?

上の方を見ると、つづら折りの道。合ってる!かなり先に登ってる2人組発見。よし。スタート。風がなくて良かった。雨じゃなくて良かった。目指すは稜線上にある城壁。途中にねこさんがいた。けっこう高い所なんでは?ねこさんにとっては。更に進むと今度は馬がいた。上り切った所に教会があった。中に入り、無事に城壁まで行ける事を祈った。

それにしても、この裏ルートはハードだった。目印に従って城壁を目指したが、そこには城壁の窓というか狭間というか、きっと向こう側は絶壁なんでは?と思って、城壁の対面側に続いてるトレッキングコースみたいな方(先に登ってる2人組が歩いてた。山頂は雪だよ?)に人の気配があったから、助けを求める事にした。

ちょうどおじさんがデッカイ牛一頭を散歩?に連れ出す所だった。ハローと声を掛けた。おじさん、牛飼いのイメージのまんま(アルプスの少女ハイジのペーターが、木の枝持ってたりしたけど、おじさんもそうだった!)だった。「道に迷ってて、ここにはどうやって行くんですかね…」とiPadの地図を見せたら、「おいで」と持ってる枝でさっき歩いた所を指して、さっき自分が絶壁なんでは?と思った所を行けと言ってる様だった。「あそこの四角い所ですか?本当に?」「YES」おじさんが言うんだから間違いないよね…。

お礼して、再度そこに向かう。って、四角い窓みたいな所に行くのに石が積み上げられてた。今にも崩れそうな所を手を使ってよじ登るの?マジか!何コレ︎!!ネット情報だと「道は城壁と合流」と書いてあったが、これは「四角い窓をくぐって通る」じゃないと!

もう顔汗と冷や汗(滑落したらヤバイ!)まみれで、旧市街全体を写真にキレイに収めたいからって、こんなハードな事した事がかつてあっただろうか?と思えた程に修行の城壁思った。注意しながら窓みたいな四角をくぐる。くぐった先は確かに城壁だった。笑えた。くぐれば確かに合流だよ。

ここから先は城壁内部。くぐる前は軽いトレッキングだったけど、ここからは階段を上る(正規ルートで下から登ったら1500段位上るらしい)。なぜか「この世はデッカイ宝島そ〜さ〜今こそアドベンチャー」と口ずさんでしまってた。てっぺん着いて写真撮って、監視塔らしき所も巡ってここまでで1時間半。さぁ、下りよう。休憩にちょうど良い所があったし、12時の鐘が鳴り響いてるから、ここでサンドイッチ弁当。ってか、汗が冷えてきた。ヤバイぞ。からだが冷え切らない様にダウンコートのチャックを首まで上げてマフラー、帽子を身につける。

サンドイッチ食べながら、さっきまでいた上の方を見上げる。視界にねこさんが城壁を伝って走ってるのが飛び込んできた。マジか!ねこさんって、こんな高い所にいられるんだ…。食べ終わって、階段下りながら旧市街の写真を撮る。下りの階段はポンポンポンと、リズム良く下りてかないと下りづらい。って腹筋に来るな…。明日全身筋肉痛だったらどうしよう…。

けっこう地上が近づいて来た所で景色を楽しんでる欧米系ご夫婦がいた。写真ポイントを譲ってくれて、話しかけられた。「上からの景色は良かったかい?」「1時間位かかりましたが、行く価値はありますよ!」「それは励みになるね〜。ところでどこから来たんだい?」「日本からです」「ここ以外はどこを周ったのかな?」「スロベニア、クロアチア、昨日はボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル、そして今日はここです」「どこが良かったかな?」「リュブリャナですかね。スロベニアの首都はとても可愛らしい良い所でした」「私達は来年スロベニアかな」「今回はどちらだったんですか?」「アルバニア、ベオグラードかな。アルバニアは良かったよ。新鮮な果物と野菜が」「アルバニアですね!私も次回行きたいです。ご出身はどちらですか?」「カナダ。バンクーバーだよ」「カナダ!カナダも良い所ですね。バンクーバーはまだ行った事がないのですが」「半年働いて半年旅行の人生なのよ」奥さんが続ける「私達子供がいないから」「どうしたらそんな人生送れるんですか?羨ましいです」ご主人が「子供は私かな」と言ったから3人で笑った。カナダの人って、本当に優しい。「じゃあそろそろ行こうかね」”Good luck!” 旅先の一期一会の会話も楽しい。さ、自分も14:30のバスの時間まで旧市街を見てみよう。

階段が終わった所にバーゲートが。でも無人…。え?って事は、無料開放だったワケ?8ユーロじゃないの??でももし無料でも1500段の階段上れるか?行きと帰りで違う景色で良かったと思った。何よりあんなに岩がゴツゴツした所に住んでる牛飼いのおじさんに道尋ねるって、なかなかないシチュエーションだろ?この日記書いてても笑える。それにしても、もし滑落してたら本当に自己責任の世界だよね。

旧市街をぶらぶらし、開放されてる教会の中に入ったり、ねこさんの写真を撮ったり。あ、こりゃまた立派な教会だな…と外観眺めてたら、「コンニチハ!」と話しかけられた。「城壁は上ったのか?」「今下りてきた」「どのくらいかかった?」「1時間くらい」iPadで写メったガイドブックを見ながら、「これ、ここ?」「そうそう」「2.5ユーロ」「にーてんごユーロね?」「YES.にーてんごユーロ」支払って「アリガトウ」

2階の宝物館から見てみた。って、この旅で初めてお金払ってまで教会に入ったと思う。ガイドブックに載ってた、宝物館の写真で、他国では見たことない腕から手の平と膝下のオブジェ?(なんて言うんだろ?)の現物をここに来て初めて見た。窓になってる部分、何入ってるんだろ?聖人?誰かの遺物??ゆっくり見て、「アリガトウ!」と言うと、おじさんが「マタネー」と言ってくれた。彼は日本人の国民性が好きだと言ってた。うるさくない所とか。日本人は行儀良く見えんのかな?ツアー客の中には、たまに品のない人もいるけどね。

ドブロブニクのバスターミナルが教えてくれた戻りのバスの時刻が信用できないから、14時前にバスターミナルに戻った。インフォメーションのおじさんは14:40と言ってた。外に貼ってある時刻表見たら、確かにそう書いてあった。その他の時刻表の行き先を見てみると、オーストリアとハンガリーは夜行バスがあった。ここでまた思った。ドブロブニクに6泊ならもう少し周辺国に行けば良かった。特に、モスタルでアルゼンチンカップルと台湾3人組が言ってたボスニアの首都が気になった。特に何があるかは知らないけど。

出発時間が近づくと、アジア系バックパック女子が来た。冬にバックパックってなかなか見かけないけど、おととしポルト行きのバス一緒だった五島列島出身の彼女以来だと思った。自分はもう背骨に負担かけらんない。家系的に骨粗鬆症になり得るから。ばあちゃんみたいに圧迫骨折なんてゴメンだね。ホント骨貯金しないとな。

モンテネグロ、バスターミナル使用料で2ユーロ徴収された。クロアチアの荷物預け料とか、ここら辺の国ヤバくね?ドライバーがお喋りしてて、バスは結局14:50出発。乗客3人…。モンテネグロ出国は問題なく済んだ。男性の乗客が「ニチボツnot yet」と言ってきて、「そうだね…」と返答しつつ、なぜ日没という単語知ってるんだろう?と思った。

この先クロアチア入国ポイントで渋滞。今回の旅で何回か国境越えしたけど、この渋滞はないわ…。するとドライバーが自分に話掛けてきた。日没と言った男性が「彼はロシア系と言ってる」と訳してくれたから「あ、えーと、スパシーバ」と自分が唯一知ってる露語を言ったらウケてた。日没の彼に、「そういえばさっき日没って言ったよね?なんでその単語知ってるの?」と尋ねたら、「クルーズ船で働いてたんだ」え?自分のパスポートのステッカーを見せた。「ダイヤモンドプリンセスだね」「そう。あとボイジャーも乗った事ある」と言ったら「ボイジャーも良い船だね。僕はクリスタルがメインだったけど。他に6つくらいの船に乗ってたんだよ。飛鳥に乗ってた時に、ハンガリー出身の船員が日本語上手で、彼に教えてもらったんだ。でも今覚えてるのはニチボツだけ」「飛鳥!ってことは、横浜とか神戸とかにも来たことあるんだ?」「横浜の水族館は良かった。神戸牛も」きっと八景島シーパラダイス。神戸牛!自分はまだ食べた事ないけど…。「どのくらい旅してるの?」「3週間。今仕事休みで。スロベニア、クロアチア、昨日モスタル、今日コトル」「夏は人が多過ぎるけど、今の時期は天気も悪くないし、おススメだよ」「そうだね。夏は高いって聞くし」

渋滞で全然進まない。ドライバーが手持ちのサラミを切って、振舞ってくれた。ウマッ!更に、塊の肉もスライスしてくれた。生ハムより美味いかも。「サイコー!」日没の彼が「こういうローカルなもてなしって、良いよね」と言ったから同意した。パスポートコントロール渋滞で楽しい交流ができた。結局45分かかって通過。何かのシステム障害だったらしい。夕暮れ時の旧市街を上から見られると思ったけど、もう暗くてライトアップの時間になってた。ドブロブニクのバスターミナルに着き、ドライバーと握手して、サンキュースナックを渡し、もう一度握手。日没の彼に、「話せて良かった」と伝えて別れた。

さぁ。明日の空港行きシャトルをチェックせねば。チェックし終えて宿に戻る途中で、日没の彼が対面の道から「サヨーナラ」と声を掛けてくれた。今日の日帰りも楽しかった。

宿に戻り、親子丼を作った。やっぱ鍋で米を炊くのは難しい。水っぽい米の上に親子丼の具。これがクロアチアの最期の晩餐か…。明日も登山。スルジ山。今日も良く歩いた。と、ベッドに横になって、あ!ウェブチェックインしなきゃ。

そして恐ろしい事実を知った。ドブロブニク→イスタンブールがフラキャン?どーゆーこと??年末出発時、そんな変更なかったじゃん︎?とにかく旅行会社にメールしないと。合わせておとんにも予定通り帰れない旨のメールもした。時差考えたら、旅行会社まだ営業してない。とりあえず今できる事はした。明日も早起きだから、それまで休もう。って、もう2時am近いじゃん!とりあえず寝よう。


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