見出し画像

私の中の「銀河鉄道」

大好きな森七菜ちゃんが出演する映画『銀河鉄道の父』。原作の本ももちろん購入したのだが、ここで、私の中の宮沢賢治の位置を少し整理しておこうと思う。

はっきりと言うと、私の中の宮沢賢治についての知識は「教科書とプラスアルファ」くらいだと思う。
宮沢賢治にトシという妹がいたという断片的知識。
そのトシの「あめゆじゆとてちてけんじや」は、その意味というより字面と語感のインパクトで覚えてて、小学生の頃『銀河鉄道の夜』を読んだ時に感じたとにかく不思議な雰囲気と、『よだかの星』に感じた吸い込まれる感じがなんとなく体に残っていて、それら断片断片が、なんとなく体から薄れかけていたのを今回の映画を知って思い出したという、そんな感じだと思う。

でも、そんな断片で、トシが途中で死んでしまうことをうっすらと知っている私が、役の人に自然になれてその世界に優しく手を引いて連れていってくれる七菜ちゃんが演じるという時点で、もう想像しただけで泣きそうになるんだけど、この宮沢賢治の家族が映画の形でどのように展開されていくのかは今から普通に楽しみ。

再三言っているけれど、私は基本的に映画というものがあんまり得意じゃない。特に邦画。邦画にある、なんとも言えないわざとらしさに、見ているこっちが恥ずかしくなってきて見られないのだ。ドラマも同じ。その私が映画を楽しみにしてる。
私を、「こんな世界があるよ」と手を引いて連れていってくれるのが七菜ちゃんなのだ。ほんとに素直に純粋に感情移入できる、ほんとに数少ない人が森七菜なのだ。人の心と行動にここまで変化を起こさせる彼女はやっぱりすごいし、その彼女に動かされた自分の心に素直になって、映画公開日までにまずはもう一度、宮沢賢治の著作をいくつか読んでおこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?